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おおつごもりの夜に

 
 
 
大晦日(おおつごもり)の夜、紅白も終わって(大して観てないけど)、部屋の布団で除夜の鐘を聞きながら思う。

なかなかに窮屈な一年だったな、と。

子どもの頃から慣れているマスクでも、酷暑の季節にまで着けっぱなしだったことはない。

これほどに手を洗いまくったこともない。もう、スマホの指紋認証の指四本の内、一本は死んで久しいw

お盆に母の実家である新潟にも行かず、いつもは年四回くらい行く墓参りにも時期をずらして二度しか行かず、極力寄り道もせず、出掛けもせず、友だちやイトコにも会わず……こんなこと、半世紀近く生きて来て初めてだった。

齢80を越えたボスでさえ記憶にないというのだから、やはりそう言うことなのだろう。(どう言うことやねん)

自分の勤め先だって、いつどうなるかわからないワケなんだけど、事務所周辺を見渡してもかなりのお店が閉めてしまっている。本当に大変な状況なのは間違いないし、自分もいつ無職になるか😂

いや、この状況に関わらずうちの勤め先の行く末は怪しいんだけどw むしろ、この状況故の臨時救済で、今年は一先ず何とか乗り切れた感満載だったりするくらいにはww

街中で、車内で、触った・触ってない、咳した・してない、で殺伐とする空気も見た。たぶん、自分だって眉間がコイル巻きになっている時もあると思う。

それでも、目にすればいい気分になれる場面に遭遇することだって、結構、ある……いや、あったw

電車の中、一番前の車両でお母さんに抱っこされ、ずっと前方を見ていた小さな男の子が、駅で降りてから発車するまでずっと手を振っていたりとか。それに答えて、優しく手を振り返す運転手さんとか。

母と行った年末の買い出し(荷物持ち)帰りの車内で、座って本を読んでいた男性が、斜め前に立った女性の『妊婦マーク』を見て、本当に実にさりげなく席を立ったところとか。

意外と、結構、それなりに。

まるで自分が優しくなった、なれた、みたいな気持ちになる場面に出くわすものなのだな、なんて。

本来なら、そんなこと当たり前で、特に何とも思わないような世の中が理想だ。たぶん。

こんなご時世だし、ニュースで目にするのは悪率が高いように思えてしまう。いや、ニュースになってない悪いこともたくさんあるはず💧 ←

けど、ニュースにはならないような良いことも、それ以上に、いつでも、どこにでも、周りにもたくさんあったりするのだ、と。

そんなことを思いつつ、見過ごさずにいる余裕を忘れたくないなぁ、などと思いつつ、自分も遭遇した時には考えるより動けたらいいなぁ、などとも思いつつ、おおつごもりの夜は去年今年(こぞことし)となりそうですw

新しい年の世界中が、少しは落ち着いた一年になるといい。

皆さんもどうかお気をつけて、良いお年をお迎えください。

一年間、ありがとうございました。

そして、来年もよろしくお願いします。
 
 
 
2020年12月31日  悠凜 拝
 
 
 
 

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