【学童日記】子どもはズルをする
うちの学童は200人くらい来ることもしばしばなので、
できるだけ見守りに徹したいのですが、人数に余裕があるときは、
子どもの誘いに乗って、カードゲーム、ボードゲーム、
オセロなどでいっしょに遊びます。
そんなとき、1、2年の子とゲームをしていると、
カードをチラッとめくって数字を見たり、パッとコマの位置をずらしたり、
サイコロを何回もふったり、ズルをすることがよくあるのです。
大人としては「ズルをして勝って、なにが楽しいんだろう」と
思うのですが、子どものそういう面に接してあらためて、
「ルールを守る」ことが、とても社会的なことだと気づきました。
まずはルールを「理解」して「覚える」。
それから、他の人と「共有する」ことが難しい。
互いのルールが違うとそれをきっかけに揉めはじめて、
つかみ合いの喧嘩になることもあります。
これはサッカーや鬼ごっこをしていても同じで、
子ども同士の喧嘩の原因の3割はこれじゃないかと思うくらいです。
自分が子どものときも、ゴム飛びの「クリア」認定のルールの違いで
よく揉めて、女の子が何人も泣いていたのを覚えています。
(誰かしら泣く人が出るわりに、毎日やるのです)
子どもが揉めるシリーズで言うと、しょっちゅうあるのが、
チーム分けが上手くいかないパターンです。
これはサッカーやドッチビーのような、
能力の差があるチームスポーツで頻出。
じゃんけんや「とりっぴ」でメンバーを決めるけど、
どうしても、押しの強い子や知恵の回る子が
自分のチームが強くなるようにもっていくことが多くて、
あとから不満が噴出して揉めます。
ここで大人として思うのは、
「拮抗するチーム同士のほうが、面白い試合になりそうなのに…」。
でも実際は、自分のチームが勝ちたい気持ちが上回ってしまうんだろうな。
「公平さ」というのも、社会性を身につけないと理解できない概念なんだなあ、と実感します。
その先にはさらに、ルールさえ守ればいいというわけではないという
「倫理観」なるものもあったりして(大人だってそれは難しい)。
それでも子どもは遊びの中で、揉めて口喧嘩したり、
傷ついたりするなかで、こういうことを学んでいくんだなあ。
児童のプロでないアルバイトなので、いちいち感動します。
「ズル」でなく、「工夫」をできるようになること。
その境目がわかるようになること。
これは身につまされるテーマだな~と思います。