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おばあちゃんの形見
─そうだふと思い出したから記録として─
先月 前説をさせていただいただいた。
その日は おばあちゃんの四十九日で
おばあちゃんの形見のスカーフを
ネクタイとして巻いて行った。
前説でも
今日は おばあちゃんの四十九日だけど
どうしても喋りたくて来ました💪🥸
っていうもう一生できない
この日にしか話せない ネタの入り方をした。
ライブ終了後 あるお母さんが私のところに来て
「これ、このスカーフねぇ、
私最初にあなた見た時に思ったのよ。
おばあちゃんからのお下がりかなって
こんな色今若い子身に付けないじゃない。
あなた似合ってるわよ」
と言ってくれた。
知ってる似合ってるから身に付けてる
スカーフの色は派手めなピンクと青と少し緑。
薄い生地で他で見たことない
けど私からすると、この色はおばあちゃんの色
洋裁をずっとしてたお洒落なおばあちゃんの色。
「私もねぇ、持ってるのよ
自分のお母さんのハンカチ。
袋に入れてね、時々だけ開けて匂いを嗅ぐの。
そのまま置くと虫に喰われるし
匂いも無くなるでしょ、だから袋に。」
少し泣きそうだった。うるっとした。堪えた。
素敵な方だった。温かかった。
なんで思い出したのか分からないけど
素敵なお話なので。
この会話は私とあのお母さんだけとの会話。
私が忘れちゃったら一人ぼっちになっちゃう
だから、記録として。
スカーフ、元々お下がりだったけど
もう今は形見になってしまった。
最近おばあちゃんが着てたニットみたいなのも
お母さんから サイズ的に、といただいた。
本当はお母さんが着たいはずだが…
代わりに愛用するし、
着てる時はお母さんの目に付くようにする。
温かい。