School In London 活動終了と残りの人生
約11年間運営していたSchool In Londonは今年で活動終了です。
LAST 2 DAYSと銘打った最後のイベント開催もセミファイナルが終了し、12月14日(土)が最後の開催となります。
School In Londonはアンチノスタルジーで前を向くパーティー。
最後までどうぞよろしくお願いします。
DJパーティーとしてのSchool In Londonをやる上で特に大切にしていたことは、
① 日本では観れないような新しい海外アーティストを爆音で聴ける場とすること
② ①を実践するために、新しいアーティストにこそ選曲でのプライオリティを意識すること
③ ただし、フロアのお客さんとその熱を共有できるように、DJとして高いクオリティのものとなるように努力する
だったでしょうか。
私の観測範囲での話なので間違っているかもしれませんが、ロックのDJやそうしたDJのイベントのほとんど多くがノスタルジーや一種の分かりやすさに向かっていった中で、自分はこうした方針でやっていきたいと思いました。それはDJパーティーで様々な新しい音楽を知れた私自身の原体験や、新しい音楽こそがユースカルチャーを活発にし(私はもう若者ではありませんが)、
時代を面白くしていける可能性があると信じているからです。
だから、もう笑い話でいいんですが、去年の10週年ツアーの大阪公演の時に当時のメンバーだった遠藤さんがオアシス、スミス、U2と続けてDJでかけた時はフロアが盛り上がるとか関係無く本気で注意しました。笑(※) パイセン、すみませんでした…。
(※)ちなみに、遠藤さんはその後の高知公演ではきっちり修正してきてくれました。流石ですし、大好きです。あと、本当によく勘違いされるんですが、私がここで挙げているアーティストが嫌いとかは一切ありません。
School In Londonを運営する上で一番の参考となり、心の励み、羅針盤となっていたのはBig Love Recordsの仲さんのいつぞやのツイートでした。
レコード屋の部分をロックのDJに置き変えることで、自分がSchool In Londonでやりたいこと、やるべきことに立ち返ることに役立ちました。
思えば、去年の10周年のタイミングで終わらせる選択肢もあって、その時は完全に私の主導で体制を一新し、活動を続ける可能性を残しました。続けるには内容と質には拘ってやっていきたいと思っていたのですが、そのためのメンバーを組むことができず、打開するアイディアも無かったので諦めました。
残念な結末に感じるかもしれませんが、実は必ずしもそうではありません。
今年の9月に、当時は川崎市・武蔵小杉の周辺地域に住んでいたこともあって、生活のオエイシスとして酒浸っていた武蔵小杉のbar leylineからのお誘いで、bar leylineと代官山のアパレルセレクトショップのSHELTERの共同パーティーに出演させてもらえました。場所は渋谷のCircusでした。
他の出演者が四つ打ち主体のDJでフロアを盛り上げる中で、パンクやロックを畑として自分にとっては異種格闘技戦のような心持ちではありました。しかも、流石はCircusでのイベントということもあって出演者も猛者ばかり。
その時の私のセットは尖ったエレクトロとポストパンクとその両ジャンルをハイブリッドしたような音楽をざっくり三等分するようなセットだったと記憶しています。もちろん全てレコード。
HMLTDのTo The Doorでフロアが完全に爆発させることができた瞬間、DJ中に「このDJが一番カッケーぞ!!!」と野太い声援?が飛んできた瞬間。地下一階のメインフロアから、私がプレイしていた1階のサブフロアにどんどんと人が流れてくるあの感じ。
完全にアウェイな状況で、プレイヤーとしては完璧な成功体験をこのタイミングで掴むことができたのはラッキーでした。
この夜の手応えは、School In Londonという肩書きを外して、一人のプレイヤーとしてDJを頑張ってみたいという気持ちを高めてくれました。
ああ、まだ全然いけるな。もっと良くなるな。と。
私のようなプレイヤーを必要としてくれるオファーにはこれからも応えていきます。もちろん、一昨年から立ち上げたレコードオンリーのイベント、Other Placeはこれからも続いていきます。
と、今後の私のDJ活動の方針もざっくりと宣言しましたが、とはいえSchool In Londonの運営にこの11年の大部分を費やしてきたのも事実。
12月14日(土)は、人生の節目のような気持ちです。School In Londonでやりたかったことを全て出し切りたい。そして、今までで一番良いDJをしたい。
ありがとうございました!
村田タケル
■追伸
School In London essential 100 songsというタイトルで、11年間をハイライトするような100曲入りのプレイリストを作成しました。
このプレイリストを見て(聴いて)もらえたら、インディーロックパーティーとしてのSchool In Londonが何をしようとしていたのか少し分かってもらえるんじゃないかなと思います。是非チェックしてみてください。
しかし、12/14(土)のファイナルは懐かしい感じにはしたくないので、こちらのプレイリストの内容にはほとんど関係ありません。