日本ワインを知る【後編】-日本ワインの立ち位置-
おはようございます。
高輪ゲートウェイという呼称に違和感しかない西岡です。東京テレポートとか、品川シーサイドとか親しみづらい。。。
さて。今日も日本ワインの話題です。ぜひ前編を読んでから、後編をお読みください。
後編は、じゃあ日本ワインはどこで作っていて、
発展途上、発展途上って今どれレベルなのさ。美味しいのかいな。
という話をします。
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そもそも日本はワインに適しているの?
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世界においてワインの生産される主な地域は 北緯30度~50度 南緯30度~50度、平均気温10℃~16℃の地域に限られていて、この帯を示してワインベルトとも呼ばれています。
多くの植物がそうであるように、ブドウにも栽培適地があり、ワイン用ブドウ品種の栽培適地がこの範囲となっているのです。
北半球では、フランス、イタリア、スペイン、ドイツといったメジャーなワイン生産国をはじめ、アメリカや、カナダも含まれます。
南半球では、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ。と、現在、ワイン生産国と呼ばれるような産地が全てこのワインベルトの中に入っている事が分かると思います。
そして日本。画像を見ていただくとわかりやすいと思いますが、すっぽーり!入ってますね。
一部の地域を除けば、平均気温的にも最低限の条件はクリアしており、日本はワインを尽きる環境としては申し分ないといえるんではないでしょうか。(雨や台風など様々な弊害もありますが)
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北は北海道、南は宮崎、熊本まで
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このフレーズはよく使います。
というのもどうしても山梨でしょ?
と「日本ワイン=山梨」というイメージが「日本のワイン=甘口」の次に多いんです。もちろん間違っていないですが、ワイナリーの数で言えば日本全体の1/4くらいです。
ここらで少し予想を立てながら読み進めていただきたい話題に入ります。
まずは日本にはどれくらいの数のワイナリーがあると思いますか?また、都道府県ランキングだとどこが多いと思いますか?
勿体ぶらずに正解を書いちゃいますので、考えたい人はぜひスクロールを止めて予想を立ててみてください。
まず、ワイナリー。
2017年3月現在で283件。
そして都道府県別でランキングを出すと、、
山梨県 81/長野県 34/北海道 34/山形県 14/新潟県 10/大阪府 7/栃木県 7・・・東京都 4。。。
予想は当たりましたか?意外なとこもあったと思います。特に大阪なんて7件もあるなんて予想ができないですよね。東京にもワイナリーは4件あります。
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場所を選ばない都市型ワイナリー
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ワインとほかのお酒には一つすごく大きな違いがあるんです。
それは、加水をしないこと。
例えば日本酒を作るとき、コメを使って醸造して、アルコール度数のコントロールなどもしながら加水を必ずします。焼酎も蒸留という工程が入りますが一緒。なのでお水が美味しいところでないと造れないんです。他県からコメなど原料を買ってきて、日本酒を作ろうと思っても他県で作ったそれとは味が変わってくる。一番の理由は水です。
ワインはここが全然違うんです。ワインは加水はしません。葡萄が育つ環境では水の性質が反映されますが、収穫後にどこに運んだって、ワインの味を変える要素は変に加わったりしません。理論上は同じ葡萄であればどこで作っても諸条件が揃えば同じワインが作れる事になります。
余談ですが、「ドメーヌ」と呼ばれる自分たちで葡萄を育ててワインを作るワイナリーが王道ではあります。それに対し、都市型ワイナリーは山梨や山形、北海道など葡萄を多く作っている県から葡萄を仕入れて、醸造しているんです。これはワインならではの役割分担がなされているように思います。
都市型ワイナリーは日本ワインを日常的に楽しむという文化を作るうえで、非常に大きな役割を持っていると私は思います。東京に住んでいる方なら、東京のワイナリーに足を運び、興味が深まれば山梨や北海道などに行ってみる、など日本ワイン文化の入り口のような存在だと私は勝手に定義づけしています。
補足するとワインの味を決めるのは「天・地・人」と言われています。天は天気。地は土。人は栽培家や醸造家です。
この辺の話がまだまだ広げたいところですが筋がぶれるのでまた今度にしますね。
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日本ワイン専門酒屋 西麻布「遅桜」
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お世話になっている酒屋さんです。
ここは2016年12月にオープンしたばかりの
日本ワインしかおいていない尖った酒屋さんです。この存在は日本ワインの発展を象徴している気がしています。ここの存在も日本ワイン文化の入り口の一つだと思います。立ち寄った人はもちろん、こういうお店があると言うと、「それで商売が成り立つということは本当に成長曲線の上を走っている」感じが簡単に伝わります。なので、個人的にはめちゃくちゃこの店の存在を言いふらしていますw
そんな遅桜ですが、今月自由が丘に2店舗目がオープンするそうです。
日本ワインの未来は明るいなと実感させてくれるステキなニュースです。
(個人的には西麻布より自由が丘の方が通いやすいしw)
ぜひ興味のある方は遊びに行ってみてください!ワインの有料試飲もありますよ。
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世界の認知度は年々高まる日本ワイン
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ワインにはブドウの品種というものがあり、欧州品種が世界的には主流ですが、日本特有の品種というものもあります。
その代表格が、甲州、マスカットベリーA。
これらは世界が認めるブドウ品種にも入っています。特に甲州ワインは和食との相性を中心に世界的に評価を受けています。
年々、世界で表彰される日本ワインもバリエーションが富んでおり、これからもっともっと発展が期待されています。
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日本ワインの未来はやっぱり明るい
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と個人的には思っています。この記事を読めばその感じ伝わりますよね?
そして何より僕は日本ワインが好きです。なぜ好きなのか、どういう経緯で日本ワインをここまで推すのかみたいな話はまた今度しますが、扱う側の人間としては今のこの状況はホットすぎて嬉しい限りです。
日本ワインしか置かない飲み屋も増えてきていたり、日本ワインを応援しよう、盛り上げようという動きをしている人が増えていることもまた喜ばしい。
ある醸造家さんが言ってました。
「日本ワインに携わろうとする人たちって、いい意味で変態というか変わった人多いですよね」って。
うんうん。めちゃ共感します。
みんな楽しそうにニヤニヤと日本ワインを語ってる。
そんな人たちと一緒に日本ワインを盛り上げていきたい!という思いを込めながら、ニヤニヤとこの記事を書いています。
ぜひフォローや「スキ」、
その他SNSへの拡散などニヤニヤしながらお願いしますね!笑