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自営業はじまりはじまり~

大学研究室を追い出された?私たちは、同僚のお父様がお持ちの1軒屋の普通の居宅風オフィスの1室で、学会業務を受託する形で自営業をスタートさせました。

最初の壁は学会と業務委託契約を結ぶことです。事務のお仕事はなかなか単価がつけにくい。今までは時間給でしたが、どの仕事をいくらでやるのかと言われるとさっぱり見当がつきません。まずは、現在行っている仕事をEXCELに列挙していきます。大分類・中分類・小分類。雑多な仕事が多すぎて、どうも全部の業務が列挙できているとは思えない。電話対応はどうするの?1時間電話してくる人もいれば、5分で用件が終わる人もいる。メールを読む時間は?会員管理って適正価格ってあるの?業務費の単価は謎だらけです。

まずは同業他社さんの単価などを参考に洗い出しを行い、総額を今までの人件費+αと見定めて表を作成していきました。この単価表は今でも私たちの礎となり、20年間の支えになったと思います。この単価表を作るにあたっては、当時、学会の総務担当をしていただいていた某企業の部長研究員の方が、とても親身になって一緒に作成いただき、教えていただきました。アルバイト出身の私には到底成し得ない仕事でした。

どうにか契約書と単価表が出来、運営委員会で承認を得て、自営業者としてスタートしました。税務署に開業届は出していたのかな?ちょっと覚えていません。大学秘書時代から健康保険や年金は国民健康保険と国民年金でしたので、その移行手続きは必要ありませんでした。

設備的な面で言うと、学会で使用していたパソコンやラック、細かな文房具は貸与という形で引き継ぐことができ、デスクや椅子などは同僚のお父様から余っているものを貸していただけました。必要な機材は自分たちで運び、一部、他大学の研究室に資料や出版物を預かっていただくという形でした。何せほとんど開業資金を使わずにスタートできたわけです。

当時の委託費は2人分の業務で350万円~400万円程度?月5万程度を残して、二人で分割して給与としていただいていました。他にも仕事を引き受けてやったらいいよと言っていただき、データ入力の仕事や、小規模店舗の売上データ入力、飲食店のメニュー作成(今思えばど素人作成)などの副業もやっておりました。

給料は月額にして12-5万円だったかなぁ?お互い親のパラサイト(死語)と兼業主婦だったから、なんとかなっていたのかもしれません。

つづく

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