"やがて僕らがありふれた大人になっても"
13年前の秋、彼らはそう歌っていた。少し年上の彼らがそう歌う姿は、18歳の私の目にとても眩しく映った。と同時に、私は「どうかどうか、ありふれた大人にはならないでね」とも願っていた。
あれから13年、私が大好きなNEWSは今年20周年を迎える。当時からは想像もつかない形になったけど、「今のNEWS」はいつだって私の目に眩しく映っている。
20周年の幕開けを飾るにふさわしい「A Real Man」。このMVには、どうして私がこんなにもNEWSに惹かれ続けるのか、その答えのようなものが詰まっていた。
「大人になるってどういう事?外面よくして35を過ぎた頃オレ達どんな顔?かっこいい大人になれてるの?」とも歌っていた人たちが全員が35歳を超え、記念すべき20周年の節目に作った作品がこれだ。あんなに紆余曲折あったのに、あんなに泣いてばかりいたのに、この輝きはなんなんだろう。もはや雷までもを起こす男となった増田さんを挟み、トランペットを手にするコヤシゲの全身からは早くも「楽しくて仕方ない!」という最高のグルーヴを感じる。「LIVE TOUR 2022 "音楽"」もそうだったけれど、最近のNEWSを見ていると「今が楽しくて仕方ない」というオーラを全身からビシバシ感じる。一般的に若い頃が華とされる「アイドル」という特殊な職業でありながらも、35を超えた今をこんなに謳歌しているアイドルグループって、存在するんだ。しかもその「楽しさ」は、自信や実力、チームの信頼感に裏打ちされたものなのだと思う。地道に努力してきたことが積み重なって、できることが増える。チームの信頼感が増す。それがまたさらに良いアウトプットを産む。今の3人は、そういう最高の循環の中にいるんだろうなあと思う。
過去の積み重ねの上にある「今」をこんなにも謳歌し、こんなにも輝いている大人って貴重だ。歳を重ねるのって悪くないね。むしろすごく楽しそう。今の3人を見ていて思うのは、それに尽きるのだ。
18歳の私の願いは叶った。
NEWS、全然ありふれた大人じゃない。
まるであの頃の私に、今の3人が全身でアンサーをくれているような気がする。
13年越しに最高の答えを受け取ったよ。ありがとうNEWS。ありがとうA Real Man。