茶番
茶番が劇をやっている
茶も出さずに夢中で興じて
ケラケラ笑って
騒いでいる
それを見て、また誰かが
その劇に加わっていく
実に楽しそうに
彼らは今日もやっている
茶番の劇はいつまでも続く
果てしなく終わることがない
茶番の劇は一層くだらなくなっていく
底なし沼のように際限がない
茶番の劇は世間の至る所にまで広がり、
誰もが参加を余儀なくされている
批判は許されず、拒否もできず、
結局、茶番を演じさせられる
ああ、やってらんねえ!
茶番の劇をやっている間にきっと、
この国は滅びてしまうんだろう。
しかし、誰もがその滅亡さえも茶番として、
受け取って、結局、バカの顔して、
ケラケラ、みんなで笑うのだろう。
「茶番」詩・山田正史