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困ったなぁ、喜怒哀楽のアンテナ感度が鈍ってきちゃったよ〜*落書きnote

 こんにちは。お立ち寄りいただきありがとうございます。
 おいら、来年は八十だぜ。傘寿だよ—。
 若い時の暴飲暴食が祟って五十の時、脳出血。その後三十年間は脳梗塞、心筋梗塞、心不全、腎不全を断続的に繰り返し、今年春から透析、車椅子、歩行器の暮らしになっちゃった。
 もう「トホホ…」というしかない。ヤな夢をみちゃった。天国から「そろそろ迎えに行こうか」ってね。おいらは「そのうちに行く、もうちょっと待ってくれ」と返事したとたん目が覚めた。

 自堕落に生きてきたおいらだが、最低限、「人に迷惑をかけてはイケナイ。世の中のルールは守らなければイケナイ。イケナイものはイケナイ」というお題目を唱えてきた。
 これは常識だ。おいらにとっては目標だけれど、その常識が未だに守れた試しがない。目標は到達するために掲げるものだが、残念ながら、おいらにとって「目標は破られるために存在する」ものらしい。


 近ごろ、よく感じることの一つ。
 それは喜怒哀楽の感情が磨り減ったという自覚だ。喜・哀・楽を感じるアンテナの受信力が弱まり、怒の感度が強くなっている。どうも、そんな気がする。
 これは、おいらが設定した「人に迷惑をかけてはイケナイ。世の中のルールは守らなければイケナイ。イケナイものはイケナイ」という自己ルールに反する。
 なぜなら、自分や他人に向けられる「怒」は、時に押さえきれない感情爆発を招くからだ。

 歳がいって前頭前野や扁桃体、大脳辺縁系が衰弱し、平常心を保つことが難しくなっているのだろうか?
 「感情豊かな人」という言葉があるが、おいらのような短気で怒りっぽい人間を「感情豊か」とは言わないだろう。
 だが、最近のSNSコメント欄を読んでいると、匿名の感情的で過激な誹謗中傷、攻撃が目立つねえ。
 自由主義は守るべきだが、何でもありの言論の自由など、これもおいらの尺度から言えばルール違反だよ。

 とまあ、偉そうなことを言っちゃったけれど、こんな話をしていたら、娘が言ったよ。
 「お父さん、アメリカインディアンのホピ族の言葉があるよ」
 「うん?ホピ族?アパッチやスー族なら知ってるぜ」
 「ホピ族よ。彼らには『慎ましく食べ、慎んでしゃべる。そして誰も傷つけない』という格言があるの。素晴らしいことよ」
 ふ〜ん、「慎ましく食べ、慎んでしゃべる。そして誰も傷つけない」ねえ。
 今の時代に最も欠けている事柄じゃねえか。これもおいらのルールに加えなくちゃ。

 さて、あすは晴れるのか?曇るのか?

   *フォト ▽富士山

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 *俳句巡礼 赤い羽根失くす不思議を言ひ合へる(岡本 眸)

 季語は「赤い羽根」で秋。10月からスタートしている募金活動。昔はみんなつけていた。今はテレビの国会中継で議員がつけているのを見るぐらいだ。一般人は募金するが、ダサくてつけない?
 【岡本眸=おかもと・ひとみ】東京都生まれ、富安風生、岸風三楼に師事、「若葉」「春嶺」同人、「朝」主宰、「俳句は日記」が信条、1928年(昭和3年)~2018年(平成30年)
 【俳句手控え】俳句におけるリフレイン(繰り返し)は、一歩間違えれば駄作に陥るが、秀句にはリフレインを生かしたものが多い。
 「裏を見せ表を見せて散るもみじ」。これは良寛の句。晩年、和歌のやり取りを通じ交流を続けた弟子の貞心尼に「貴女には私の良い面、悪い面をすべてさらけ出した。そんな貴女に看取られながら旅立つことができる」と詠んだ。
 これは貞心尼に宛てた良寛の辞世と言われるが、リフレインが句のリズム、感謝の気持ちをうかがわせ、深い感動を呼ぶ。

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