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はじめての出張

大学卒業後、自宅近くの国立大学の研究室に勤めはじめた私。

社会人になって、いきなり力仕事(飲食店アルバイト)からデスクワークですよ。しかもほとんど関わったことも無かった情報系の人たち。もう話す内容が私には判らない。PC言語?C言語?ビジュアルベーシック?なんじゃそりゃ。それより部屋の中にパソコンやら電源コードやら他のコード(LANケーブルのこと)多すぎない???なんて思いながらの勤務。学生さんたちは毎日研究室で研究にいそしみ(毎日大学に来ることにびっくり)泊まり込んでいる学生もいる。勉強好きなんだなぁと思いました。当時はまだ情報系はほとんどが男子学生で、研究室にジャンプとマガジンが積んであったな。誰も世話をしない植木に水をやったり、時折研究室で晩御飯を作ったり、バケツプリンを作ったり、学生さんと一緒になって遊んでました。

ちなみに職場に先輩スタッフと呼べる人はいなくて、当時は1-2回生の学生さんをアルバイトに雇って学会の仕事をしてもらっていたようです。ある意味ラッキーだったのかなぁ、教授はあれこれ指図するタイプの先生ではなく、比較的放任主義。昼時には他研究室の秘書仲間が遊びに来るような自由な職場でした。

5月に入ったころ、出来ることをポチポチとパソコンでしておりましたら、突然教授に「来週東京に打ち合わせに行ってくれる?」と言われます。私「修学旅行以来、新幹線乗ったことないんですけど・・・」と心の中でつぶやく。一応現地で先生と落ち合うことになり、少し安心しましたが、行先は日本でも有数の大手電機メーカーの研究所でした。

大学生協で新幹線の切符を手配し、何度も行き方を調べて、東京だったか神奈川だったかの研究所にたどり着いたことは覚えていますが、どんな会議だったか今となっては覚えていません。22歳の女子が一人で関東まで日帰り出張させていただけた事だけを鮮明に覚えています。確か、秋に開催する学会の打合せだったんですよね。学会=学術団体 を意味するのですが、学会=学術会議・会合 つまり発表会やシンポジウムなどのイベントを意味する場合もありまして、ややこしい話です。そのイベントの方の学会をどうやら秋に予定しているらしく、その事務局をしなさいとのお達しでした。

もちろん学会なんて出たこともない私、何をしたら良いかわかりませんが、現地の会場のことや企画は電機メーカーさんが仕切ってくれているので、とりあえずはお金回りの管理や領収書の準備、発表者への連絡などが主な業務。にしても電機メーカーの幹事さんにはかなり稚拙な対応で迷惑をおかけしただろうと思います。

東京での学会開催まであと半年。さぁ何が起こるんだ???

つづく

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