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ソフトバンクは「お客さま」なんてどうでもいい

今週、ソフトバンクがロボット事業参入を高らかに発表し、Pepperくんという名前の接客ロボを公開して話題になりました。

つい30年くらいPCソフトの卸売会社だったのに、Yahoo! JAPANを設立し日本のブロードバンド事情を変え、携帯事業へ参入。iPhoneを日本に持ってきたのも孫社長でした。

ほんの数年前までは、「新規顧客純増でドコモやKDDIを抜く」とかなんとかそんな話をしていたのに、最近聞くのはなにやらもっと規模が大きい感じ。たとえば、エネルギー業は有名だけれど、米スプリント買収に(このままいくとT-mobileも?)中国のアリババpaypalもグループ会社。国内に目を戻してみればYahoo! JAPANはやっぱりインターネット業界のNHKのごとくものすごい影響力を持っているし、要はとにかくすごいのだ。

もちろん、ドコモもKDDIもすごい。出資だっていろいろしてるし、新技術の開発だってしている。けど、なんだろう? 何か根本的な所が違う気がして企業(経営)理念を見てみました。

ドコモ

私たちは「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」に向けて、個人の能力を最大限に生かし、お客様に心から満足していただける、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざします。(参照

KDDI

KDDIグループは、全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。(参照

ソフトバンク

情報革命で人々を幸せに(参照

ソフトバンクだけ異常に短いし、「お客さま」ってワードが出てこない。下には解説がついていて「ソフトバンクグループは、創業以来一貫して、情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進してきました」と書いてある。目的語がとりあえず「人々」「人類」。そんなの言葉のあやでしかないけれど、やっぱり言葉って重要なんだと思うんだよな。

ソフトバンクはお客さまが重要なんじゃない。人類へのアプローチを試みている。


もちろん単なる見せかけかもしれない。でもやっぱり行動で示すことが大事だし、甘美で抽象的な言葉で人々を扇動することで革命って起こると思うんだよな。

孫社長はよく「脳がちぎれるほど考えながら走り続け、そして軌道修正しろ」と言っている。つまり博打しながら計算し、軌道修正までして、それでもダメだったら捨てる。

そういえば、こんな話を聞いたことがある。「ソフトバンクのすごいところはいざとなったら"日本"を捨てられるところだよ」って。これは極論過ぎるけれど、つまりはいざとなったら大事なものだって義理人情に関係なく捨てられるってところだろう。

だって人類のことを考えているのだから。


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