【学童日記】親の問題が子に響く
1年生のAさんが、同級生に悪態をつくトラブルがありました。
言われた子はそれほど深刻に受け止めていなかったので、
その場の騒ぎをおさめること自体は、難しくなかったようです。
ただ、Aさんの悪態の語彙があまりにも子ども離れして酷かったので、
職員たちはミーティングで深刻な顔をしていました。
Aさんには上のきょうだいがいて、
そのBさんも問題行動が多かったのですが、
話してみると本人は話の筋の通った賢い子で、
どうやら家庭環境に問題があるらしいことを薄々知っています。
Bさんが何日も同じ服を着ていたりして、
ちゃんと食べたり、風呂に入ったり、寝たりできているのか、
いつも声をかけて確認していました。
Aさんの悪態はあきらかに、親が放った言葉を真似たものであろうと、
容易に想像がつきました。
小学校とも情報共有していますが、とても心配です。
多くの保護者は学童に「いつもありがとうございます!」
と感謝を述べてくれるまっとうな人たちですが、
2割くらいは変な人がいます。
いわゆるモンペも多いですし、
要求が過度な変な人が増えていると実感しています。
30年前はそんな親、ごくたまにしか見かけなかった気がする。
学校でのことは、親は先生たちに任せてくれていました。
(昔は暴力が日常茶飯事だったから、それはなくなってよかった)
私が思う「変な親」の共通点は、
「自分が被害者」みたいなこと言いつつ、
加害的な行動をとることです。
個人の問題でもあるけれど、
親たちも実は苦しい状況にいるのかもしれません。
いま小学生の子どもをもつ親は、
おそらく私と同じ氷河期世代以降の人たちでしょう。
ずっと景気が悪くて、ブラックな労働環境がなかなか変わらず、
安定した十分な収入を得るのが難しかった世代。
時間もお金も心の余裕もない。
都市部の核家族では、家庭はより密室化してしまいます。
学童や小学校が手を出す領分ではないのは
わかっているのですが、あきらかに親に問題がある場合、
問題を解決するサービスや支援へ、つなぐことが必要な気がします。
子育てのお悩み、労働問題、金銭問題、
医療・介護やカウンセリングなどの支援…
子どもは親と家庭環境の影響をもろに受ける。
わかりきったことなのですが、
具体例を見ていると、リアルに日々痛感します。