【初日】30th L'Anniversary LIVE
セトリとか、ライブの雰囲気とかは、他のまとめ上手な方にお任せして、ここでは、ライブで演奏された2曲に絞って書きます。
と言っても、どんな曲かはアルバムを聴けば良いんですけど、色々思うところがある曲だったんです。
この2曲が今回のliveで熱いです。
その2曲とは、『finale』と『lost heaven』です。
LIVEでは久々の演奏なので、皆さんこれが嬉しいに決まっているのは重々承知しています。
しかし!
久々にやるからだけでは片付けられない曲なんです。
異色曲finale
これは、ラルクの中でも異色の部類に入る曲だと思います。
私は、今回のライブではこれがNO1ですね。
好きという表現が正しいのかは分かりません。
いわゆる良い曲だとも思いません。
い・わ・ゆ・る・ですよ。
しかし、名曲です。
この曲、そもそもリングバースデーのEDソングでした。
リング=貞子です。
バースデーなので、貞子の誕生ですね。
ここからは、このリングバースデーにのあらすじになります。
この曲はリングバースデーを語らずしては、表現できません。
貞子の誕生とは、あの井戸に落ちるまで、です。
なんで貞子が井戸の中にいて、なぜ怨念を持つようになったのかが分かる作品です。
主演、仲間由紀恵さんです。
ちょうど、リング、らせん、リング2を見たのですが、リングバースデーだけ、Amazonプライムないんです。
Amazonさん頼むよ!
それでは、作品に戻りまして、このリングバースデーは、貞子に同情してしまう物語です。
あの貞子のギョロ目にも、ちゃんと理由があったんですね。
大筋は下記です。
①18歳になった貞子(仲間由紀恵)は劇団の研究生となっていたが、劇団では奇怪な現象が起きており、貞子の仕業ではないかと、忌み嫌われていた。いじめ的なものを受けていたが、唯一優しい男性と恋に落ちる。
②劇団員の死によって主役に抜擢された貞子は、舞台初日に暴走(怪奇現象)して舞台をめちゃくちゃにしてしまい、周りの劇団員からそれを攻められると、またもや怪奇現象が。劇団員は貞子をリンチして殺してしまいました。しかし、貞子が2人いると知り、劇団員たちはもう1人も殺しに行きます。
③そこには少女の姿の貞子がいた。さらに、リンチされた貞子は実は生きており、このもう1人の少女貞子と重なり、人格が入れ替わったりするようになります。そして、貞子は劇団員全員を殺します。
しかし、貞子(仲間由紀恵)は自身でそれをやった記憶もなく、目の前で死んでいく劇団員たちを見てショックを受けけます。
④貞子の能力に悩んだ父は、貞子(仲間由紀恵)を井戸に突き落とします。
⑤貞子(仲間由紀恵)は、なぜ父に井戸に突き落とされなくてはならないのか分からず(殺したことも知らない)、井戸の中で絶望の声をあげ映画終了。
そこで、ラルクのfinaleがかかる。といった流れです。
今思うと、なぜラルクにリングバースデーのEDを依頼したのか謎です。
映画とタイアップは分かりますが、ホラー映画…リングバースデーは、ホラーかどうか微妙ですが、ラルクの曲からしてイメージではない気がするのですが…。
いや!
正直、映画のラストに相応しいドロっとした感じの曲。
貞子の救いようのない感じが良く出ている曲で、映画のラストシーンとこの曲で、恐らく映画館で観た方は、当時そうとうモヤモヤしたでしょう。
しかし、映画に合う曲だと思っています。
しかも、曲名がfinale(フィナーレ)。
意味は最後。
とことん救いようのない感じですが、それをラルクさんよく作り上げたよ、と思います。
映画を見ている人の感情を解消もせず、さらに落ち込ませることもなく、ずーっと後を引くような、そんな曲。
調べたらtour2000realが最後の演奏でした。
15thでも他の曲とミックスされて一部演奏されましたが、この曲の感じが薄れているので、ノーカンです。
一曲まるまるやらないと、雰囲気出てきません。
でも、このモヤモヤした感じ?感情を音楽で作れるのがラルクなんです。
なんでしょう。うーん。
表現しがたい感情ですが、良くも悪くも感情を動かされます。
やっぱりこの曲を聴くと、リングバースデーの映画の感じを思い出し、その雰囲気を持った曲です。
そして、Lost Heaven
さあ、これだ。
この曲も救いようがない曲なんです。
いや、曲しか知らない人はそんなことないんだろうけど、これは鋼の錬金術師、一期の劇場版、『シャンバラを征く者』のED曲。
ここから、ハガレンの話になりますが、ハガレンアニメには、一期と二期があります。
二期っていうのは、漫画と同じです。
しかし、一期は漫画と全く異なります。
最初の方こそ同じだったような気がしますが、設定からストーリーまで全然違います。
お父様いないしね。
そして、個人的にこの一期のハガレンも結構好きです。
一期のハガレン映画は、錬金術が使える国と、使えない国、いやパラレルワールドだね。
使える世界と使えない世界が存在する。
この本来交わらない世界に、TVアニメでエドワードが行ってしまう。
映画では、この錬金術の使えない世界から、錬金術を使える世界に戦争を仕掛ける。
それを、エドとアルが阻止するって内容だったはず。
うろ覚えですが…。
そして、最後エドとアルは、錬金術が使えない国から送られた兵力を、元の国に送り返します。
しかし、エドとアルも錬金術が使えない国に行くことになってしまい、錬金術の使える世界には戻れず、ウィンリーと離れ離れになるという、救いようのない話。
全然ハッピーエンドじゃない。
そのEDに流れるのが、Lost Heaven。
OPは、Linkで明るいポップな感じなのに、エンディングこれ?…って、当時思いました。
そして、またまた、この救いようのないモヤモヤした気持ちをLost Heavenで、後を引かせるんです。
映画を見た当時、この曲を聴いてさらに、モヤモヤしました。
え!?なにこの曲…。って。
アニメ映画でなかなかこうした感情は味わえません。
いや、もうねこれは技術だと思うんです。
映画を見たままの気持ちを引きずらせる曲を作る天才ではないかと。
そう、このfinaleとLost Heavenは、映画を見た後の、あの!モヤモヤした気持ちを思い出させてくれる曲なんです。
だから、なんでしょうか?
なかなか、ライブでもお目にかかれません。
ライブが変な感じになっちゃうから?
私はもう、この二曲聞けてお腹いっぱいです。
満足しましたって感じ。
いやfinaleはよくやってくれたよ。
ちょうどリング見てたから、finale聴きたいって思ってたのと、花葬、侵食とか似た感じの曲はありますが、finaleってもっと哀愁に近い。
哀です。
おまけの、予感
最後の演奏はSMILE Tour2004ですって。
これは、映画の曲ではないのですが、まさかこれをやってくれるか!ですよ。
アルバムDUNE(10th Anniversary Edition)に収録されています。
いや、SMILE TOURの映像見た時に、いやラルクってまだまだ引き出しあるのねって思った曲でした。
本格的にファンになったのは15thの時でしたが、それから色々聞いたりした中で、めっちゃカッコいいじゃんって思った曲です。
アルバムの予感は、ラルクの初期っぽいなーって感じなんだけど、ライブになるとカッコ良さマシマシになります。
この時代だから作れた感じの曲、曲調とか、歌詞とか。
最近の歌詞は意味が分かるものが多いですが、初期の曲は若干宗教っぽさもあったりします。
けっこうそれも好きなんですが、この予感は宗教っぽさはないけど、比喩が効きすぎ?てて歌詞を見ても意味は全然分かりません。
しかし!それがいいんです。
やっぱりそういう時期ってあると思うんです。
ライブで夏の憂鬱を歌ったときに、なんでこんな暗い曲作ったんだろう、みたいな事を言っていましたが、やっぱりその時代にしかない感性、それは時代もそうだしラルクメンバーのもそうだし、その時にしか作れない曲ってあると思うんです。
それが、現代に蘇ると、なんか深みが出て良いんですよ。
今の時代にない曲だけど、これもラルクだよなって感じられる曲なんです。
そんなそんな、予感さんをやってくれたんです。
finaleはイントロから徐々に、うわっこれやってくれるんだ!って感じだったんですけど、予感はもういきなり予感ですから。
キターでしたね。
もう大満足ライブでしたね。