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赤字にしない為の楽しいボドゲ制作

ボードゲーム界隈でNOTEによるゲムマの反省会、お気持ち表明が流行っているようなので、私も便乗してみることにしました。

というよりも、Twitter(X)の文字制限である140字だと全てを伝えきれません。また、正しく伝わらないこともある為、NOTEという便利な媒体で綴ってみることにしました。
脳内に留めていることをアウトプットすることで、考えを整理整頓できるメリットも大いにあります。

➊ はじめに

「何か否定すること」「炎上するのような燃料投下」は本記事では記述しません。(記述していないつもりです)
本記事を読んでくださった方にとって、何かプラスになるような事が書ければ...と思います。

➋ 本題

「赤字にしない為の楽しいボドゲ制作」
タイトルにも記載しましたがこちらを順を追って書いていきたいと思います。
まず、前提として面白いボドゲを作ったのにも関わらず結果赤字になってしまうと辛くないですか?ボードゲームは楽しく作るべきものと考えます。(少なくとも同人ボドゲであれば。)

私は先日、ゲームマーケット2023秋にサークル出展させて頂きました。これで通算5作目のボードゲームをリリースとなります。

ああ、1文字足りな
(ことばを並び替えるワードゲームです)

結論ファーストで言えば、本作は黒字です。
もっと言えば今まで出した全5作はすべて黒字です。

というと、
「めっちゃ売れてたんでしょ?」
「やっぱり宣伝いっぱいしたんでしょ?」
「事前予約も多かったんでしょ?」
「当日の営業方法がよかったんでしょ?」

と聞かれることもありますが、答えはすべて「いいえ」となります。

順に回答すると、

「めっちゃ売れてるんでしょ?」
→50部です。

「やっぱり宣伝たくさんしたんでしょ?」
→ツイッターだけです。よく見かける自薦他薦ツイートも条件にマッチしたものに数件リプさせて頂いただけ。試遊会もオープンなテストプレイ会も1回も参加していないです。

「事前予約も多かったんでしょ?」
→12部です。(当日までの心の支えになりました...。感謝しています🙏)

「当日の営業方法がよかったんでしょ?」
→喉が弱いので声出しはしていません。自分からキャッチしたお客さんは多分1回もないです。立ち止まってくださった方に全力で面白さを伝えました。
また、設営アイテムはダイソーで揃えたくらいで、お金もかかってません。ポスターとかも高いので諦めました。

「50部だけしか刷ってないのに黒字にできるの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。
(基本的には100部、200部と多く刷れば刷るほど単価が下がる仕組みなので)

➌ 適切なプラン

赤裸々に回答すると、これが赤字にならない為のプランです。
①下記のプランでゲームを50部作る
②試遊なし半卓プランでゲムマに申し込む
③販売価格2000円で30部頒布する

萬印堂さんのベーシックパック(38,500円)
https://www.mnd.co.jp/pricelists/basic-package/

以下の3アイテムを50セット
 ◎カード36枚まで(ポーカーサイズ 標準厚0.27mm 両面カラー印刷)
 ◎説明書1枚(B5変形サイズA 両面カラー印刷)
 ◎化粧箱1箱(ポーカーサイズ20 カラー印刷 光沢PP加工なし)

https://www.mnd.co.jp/pricelists/basic-package/

この印刷プラン、出展方法、頒布部数がクリアできれば、赤字になりません。
これなら敷居は高くないのではないでしょうか。
赤字になったサークルさんからお話を聞くと「たくさん作りすぎてしまった」「外注が多く、どうしても原価が高くなってしまった」が多いです。

ゲムマでは華やかな作品や同人以外の作品がたくさんあります。特に商業作品の見た目がコンポーネントは綺麗で手に取りたくなりますね。でもそれは当たり前なんです。なぜならプロが作っているから。

なので目線を変えて、ボドゲを頒布する上で戦うべき相手は敵ではなく自分に向けます。「勝利条件:黒字」のソロプレイのボードゲームくらいの気持ちで挑むと楽しいです。
普段運動していない人がいきなりフルマラソンを完走することはできません。無理のない距離設定が望ましいと思います。

➍ 補足

もちろん、制作費を抑えるために大前提として企画〜ゲームデザイン〜アートワーク〜DTP〜説明書作成などすべて一人で担当する必要があります。
私の場合、その諸々の工数を時給換算してしまうとおそらくトータルでマイナス30万くらいになっちゃいますが...
(制作=趣味の時間なので、無給換算としています✌️)

あとは「地方勢だからゲムマ出展には交通費や宿泊費が結構かかってしまう」という声もあると思います。
その場合は「ゲムマに出展しない」という選択肢も大いにありです。
なぜなら私の場合は1作目〜3作目に関してはオンラインのみでの頒布だったからです。(諸事情でゲムマに出れませんでした)

➎ オンラインだけの頒布について

オンラインだけでボードゲームは売れるの?と思う方もいらっしゃると思いますが、私の場合は完売しました。
ただ、一日で50部すべてが売れたわけでなく各作品が完売を迎えたのはそれぞれ約1年かかっています。

ジワ売れだった理由は正確には分かりませんが、気になった方が購入→遊んでいただく→口コミで広がる→購入→(以下ループ)のような感じかなと思っています。
よくあるインフルエンサーの紹介やレビューサイトで取り上げて頂いたケースもなかったです。
そして何よりもオンラインであれば、かかる費用は印刷代と郵送費だけになります。支出がより一層抑えられます。

➏ まとめ

長々となりましたが、赤字にならない為には支出を抑えること(原価を下げること)が何より大事です。

それを実現してくださる「まんいんどう様(何故か変換できない)のベーシックプラン」が秀逸すぎる、これに尽きるのではないでしょうか。

ボードゲーム制作を続けていく上で、最低限赤字にならないことを守り続けると、金銭面以上に精神面が落ち着きます。
新作をリリースする度にまた赤字なのか...という気持ちだと制作モチベーションが維持できないんじゃないでしょうか。(もしあなたが石油王だったら読み飛ばしてください)

もちろん、売れる自信があれば100部でも1000部でもたくさん作ってたくさん売るが正解と思います。ただ、今回記載したアプローチであれば「30部頒布するだけで赤字にならない」為、ハードルが一気に下がったはずです。

それが上手くいったら部数増やしたり、段階的に制作規模をあげるのが得策とも考えます。
作る度に自身の強みやノウハウは確実に増えます。

なお、「どうやったら面白いゲームが作れるか」「どういった宣伝方法が効果的なのか」については、他の有識者様がNOTEで綴ってくださっているはずなのでぜひ探してみてください。
私からは、こうすると赤字にならないよという議事録を残させて頂きました。

次回は頒布する上で「やってよかったこと」「やらなくてもよかったこと」なども綴ってみたいと思います。

完売した「ああ、1文字足りな」は2024年1月に再販します。
ボドゲーマ様やゲムマ24春で頒布しますので、
どうぞよろしくお願いします!

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以上、読んでいただきありがとうございました✨

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