『風の神話2』
風が湿度を帯び始めた。
「主様~お久しゅう~」
やって来たのは季節の割当てがない東風。
「おお、エウロス」
「主様。東国では夏の私をあいの風と呼ぶんです。主様の名前と似てますね」
二文字で似ていると言えるのかと首を捻りつつ、嬉しそうな東風を見送るアイオロスだった。
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