おっパブで死にかけた話
忘れもしません。
あれはまだ新社会人で調子にのっていた頃………。
友だちと夜の町へと飯を食べに行くこととなった。
いい店がないか街をさまよう……
ネオン街が眩しい………
歩いていると、夜の蝶たちが声をかけてくる。
「おにぃさん、飲みませんか?」
「おにぃさん、少し相手してくださーい」
俺たちは鼻の下を伸ばしつつも、かっこつけて、
「今日は大丈夫っす」
と軽くあしらっていた。
なかなか良い店が見つからず、路地裏まで来てしまった。
しかし、そこにはアゲハ蝶のような美しい夜の蝶がいた。そして俺たちに話しかけてきた。
「おにぃさん!おっぱい揉んでいきませんか?」
良し行こう!!!!
と速攻で行くことを心に決めた。
が、
俺たちは紳士だ。
「ん、まあ、店もないし、いく?」
「あ~ま~そうね、暇だし」
「んなら、まあ、しゃーない、いくか」
とそっけない態度をとりつつも、鼻の下だけは2メートルくらい伸びていた。
俺たちはかっこつけていたものの、結構みんなブサイクな顔になっていたと思う。
蝶についていき、店の門をくぐった。
中は薄暗く、妖美な感じになっている。
夜の美しい蝶たちが、殿方の膝におっぱい丸出しでまたがっている姿がチラチラと見える。
この雰囲気だけで、俺たちのクララはエレクトリカルパレードモードに突入した。
各自、ソファーに案内され、各々座る。
あまり横が見えないように、植木鉢とかで隠され、個室っぽい感じにされた。2人回ってくるらしい。
そこで、今か今かと蝶を待った。
俺はそのとき、蝶を待つ花の気持ちが分かった気がした。
クリスマス、サンタさんが何を持ってきてくれるのか、凄い楽しみだったあの夜の純粋な気持ちを思い出していた。
そんなことを考えていると、小柄だけども、どこか小悪魔で大人な雰囲気を漂わせた蝶が現れた。
「こんにちわ~」
めっちゃかわいい………
一人目はとてつもなく可愛い蝶だった……
俺は逆に動揺した……
だから、
「膝にのってもいいですか?」
と聞かれ、
「あっ、えっ、べっ、別に……いいけど、まあね」
とワケわからん返事をしてしまった。
でも蝶は優しく微笑み、
俺の膝にまたがった。
俺のクララはエレクトリカルパレードというか、テポドンくらいの勢いであった。
夜の蝶は急に優しくキスをしてきた。
俺はホッペが火照るのを感じた。
「君、かわいいねぇ、まだ若いでしょ?友達と来たの??」
と聞かれ、
「あっ、いや、まあ、はい……無理やり……」
俺は友を売った。
蝶は優しく微笑み、
「なに動揺してるの?もぉ~可愛いね…はい、おっぱい触りたいんでしょ?いいよ」
と言って、服をめくった。
そこにはお世辞にも大きいとは言えないが、美しいおっぱいが2つあった。
地球って悪くないな。
と思った。
俺は欲望のまま、我を忘れて、おそらく親に見られたら、親が死にたくなるほど、
鼻の下を伸ばしながら、おっぱいを揉んだり吸ったりしながら幸せな時間を過ごした。
そして、時間がきて、
「ありがと!時間になったから、まわってくるね。また次の人がくるからね。私以外と悪さしたらダメだよ!」
そう言って、夜の蝶は別の花へと飛んでいってしまった……
俺は名残惜しさを感じつつ、二人目を待った。
この店は当たりだ!俺は確信していた。
そして、しばらくすると
「おまたせ~!!!」
と言って、
力士がきた………
俺は状況を理解できなかった。
目を擦ったあとに、もう一度、夜の蝶を見た。
えっ?トド???
頭が混乱して、状況を把握できていない。
「膝にのってもいいですか~?」
いや、無理だろ
俺が答える間もなく、力士は俺の膝にまたがった。
バカ重い
いや、これ無理だよと、心の声が聞こえた。
俺の右膝はバカみたいにデカイ尻の割れ目に挟まった……初めてTバックの気持ちが分かった。
俺はなんとか脱出を試みるも、トドが乗ってて身動きがとれない。
なぜこいつは俺の右膝をメインに乗ってるんだ?バランスよく乗れ、というか降りろ!マジで!
と思っていると、
「いやぁん、君、か・わ・い・い!」
そういうと、急に掃除機のようなキスをしてきた。
うごごごがががぁぁぁ
俺は悶えた。
でも何を勘違いしたのか
「もぉ!感じてるの!?よし、特別だよ!!」
そういうと、力士は
ずぼぼぼぼぼぼっっっ
と俺の口にベロをいれてきた……
うっぐ、えっぐぐぐぐがぐぐぐぐっっ
俺は声にならない声をだして、苦しんだ……
ぶはぁ!!!
やっと離れた。なんだこの化け物は!
俺は恐怖に鳥肌がたった。
「いや~ん、お兄さんめっちゃタイプ……よ~し、私のものっていう印をつけちゃお~」
そういうと、俺の顔を
ベロベロベロォォォ!!
と舐めだした……
俺は思わず
ひいいいぃぃぃぃぃ!!!
と叫んだ。でもトドは
「か・わ・い・い!」
そういうと、さらに顔を舐めだした。
いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
俺は叫んだ、叫べば叫ぶほど、こいつのベロベロベロォォォは加速した………
気がつくと、俺は外にいた。
友が
「大丈夫か!?」
と俺に尋ねる。
俺はあれから、無の状態になっていたようで、いつ外にでたかも分からなかった。
友の話によると、
時間が来て、みんなは蝶と一緒に出口に案内されたらしい。俺だけトドに案内されたらしい。
そして、出口でもめっちゃディープキスされまくっていたとのこと。それはまるで、内臓を吸いとられるのではないかっていうほどの勢いだったらしい。
精気のない俺がとんでもないトドからキスをされている姿をみて、みんな心配してくれていたようだ。
俺は我にかえり、
「ひぃぃ、怖かったよぉぉぉぉ」
と大声で泣いた。
友だちたちは、うんうん、と頷きながら背中をさすってくれた。
いくら涙を流しても、顔が涙でびしょ濡れになっても、
いつまでも、いつまでも、俺の顔は臭かった………
終わり