ことわざは過去の事例の定形化

外山滋比古「思考の整理学」より

現実に起こっている具体的問題をパターン化して、一般化・記号化したのがことわざである。

ことわざで表される表現は、人間というものに古くからある習性や、その害が古くから認められていること。

具体例を抽象化しさらにそれを定型化したものがことわざの世界である。

どこの国においてもおびただしい数のことわざが存在するのは、文字を用いない時代から、人間の思考の整理法は進んでいたことを物語る。

自己の経験と知見、思考を統一させる、一般化させることで普遍性の高い形にまとめておく。自分だけのことわざを作ることで、思考の体系を作り上げる。

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