一日の終わりに
駅のホーム。
もうすっかり暗くなるのが早くなった。
一人。一人だ。
急に孤独を感じた。
今日一日を振り返る。
久しぶりに彼に会えた。相変わらず元気はなさそうだったけれど、でも、会えた。短い時間ではあったけれど、でも、話せた。
その後、後輩と遊んだ。歌って、騒いで、ほんとに楽しかった。
現実に戻って、やっぱり、一人。
なんでこんなに悲しいんだろう。
なんでこんなに落ち込んじゃうんだろう。
今日一日の疲れもあると思う。だけど、それだけじゃない。そんな気がする。悲しすぎて涙も出ない。
電車に揺られながら、ぼんやりする。
最近ずっと落ち込んだ様子の彼のことを想う。
そっか。
好きな人が悲しいと、自分も悲しいんだ。
帰って、自分の部屋に入って、また一人。
家族がいるけれど、孤独だ。
なんで、自分は一人なんだろう。
そうだ。
最近知り合ったネットの友達にチャットする。
「今日ゲームできそうー?」
ゲーム、インしてない。ゲームしない日かな。
誰かと、話したいよ。
「いけるよ!」
10分前、10分後に来ていた返信を見て、思わず通話をかけた。
「こんばんは笑 なんすか急に笑」
いつも通り、よく笑う人だなぁ。
ちょっと安心したかも。
「ねぇ、話、聞いて…!」