プレミアリーグ第22節 トッテナムvsチェルシー マッチレビュー  「トゥヘルチェルシーになって見られるようになったものとは」

 こんにちは。Yuyaです。
 今回は、トゥヘルが監督に就任したチェルシーについてです。
 自分は以前までのチェルシーをあまり見てこなかったので何ともいえませんが、攻撃の部分を見て「やはりこれは」と感じる部分がありましたので、ブログを書くことにしました。
 ここを見ておけばというポイント2点をまとめました。

 スタメンはこちら。

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1.トッテナム 初期配置と守備の原則

 トッテナムは守備時4-2-2-2のような布陣。守備の原則(第一にみるもの)はのように見えた。
 2トップ(ソンフンミン、ヴィニシウス)が、相手の3バックの両脇(アスピリクエタ、リュディガー)を見る形。両SH(エンドンベレ、ベルフワイン)が中に入り、相手の2ボランチ(ジョルジーニョ、コバチッチ)を見る形。

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 前の2トップ、2SHの人を強く意識した立ち位置を取り、後ろの2ボランチ、4バックは、最初から人を強く意識して立っていたわけではないが、ボールが入ってくるところには人について行っていた。
 ただチェルシーのようにボールを基準にし、グループでボールを入れさせない場所を作る守備とは異なり、縦パスといった選手の間を通過するパスや選手が動くことで背中側(スペース)は空きやすくなる。

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2.チェルシーの初期配置とビルドアップについて

 チェルシーは攻撃時は3-4-1-2のような布陣。マウントがトップ下に入り、ヴェルナーとハドソンオドイがやや外側の位置を取ることが多かった。
 チェルシーのビルドアップ(保持・前進)において、相手のシステム上の開くスペースに人を送り込み、そこを起点にしていた。 
 この試合でいうと、4-2-2-2の2の脇のスペースである。FWも2列目もボランチも2枚だったため、外側のスペースは空いてくる。ここに中盤の選手が降りたり、アスピリクエタがやや高い位置を取り使っていた。
 その急所に選手が入ることで結果的に数的優位も作ることことができる。相手にボールを取るタイミングを作らせなかった。

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 また4バックの場合、SBの裏のスペースにボールを送り込むことも有効である。なぜなら4枚では横幅を埋め切れないからである。4バックの場合、SBが引っ張られた場合、CBが出るか、ボランチが下がるしかないため、相手の守備の出方を伺える。

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3.チェルシーの攻撃で見えたもの

 システム上の空く場所に人を送り込むことで、ボールを保持しながら前進の機会を伺うことができる。 

 ではそこからチェルシーはどのようにしてゴール前まで前進していくのか。大きく分けて2点あります。 

・相手が出てくれば、背中側(スペース)を取る

 相手がボール保持者に対し取りに出てきた場合、出て行った選手の背中側に入っていきます。
 取りに来るということは相手が動くということになりますので、動いたところはスペースになります。ここでいうスペースは、ポッカリ広く空いた場所ではなく、出て行った相手の背中側や相手の重心の逆を指します。背中(スペース)をとれば、出て行った相手を置き去りにできますし、また次の相手を出させることができます。次の相手が出てくれば、そのまた次の相手を出させられます。
 トッテナムの守備が人につくという特徴があるため、スペースは空きやすかったのもあります。

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・相手が出てこなければ、背中側から裏に抜ける

 相手が出てこなく、スペースが見えなかった場合は、ボールに食いついた相手の背中から裏に抜けていきます
 相手が取りにこなかったということは、先ほどで行ったスペースが見えなくなります。(細かくいえば重心の逆などもスペースになるので、ないことはないですが、狭くなります)

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 この2点はあくまで「まずはこうしよう」というものなので、絶対にこうなるというわけではありませんが、この動き方を選手がやっているように感じました。
 2点とも共通することは、相手を見て矢印の逆をとっているということです。そのためには相手を見ることが必要です。
 相手がボールを取りにくればスペースができるし、スペースを使われるのを嫌がれば裏に抜ける。裏に出されるのを嫌がりボールを取りにくれば、スペースができる、といったように相手の逆を使うことができます。判断は相手があってこそのものです。

4. まとめ

・相手が出てくれば、出てきた相手の背中(スペース)をとっていく
・相手が出てこなければ、ボールに食いついた相手の背中から裏に抜ける
・相手を出てこさせるために、相手のシステム上空く場所を取る。システム上の急所を使うために、相手とのシステムの噛み合わせを悪くする。
・要するに相手の矢印の逆を取ることが大事。

 トゥヘルチェルシーになり感じた部分です。この試合しか見てないですが「やはり」と感じました。結局サッカーの本質的な部分を落とし込んでやっているに過ぎないと思うのです。短期間で戦術を落とし込んだのも、これらの本質的で抽象的な判断の軸を落とし込んだからだと思っています。
 抽象的に考えると「いいサッカー」をしているチーム、ペップもナーゲルスマンのチームもやっていることは変わらないように見えます。サッカーには「やっぱりな」があるなとまた感じました。

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