セピアの刻
古ぼけた記憶の欠片
大切な数多の想いたち
壁一面に貼られ
セピアに褪せた写真が揺れる
憶えているだろうか
きみと一緒に撮ったはじめての写真
ぎこちない距離感
自然とはいえない笑顔
それでも あふれている想い
はじめての気持ち
はじめての刻
すべてがきみから始まった
どんなに年を経ても
どんなに歳を重ねても
もう これ以上は褪せることのない
セピアの写真に閉じ込めた思い出たち
今 この手の中にあるもの
それはまぎれもない
セピアになっていくはずの今
でも この瞬間にはまだ
まばゆく色づく今がある