SNSがまだ存在しない?時代
SNS(Social Networking Service)が盛んな昨今ですが、1990年代後半はまだそんな概念はなく、会議室と呼ばれるフォーラムやメーリングリストを使ったコミュニティが主体だったように記憶しています。ブログや掲示板もこの頃から存在したかな?回線が遅いので写真や画像の多用が難しく、ほとんど文章での発信や会話。
大学秘書時代に、教授から勉強のつもりで自分のホームページを作ってみたら?(なんておおらかな上司でしょう)と言われ、当時食べ歩きが好きだったので、みようみまねでHTMLを駆使(苦使)して、レストランガイドを作ったりして遊んで、、いやいや、勉強していました。
結婚してからは、晩御飯ネタに困り、ひょんなことから某企業が運営するレシピサイトを良く利用していました。そのレシピサイトのコミュニティに参加するようになり、オフ会にも参加するようになったのが、ちょうど自営業として独立したころでした。料理好きの方が多く、メンバーの中には主催企業の社員さんも多く含まれて、世間知らずの私にはとても刺激的な出会いでした。
年に数回のオフ会に顔を出すうち、私の仕事内容を聞いたメンバーの一人の女性が、「今度私が配属されるところが、会議施設のあるインキュベーション施設なんだけど、興味ある?」と言ってくれたのです。そこは私も良く知るエリア(サイエンスセンターという呼び方をされていたことも・・・)で、1000人規模の会議運営ができる施設も併設されていました。数年前に学会の全国大会を開催したことがあった場所です。まだ解説して10年程度の新しい施設で、住宅街にある当時の間借りオフィスとは全く違う、異次元の環境でした。
そのエリアに新しくビルを建てるのだが、小規模オフィスを想定しており、インキュベーション施設としての中核になるだろうと教えてもらいました。インキュベーションとは「親鳥が卵を抱く」「孵化させる」「アイデアを生み出す」という意味を持つ「incubate」の名詞形らしいのですが、当時の私には、なんじゃそりゃ???という感想のみ。でもでも、あのエリア!新しいビル!あーなんて魅力的なんでしょう。まぁ今の私たちには到底無理な話ですが、と思いました。
つづく