『玉と石の神話75』
二人が本宮の扉を閉めたとほぼ同時に、振動が地の底から突き上げた。
「…!」
息を止め、身体が強ばる一瞬、金剛は揺り籠の上部を覆い、自らの身体と繋いで括り付けた綱を握った。
小刻みに来る小さな振動は、王妃が大地を制御し、静かに動かしているのだと金剛は気づいた。
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