【旅日記】徳島旅のススメ①阿波踊り編
早めの夏休みをとって7月初旬に徳島に行きました。
なぜ徳島なのか。それはフェリーで行けるからです。
船旅は最高!
東京周辺から乗れる長距離フェリーは年々減っていて、
少なくなりましたが、東京~徳島~新門司航路は現役です。
(20年前にも乗っているのですが、時間が経っているので記憶が薄い…)
東京湾の夕景を眺めながら出航します。
乗客はなぜかフランス人多め。そしてお遍路さんもいます。
20年の間に食堂がなくなってしまいましたが、
自販機はたくさんあり、座るスペースもたくさんあるので快適でした。
驚いたのはきれいな大浴場があったこと。
私が行った時間帯はたまたま誰もいなくて、
広いお風呂をひとり占めでした。
しかし今回のフェリー、正直な感想を書くと、
これまで乗ったなかで一番眠れなかった…
自分の指定寝台の場所が悪かったのか、
船のエンジンに近いようで、眠りに落ちたと思ったら、
ドンドンドン!という振動で起きてしまいます。うう…
話はここで終わりません。
エンジン音のせいなのか、悪夢を見ました。
それも高校生に戻っている夢。
どうやら体育の授業で創作ダンスをやろうとしているのですが、
ノリが悪い、かつダンスが下手な自分は「嫌だ嫌だ、踊りたくない!」
と何度も訴えています。そこでハッと目が覚めました。
東京湾を19時に出航した船は13時には徳島港に到着。
バスを乗り継いで、徳島市内にやってきました。
初めて歩く徳島駅周辺。
平日の昼間だからでしょうか。ほとんど人が歩いていません。
シャッター通り化した商店街、
アーケードのお店もほとんど開いていません。
かなり寂れている…。心配になるレベルです。
目指すは阿波おどり会館。
建物に着くと観光客がパラパラといて、少しホッとしました。
ここでは毎日阿波おどり公演が上演されていて、
昼公演だけで一日4回。夜もやっています。
チケットを購入して、先に阿波踊りミュージアムを見てから、
15時からの公演を見学。
女踊り、男踊り、それぞれ違った魅力があって、
目が離せません。
映像でも感動しますが、やはり生で見ると迫力があります。
オープニングを終えるとマイクを持った方がこう話しました。
「公演の最後には踊りのレクチャーをするので、
みなさんもいっしょに踊りましょう」
なんと!踊らされるのか。
ここで船で見た「踊りたくないのに踊らされる」夢がよみがえります。
正夢になってしまった…
いえいえ、普通のお客さんはきっと楽しむのでしょう。
でもカメラを構えて撮る気まんまんだった自分は、
やはり「ううう」という気分に。
パフォーマンスを見ているのは楽しいのです。
お囃子の解説もたっぷりしてくれて、理解が深まります。
公演は40分ほどあり、いよいよ最後のレクチャータイムに。
平日なのでお客さんは10人いないぐらい。
みんな立って、手足の動きを真似して踊ります。
私もそこは参加したのですが、最後は全員舞台に上げられて、
輪になって阿波おどり。
私も舞台に促されましたが、「写真を撮りたいので」と拒否。
ほかのお客さんはかなりノリがよくて、すごいな~と感心。
ただ見るだけではなく、参加するのはきっと楽しいものですね。
この日はたまたまいなかったけど、外国の方も喜びそうです。
その後、連の方たちのフィナーレのパフォーマンスがあって、
公演は終了しました。
自分では踊りたくないけど、見るのは好きな自分はすっかり
感動してホテルに戻りました。
(本当に見るのは好きなんです)
ホテルでしばらく休んだ後、
夕食を食べようと19時半頃にフロントを出ると、
大音量のお囃子の音が聴こえます。
「!!!!」となって、すぐフロントに引き返し、
「お囃子の音が聴こえますが、どこかで練習しているんですか?」
と尋ねると、近くの藍場浜公演で練習をしているとのこと。
自分で踊るのは嫌でも、お祭り好きの血が騒ぎ、すぐに直行。
すると、暗い公園にたくさんの人がいるいる!
昼間はガランとしていた広場が、活気にあふれています。
藍場浜公園は阿波おどりの有料ステージがつくられる場所だそうで、
とても広いのですが、4~5つの連が稽古をしているようでした。
大人から子どもまで、Tシャツ姿で踊っています。
女踊りの女性たちは、下駄を履いて。お囃子も稽古から生演奏です。
歌舞伎でも、浴衣姿の稽古風景にグッときてしまうタイプなので、
Tシャツ姿の阿波おどりもたまらなかった!
(より演者の動きがよく見えるので)
もちろん撮影したい気持ちは押さえて、
邪魔にならないように、端っこで見学。
熱心に踊る姿を見て、かなり感動しました。
おそらく練習時間は19時~21時。
みっちり2時間踊るなんて、ものすごい体力。
(そういえば太っている人がまったくいない)
お盆の時期の本番のために1カ月以上前から稽古しているなんて…。
もし徳島市に商売っ気があったら、
阿波おどりの稽古風景見学ツアーをやってもいいのでは?
と思うほど、カッコよかったです。
(踊る側からしたら見られたくないかな?)
そして気になったのは、京都や博多の混雑っぷりに反して、
閑散としていた昼間の徳島駅前の様子。
外国人観光客はかなり少なかったです。
阿波おどり会館で公演を見るだけでも、徳島観光の価値があるよ!
もっとみんな、徳島へ来たらいいのに。