Dahlia~ダリア~
Dahlia
華麗なる天竺牡丹よ
きみがぼくを呼んだから
ぼくはきみを咲かせたいと思った
Dahlia
気品あるたたずまい
ぼくがきみを見つけたから
きみはぼくのために咲いてくれた
Dahlia
優雅な微笑み
きみがぼくに向けたから
ぼくはきみに微笑み返した
Dahlia
威厳あるまなざしよ
ぼくがきみに陥落したから
きみはぼくに手を差し出した
Dahlia
移り気なその心
まやかしのその姿
色彩の奔流を
幾重にも張り巡らせ
ぼくは惑わされたまま
花弁の奥に吸い込まれる
例えば
その美しさの糧になろうとも
きみがぼくを愛したから
ぼくはきみを赦すだろう
例えば
きみがモノクロームでも
ぼくがきみを愛したから
きみはぼくの目に美しいだろう
Dahlia
きみがぼくを愛したから
ぼくはきみを愛した
Dahlia
きみがぼくを愛さなければ
──白と黒のモノクローム
その境界線のグレーまで──
それでもぼくは
きみを愛しただろう