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Linkin Park エネルギーに満ちた初期2作を比較

ロックファンであれば、一度は耳にしたことがあるだろうバンド、「Linkin Park」。
2000年代初頭に現れ、すぐに頂点へと上り詰めた伝説的なロックバンドだ。
今回はそんな彼らの最高傑作とされる2作品、デビューアルバムである「Hybrid Theory」と「Meteora」を比較し、魅力に迫りたいと思う。

当時の音楽シーン

KornやLimp bizkitなどによるニューメタルブームが加速していた90年代後期〜00年代初期。そんなブームの中、突然現れ突然爆発的に売れたのがLinkin Parkだ。
ヒップホップの人気などもあり、ラップメタルというジャンルは人気が非常に高かった。

Linkin Parkが完成する前

Linkin Parkのボーカルだったチェスター・ベニントンは、元々Gray Dazeというグランジバンドに所属していて、ニルヴァーナからの影響なども公言していた。
一方マイク率いる他メンバーは、よりヒップホップ色の強いXeroというバンドとして活動していた。ここにチェスターが加わり、
Linkin Parkとなったのだ。

「Hybrid Theory」の楽曲たち

最高にエネルギーに満ち溢れたデビューアルバム。全曲が名曲と呼べるほどの名盤だ。
特に、2曲目の「One step closer」は、歌詞が分からない人でも怒りが伝わってくるほど、強烈なインパクトを与える。
ライブ盤の方が力強さが伝わるはず

Points of authorityのギターリフは、一度聴いたら頭から離れない。マイクのラップと上手く絡まって、一度聴いたらまた聴きたくなるはずだ。

Crawlingは、僕がこのバンドを好きになったきっかけの曲だ。この曲の持つ独特の寂しさや怒りは、聴くたびに心地よく感じてくる。
彼の優しいボーカルと、力強いシャウトが目立って、彼のボーカリストとしてのスキルを改めて認識できる曲だろう。
Bring me the horizonのボーカルである、オリヴァー・サイクスがチェスターの追悼コンサートでカバーをしていたが、この曲の難易度がかなり高い事や、彼の歌唱法の相性などもあり、あまり上手には歌えていなかった。
これはチェスターの為に作曲された歌と言っても過言ではないだろう。

カバー

「In The End」は、2000年代を代表する曲だ。印象的なピアノから始まるこの曲は、このアルバムで最もエモーショナルなものだろう。追悼ライブで観客が合唱しているところは、泣ける。

追悼コンサート

A Place For My Headは、ラストで犯罪級の盛り上がりを見せるが、Forgottenも負けていない。個人的に、マイクとチェスターの息の合ったボーカルが大好きだから、Forgottenの方が好きだ。正直どっちも聴いてほしい

このように、Hybrid Theoryには、彼らの止められない勢いを表すかのようなエネルギッシュな楽曲がたくさんある。

アルバムカバー

この兵士に羽の生えた特徴的なアルバムカバーは、ラップを担当しているメンバーの、マイク シノダによるものである。

Hybrid Theoryのまとめ 

全体的にエネルギーに満ち、彼らの個性を色濃く押し出したアルバムだ。
Meteora よりもラップやターンテーブルの要素が多く、彼ら独自のサウンドというイメージだ。


より成熟した「Meteora」

1stの成功から2,3年経って、彼らは新たなアルバムをリリースした。それが最高傑作と名高い「Meteora」だ。自分も少し前は、毎晩寝る前に聴くほど大好きだった。
前作よりナチュラルなロックに近づいたサウンドで、より「ニューメタル」さを感じるアルバムだ。

より意識された世界観

このアルバムのアートワークはほとんどスプレーでの落書きなどで、当時の若者の中で流行していたスケートボードや落書き文化を反映したものだ。こういうものはワクワクするし、特にニューメタルというジャンルのストリート的なイメージとよくマッチしている。

「Meteora」の楽曲たち

Forewordという何かを破壊する音から始まるこのアルバムは、破壊的で怒りと繊細さに満ちたアルバムだ。
こういった1番最初に流れる雑音トラックは、そのアルバムの世界観を言葉を発さずに説明しているようなもので、馬鹿にしてはいけない。

Don't stayは、こういうのを待ってました!って感じの曲だ。オープニングを飾るに相応しい、いわゆるブチ上げトラックってやつだ。

Somewhere I Belongは、日本のファンから人気が高い曲だ。確かガンダムのアーケードゲームか何かの主題歌で、追悼コンサートではOne ok Rock のtakaがカバーしていた。
感じたい、癒されたいと叫ぶチェスターのボーカルはとても痛々しく力強い。
マイクのラップパートも好き。

Lying from you は、彼らの曲の中ではエモのイメージが強い。アルバムの中でもトップクラスにヘビィな楽曲だ。とても人気が高い

Easier to Runは、ファンからの人気が最も高い曲だ。彼らの楽曲をランキング付けしているファンの動画では、ほとんど1位になっているイメージ。

Faintは文句無しにかっこいい曲。
ミュージックビデオも印象的だし、シャウトも力強く、この曲からリンキンパークが好きになった人も少なく無いだろう。

Figure.09は、僕がこのアルバムで一番好きな曲だ。これを車の中で大音量で流しながら、高速道路を爆走してみたい…

Breaking the habit は、彼らのこれまでのイメージとは異なる、大人しめな曲だ。
かなり評価が高くて、この曲もまたチェスターのボーカルが最高にマッチしている。

From the insideは、X‐MENみたいなMVを見てから好きになった。シャウトが爽快でパワフル。アルバムの中では2番目に好き。

Numbは、彼らのキャリアで最も成功した曲だ。悲観的な歌詞と、切ないメロディが多くの人に愛されている。「And I know…」のパートは本当に心にぶっささる。

Meteoraのまとめ

ファーストより成熟したサウンドの本作は、たくさんのヒット曲を生み出している。
前作より繊細さに焦点が当てられているイメージ。

2つのまとめ

これらのアルバムにおいて、「どっちが優れてる」なんてことは絶対ありえない。
どちらも完成度が非常に高くて、サウンドも似たようで異なっているからだ。
でも、「どっちが好き」はもちろんあると思うから、是非どっち派かコメントで教えてほしい。2つのアルバムのベスト曲たちを楽しめる、Live in Texasも必聴だ。
1作目は、より電子音が多く使われているイメージがあり、二作目はより楽器の良さが生かされている。どちらにも魅力があって、僕はどっちが好きか選べない。

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