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英語苦手な理系大学生だった僕がTOEIC910点になった勉強法&参考書(実践編)

実践演習


さて、いよいよ実践演習に取り組む。

この時に意識するべきことは「使える英語表現を増やす」ことと「文構造を日本語訳せずに英語のまま理解する」ということだ。急に抽象的なことを言ったのだが大事な話なので少し聞いてほしい。

TOEIC攻略において壁になるのは
・長文の時間が足りない
・リスニングが全く分からない
の二大巨頭だと思う。これはいずれも「予測力」が不足していることが原因だ。
広い意味で言えば文脈や前提知識が予測に役に立つ。
全く違う年代の人や初対面の人の言葉が聞き取りずらいのはこの前提知識や文脈の飛び方が自分と異なるからだ。
TOEICで言えばビジネスやパンフレットなどの知識がなさすぎると文章を読むのにかなり苦労する。

狭い意味で言えば文構造の把握も予測の一種だ。
文章をひと単語ひと単語前から日本語に訳するようなとらえ方をしていたらリスニングなんてできるわけもない。
塾講師をしていた時に英語が苦手な受験生は一つの文を何度も何度も繰り返さないと理解できない傾向があったが、これは文構造ではなくのっぺりとした単語の羅列として文章をとらえがちだからだと思う。

TOEICではこの「予測力」を要求されるようなテストの構造になっているのだが、まあ安心してほしい。
幸いTOEICでは文章中の状況やそれに伴って使われる単語がほぼ限定されている。そのためその単語を使うような表現を知って文構造を英語のまま把握する練習を意識的にやっていけばすぐに慣れてくるのだ。

状況や単語が限定されている=予測力をつける工程が少なくて済む
ということなのでおっくうにならずに頑張ろう!

1.文法

part5、6の文法問題を爆速かつ正確に解く、ということが800点以上の得点をするのに重要になってくるのだが700点を目指す段階ではこれにあまりに時間を使うのはおすすめ出来ない。なにせとんでもなく分量が多いので1か月という時間制限の中では効率的ではないのだ。
僕は最初に受験したときは「文法問題でる1000問」という有名な問題集の品詞問題の単元だけを勉強して受験した。700点以上も狙う予定がある方は使うことも多い問題集だと思うのでいったん購入して単元を絞って学習するのはおすすめだ。品詞の勉強をすると長文でも文の構造が見えやすくなったりもする。
実際の試験ではあまり悩まずにスピード重視で解いていこう。

2.長文

恐らく最も多くの受験者が悩んでいることが「速読」だと思う。
初心者の方は当然あまりの分量の多さに絶望するだろうし、実は800点取っている人でもリーディングの最後までは解き終わらずにテキトーに解答欄を埋めている、なんてことはザラにある。
しかし実際に高得点を取っている人が何か特別なテクニックを使っているかというとそうではなく普通にすらすら読んでいるだけだ。
この「普通にすらすら読む」を達成するのには大雑把に次のことが必要だ。
1.単語力や文構造把握力が高い。
2.文章全体の文脈を抑えられている。
この二つは実は相互関係にある。
単語力が足りていて脳のリソースを割かなくて済む人は文章全体を俯瞰することにリソースを割ける。
文脈が理解できている人は、その文にあった単語の用法や文構造の把握もスピーディにできる。
更にリソースの面で言うと、英文を日本語に訳して理解するというのはとんでもなく時間と脳のリソースを食う。

というわけで基本戦略としては、
単語力を上げながら英文を英文のまま文構造と意味をとらえる練習をする
→徐々に文脈もとらえる練習をする
といった手順だ。

具体的には金のパッケージを使っていく。
これは総合対策本なのでTOEICってこういうものだよ、ということがよく説明されている。
実際の試験よりも少し簡単な文章が使われているので700点に達していない単語力などに不安を抱えている人が長文対策をするのにうってつけだと思う。
最初はどうしても日本語に訳しながらでないと読めないかもしれないが、二周目には英語のまま処理する練習をしてほしい。
結局のところ単語力的には大丈夫だが速読できるほどではない、ぐらいのレベル感の文章を英語のまま処理することを練習するのが長文攻略の最短ルートだと思う。


3.リスニング

リスニングには大きく二つの能力が必要といわれている。
1.音声理解
2.内容の理解力
の二つだ。
音声理解というのは文字通り音を聞いて認識できる能力のことで「apple」という単語をappleだと認識できれば良い。
特に文章中では単語同士の連結や省略などが頻繁に起こるため、基本的な音声変化のルールを学ぶ必要がある。

内容の理解力というのは音声理解で認識した英文の意味をきちんと把握することだ。これができないとせっかく聞き取れた英文を処理することができずどんどん遅れていってしまう、なんてことになる。

リスニングの苦手な人は自分は音声理解ができていないから出来ないのだ!と思いがちであるが、実際には2の内容の理解力不足であり要は基本的な英語力不足であることがほとんどだ。
長文の速読力とほぼ同じ能力なので、逆に言えばこれができればTOEICの点数は一気に跳ね上がると思う。

では実際の勉強法を見ていこう。

まずは音声理解から。
前述したように英語は文章中では音声の変化が起こる。このルールを知っておくだけで得体のしれない発音も徐々に聞き取れるようになってくると思う。
全部で6個ぐらいしかパターンはないのでさっさと覚えてしまおう。
これが出来たら実際に単語を聞き取る練習をしていく。
基本編でも紹介した金のフレーズはアプリ版(abceed)も出ていて,
フレーズを読み上げてくれる機能がある。
金のフレーズはの本を見ながらフレーズを聴いていき、最終的には音声だけでフレーズを理解できれば良い。
単語勉強のついでに行ってしまえばよいので大した労力はかからないうえにめちゃくちゃ効果あります。
ちなみに金のフレーズのリスニング頻出単語はまじで頻出なので重点的にやっておいたほうが良い。

次に内容の理解力だが、これは長文演習をやりこめばある程度は上がってくる能力だ。
YouTubeなどで検索したら文章を読んでいる音声が流れて、そのスクリプトが画面上にでているようなTOEIC向けの動画がいっぱい落ちていると思う。
最初は音声とスクリプトを合致させるところから始める。
これも長文と同じように英語のまま処理することが大切だ。
何度も繰り返しているとスクリプトなしでも意味が分かるようになってくるのでしつこくやるべし。

模試をやってみよう!

ここまでのことができた方は実際に模試をやってみよう。慣れるまでは大変かもしれないが3回ぐらいやってみたら意外と戦えるぞ!と思えるようになると思う。

文章にすると長いかもしれないが実際には1か月毎日1時間で達成できるぐらいのレベルだ。
1週目 単語/20分     基本文法/40分
2週目    単語/20分 金のパッケージの長文/40分 音声変化(すぐ終わる)
3週目    単語(音声でフレーズ)/20分   金のパケ/25分  リスニング(15分)
4週目    単語(音声でフレーズ)/20分 金のパケ/25分  リスニング(15分)
5週目  模試3つ分

もとが400点の人は基本文法からやるべきだが500点の人は必要ないかもしれない。これをこなせたらセンスのいいひとなら800点に乗るかもしれない。
ぜひぜひ頑張ってほしい。



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