【道教②】琉球王国で道教?
國學院大學博物館の展示を見た2023年7月、
仕事で沖縄に行きました。
ついでに観光もして、首里城を見た後に近くにあった
王族の墓所、玉陵(たまうどぅん)に寄りました。
ここが素晴らしい!
暑い時期だったのでまず地下にある展示室から。
その内容がものすごく興味深くて。
沖縄には観光で何回も訪れていましたが、
「洗骨」という埋葬文化があったことを
知らなかったので衝撃でした。
亡くなった人の遺体を一定期間放置して、
白骨化してから洗うという…。
王族も洗骨するために墓所の石室部がいくつかに分かれているのだそう。展示を見ているうちに疑問が湧いてきます。
「琉球王国時代の葬儀ってどんな感じだったんだろう?」
琉球王国のことはあまり知らず、
「テンペスト」というドラマと小説に昔ハマったぐらい。
でもその中で、ノロやユタと呼ばれる女性の祈祷師が出てきて、
王の妹または姉が、「聞得大君」(きこえおおきみ、チフィジン)
という最高位の神女となって、王国の繁栄を祈るというのが出てきました。
王族の葬儀の場合は、聞得大君が担当するのか??
疑問はひとまず置いておいて、
玉陵をいよいよ見に行きます。
500年前に建てられたそうで、すべて石造り。
国宝なのに、首里城よりぜんぜん人がいませんでした。
でも素人目にもその価値の高さがわかります。
こんな建築は見たことがない!
日本風でも中国風でもない、独自の様式。
琉球王国のセンスなんだな~
日本や中国よりも、カンボジアのアンコールワットとか、
インドネシアのバリ島とか、東南アジアの建築を連想します。
大満足して帰りがけ、受付の人に疑問をぶつけてみた。
「琉球王国の葬儀は、どういう様式だったのですか?」
すると、その方は学芸員だったらしく、
「道教が混じった仏教です」との回答。
!!!
また出た!道教!
しかも仏教と混じっているとは。
國學院大學博物館の展示で、
「道教」のキーワードを頭に入れたばかりだったので、
気になって仕方がなくなりました。