セッション(2014年)
映画にハマったきっかけと言っても過言ではないほど、食らった映画。
映画を観るのに約2時間、1日の中で時間を作って、ジッとしている事なんて退屈だなぁ。という考えをぶち壊された映画でもある、、
あらすじはざっくり説明すると、主人公がアメリカの世界最高峰の音楽学校に進学し、そこで名指揮者に見込まれ、彼のバンドのドラマーとして指導を受けることになる〜というストーリー。
で、その名指揮者がアホほどスパルタ。笑
でも音楽が好きで偉大な音楽家になることを夢見てる主人公は負けじと食らいつく。
一旦あらすじのつまみはこれぐらいで
この映画の良さをあげたらキリがないが、まずは洗練された必要最低限の作りと、コンパクトさに尽きる。
上映時間はわずか106分という短さ。登場人物も極端に少なく、ほとんど主人公と名指揮者オンリーの物語。時系列もまっすぐ一本道。このまっすぐでシンプルなレールの上に極上の物語と演出が配置されている印象。
音楽の知識・経験も必要なく、ただこの106分に身を投じれば良い。1秒足りとも退屈なシーンはなく、最後の一瞬まで圧倒された、、
名指揮者の常識を超えた恫喝と暴力の指導に、次第に音楽家を目指し恋人や俗世を捨て、傲慢さと野心が見え隠れする主人公に対し、一貫して厳しい指導を続ける。
そしてお互いに狂い復讐をし合う、奇妙な師弟関係になり、ラストステージ上での9分19秒...
この映画が中毒になるほど、夢中になって見入ってしまうラストシーン。
まさにセッション。笑
ただ単純に男2人のタイマン映画かと思いきや、2人が「目指す地点に到達した」からこそ、そこに届いたからこそ、涙が出るそんな映画。
自分にこの映画を置き換えてみたら、学生の頃サッカーをやっていたので、部活動においての生徒と指導者。お互いの目指すべき目標があってそれに向かって頑張る、そして指導される。
その学生の頃のコーチが鬼スパルタだった。笑
この映画でわざと生徒に「罠」を仕掛けてくるシーンがあるのですが、めちゃくちゃ理解できたし、試されているんだなと。この関係性がいき過ぎたのがセッション。
でも目標が叶えられるなら、そういう関係性でも良いし、絶対その人に感謝する日が来ると思う。
何十年後笑い話にできる、そんな未来が思い浮かぶ。
106分の中でほぼスパルタ指導に耐えて耐えて、ラスト9分19秒観てるこっちも耐えていた感覚に陥り、昇華されていくクライマックス。
最高の一言、是非。
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