もう少しだけ歩こうか

生きている理由はわからない
というか、生きている理由なんてきっとない。

新宿の空は曇天。
分厚い雲にざーざー雨。こういう天気の日は憂鬱な気分になる。
だからきっと、窓越しに空を見上げて考えてしまうのだ。

不可解なジレンマ

「オーロラを見たって私は別に世界を変えられるわけでもないのに」
夜の2時。ゲストハウスのリビング。
ソファに座って、話をしていた。
テーブルには、白ワインとウィスキー。
飲みたい気分で酒を飲み始めた、明日も会社なのに。

「確かに、オーロラ見ても世界は変わらないけどさ。でも何か変わるよ。見に行く前と見た後で」
そう返したのは自転車で世界を旅した冒険家。

「そこまで考えていくもんじゃなくない。見た人生の方が面白そうじゃない？」
と、フリーランスの仲間。

生きている理由なんてきっとない
生きる意味のある奴なんてそういない。
みんな別にいてもいなくても世界なんて回るのだ。

もっていたクッションに顔を埋めて私は言った。
「苦しい。行きたいのに、行く理由がなくて行けない。行って何になるのって思う」

ずっと、理由をつけてどこにも行けない。
アドレスホッパ―になったって何も変わらない。ただ、家と物を捨てただけ。

私は結局踏み出せないまま。

終わらない冒険

選択肢が増えるたびに、不自由になっていく。
自由になりたいのに自由になれない。
迷う、入り込んだ迷宮から抜け出せずに私は思う。

”ここに出口はない。”

見つかるはずのない答えを探して歩き続けるしかなかった。
キラキラして見えるものは、実は全然きれいじゃない。
だって世の中白鳥しかいない。

何千回僕は僕を嫌になって、新しいスタートラインに立って
それぞれに悔やんだ今日を抱き、また歩いてく。
この広い世界のどこかで見つけ出せるんだクローバー
終わらない小さな冒険
終わらない冒険　/　lisa

私の人生のテーマのような歌をしょぼくれた感じで歌った。

今まで放置していた気分の落ち込みを療養してちゃんと見つめることにした。5月からひとやすみして、そしたらきっと
私はまた少しだけ歩いていけるって思う