知る力
【オンラインサロン4月16日の投稿より】
毎月そこそこの金額を書籍に費やしますが、その蔵書もできるだけバラエティに富むように心がけています。
本棚を見るとその人の性格がわかると言われますが、ぼくは専ら「興味が分散している人」でしょうか(笑)
先日も投資家についての本を購入し、家人を呆れさせています。
「株とか始めるの?」
もちろん、NOです。
僕は何度も言っている通り、コントロールできないことには手を出しません。
では何故?
小学生のころ、僕は将来の夢で「ジャーナリスト」と書いています。
僕はセミナーやトークライブで「夢は全部叶えてきた」と言っています。
人生における100のリストを片っ端から叶えて、その「叶え方」をシェアするという目標があります。
では「ジャーナリストになる」という夢をかなえるにはどうすればいいのでしょう?
そこで必要になってくるのは、僕の持っている「ポータブル・スキル」です。
僕は演出家やプロデュースをやってきたので番組制作が得意です。
ラジオやライターの仕事をしてきた経験でインタビューをすることが出来ます。
自身のラジオ番組で生放送の経験を積んできたので臨機応変なトーク力は磨いてきました。
それら磨いてきたスキルは、その職種にとどまらずに様々な分野で応用をさせることが出来ます。
その「応用力」こそ「ポータブル・スキル」です。
今の日本の教育は、テストで良い成績を残すことにばかりエネルギーを集中させすぎていると感じます。
その「集中」をさせるために、ありとあらゆるテキストが合理性を追求するあまり目的(しか)見えないようになっていると感じます。
「ジョブ・スキル」と「ワーク・スキル」に分けて考えられますが、今の教育は「ジョブ・スキル」つまり業務に必要な固有のスキルに特化したものになっています。
「ワーク・スキル」は枠を越えて転用できる汎用性をもったスキルのことで、このスキルこそが「ポータブル・スキル」の正体です。
マニュアルでは、必要最小限のことしか教えられません。
現場でどのようにシステムを操縦するか?
しかし、それらは転職したとたんに役に立たなくなってしまいます。
それなので、同じ職種でしか転職できなかったり、その業界が斜陽化していくと居場所そのものがなくなっていくのです。
テスト問題には強いけど、応用が利かなくなっているというのは、点数主義という大敵がいるせいだと断言できます。
発想を広げ「ポータブル・スキル」を吸収していく意識を持っていれば、職種が変わってもそれまでの技術を応用して結果を出すことが出来ます。
例えば僕は様々なところで演劇を学んできました。
特に短期間ですが、NYで学んだのは僕の人生の転機といってもいいです。
そこで学んだのは、「演劇」という技術で「生活する」という技術でした。
アメリカは実力主義で、俳優の多くはウェイターやウェイトレスをしながら生活をしています。でも、日々その技術を応用しているので店でも人気者になったり、トーク技術を使ってスタンダップ・コメディ(日本風に言うと漫談?)を即興でやって見せて連日驚く額のチップを持ち帰る猛者もいました。
オーディションに受かるための努力も尋常ではありません。
その「役」になるために、歴史から環境、背景から経歴まで完全に研究してそれを自身のメソッドに取り込み、自分の五感の記憶を照らし合わせて再現するのです。
なので、無名な俳優でもその知識量はすさまじいです。
日本人の俳優はこの「リサーチ」をしません。
なんとなく、テレビや映画で見てきた「役」のイメージで似たような感じに「演じています」
そうして振り付けのような演じ方をしていては、スキルは身に付きません。
「ここで右手を上げて、ここで振り返る」
それが日本の業界の在り方です。
それは、日本の芸能界がCMに出ることをステイタスにしている『スポンサー主義』だから仕方ありませんが。
映画やドラマがCMに起用されるためのオーディションになっています。
映画やドラマそのものがCMになっているものもあります。
これからAIの時代になります。Vチューバーがすでに一般化している今、俳優は必要ない時代になりつつあります。
そんな時代が到来しても平気でいるのが「ポータブル・スキル」を持っている人たちです。
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