迷走
これまでの人生で急成長した6ヶ月間がある。
全世界でパンデミックが起こり、僕が住んでいたスペインはちょうどロックダウンが始まった。
なぜか絶望に思えた状況をチャンスだと捉えた。
当時の僕はスペインでプロサッカー選手を本気で目指していた。
この機会に確実にレベルアップできると信じ、目に見えない敵をイメージしながら、必死に励んだ。
半年後には別人になっていた。
自分を肯定し、積み上げてきた事実が自信と変わった。
しかし、根本的に自分を変えることはできていなかった。
クラブの契約を勝ちきれなかった時にひどく落ち込んだのだ。
自分を含めて全てを否定した。
この選択が人生のターニングポイントとなった。
それからは中途半端にサッカー選手を続けた。
自分を信じることができなくなり、口先の目標、夢を他人に語るようになった。
19歳で海外に渡ってから初めて走ることを止めたのだ。
気づけば、そんな状態が3年以上続いてる。
今年の8月に27歳になる。
いい年齢だと考える人は多いだろう。
実際に僕も第二の人生を考えた。
今住んでいるオーストラリアで永住権を取得して安定した仕事に就けたらいいなとか考えた。
しかし心のコンパスが行き先がそこでないと示すのだ。
今サッカーをやめたら、一生後悔することになるから。
だから覚悟を決めた。
自分の力を信じて、最後まで志を持つことを。
ヨーロッパでプロサッカー選手を本気で目指す。
結果がどうであれ、後悔のない生き方をする。
最後の挑戦。
2024年5月21日 大村侑也
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