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100年後の君に、詩集を贈る 番外編〜無限の前に、腕を振る〜
風が立ち、浪が騒ぎ、
無限の前に、腕を振る
中原中也「盲目の秋」より
僕は新潟市西区の内野町で「古本詩人ゆよん堂」という古本屋を営んでいる山田正史です。
「ゆよん」というのは、中原中也の詩「サーカス」にある言葉で、「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」というフレーズが何とも面白い。
空中ブランコが揺れる様子を表現したと言われてますが、振り子のように、時間を過去から現在、未来に行ったり来たりするタイムスリップ的な感覚もどこか感じます。詩のノスタルジックな雰囲気とも相まって。
詩や歌は、舟のようなもので、空間はもちろん、時間の川や海を渡っていきます。詩や歌の作者自身と、その作品に心深く感動した多くの人々の時間や感情、記憶を乗せて、その舟は未来に向かって旅をします。
冒頭に挙げた詩の「無限」は「未来」とも言い換えられると考えています。中也の詩とともに、腕を振り、パラソル振って、
100年後の君に、中也の詩集を贈ります。
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※本稿は、本屋しゃん企画の映画「タゴール・ソングス」に関連したオンライン・ブックフェアに、ゆよん堂として寄せた文章のアウトテイクです。100年後の誰かに届けたい本を色々な方が選書、コメントを寄せています。とても素晴らしい企画ですので、ぜひご覧になってみてください。
ONLINE ブックフェア 映画「タゴール・ソングス」誕生記念ー 100年後に、この本を心を込めて読む、あなたは誰ですか?
https://note.com/honyashan/n/nf834dcd3044a