【鬼滅の刃考察#01】なぜ善逸は壱の型しか使えなかったのか?
今日もひっそりマンガ語り。
ゆうTO3です。
今回は鬼滅の刃の考察をしてみます。
ネタバレありますので、原作未読派はご注意を。
『鬼滅の刃』内でトップ級の人気キャラ我妻善逸。
普段は臆病なヘタレだが、失神したり眠りに落ちたりすると優れた剣技を披露する。
つまり無意識だと強くなる。
そんな彼の使う技は
雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃
爆発的な脚力から生み出される超高速の居合い斬りは一筋の稲妻が駆け抜けたかの如し。
並みの鬼なら、首を切り落とされたあとにその事実に気付くほどのスピードである。
アラフォー世代にとっては、神速の抜刀技と言えば、緋村剣心(るろうに剣心)だったが、
これからの時代は我妻善逸のものとなるだろう。
雷の呼吸の剣技の型は六つ。
後に善逸が漆の型 炎雷神(ほのいかづちのかみ)
を生み出すが、これは善逸オリジナルの型なので、もともとあった型は六つ。
しかし、善逸は他の五つの型を使うことができず、壱の型のみしかマスターすることが出来なかった。
一方で、善逸の兄弟子の獪岳(かいがく)は五つの型をマスターしたが、壱の型だけは使えなかった。
この対比は重要である。
なぜなら壱の型は基本の型だから。
恐らくは兄弟子の獪岳の方が剣術の才能は善逸よりも上だったであろう。
しかし、獪岳は他人を見下し、自分を特別視する傾向があった。
こつこつと小さな努力を積み重ねるよりも、早々に結果を求めた。
だから、他の五つの型ができながら、基本の型をマスターすることが出来なかった。
一方で、善逸は弱音を吐き、修行から脱走未遂をしたりしながら、それでも自分を見捨てなかった師匠を深く敬愛していた。
こつこつと地道な努力を積み重ねて、基本の壱の型の練度を高めていった。
だから彼は強い。
普段は臆病さというノイズで自分の本当の力を発揮することができないが、ノイズが無くなれば体に叩き込まれた技を放つことができる。
そして、この臆病さも作中の出会いと戦いの中で少しずつ克服していった。
基本よりも早急な結果を求め続けた獪岳と
基本を大事にして努力を積み上げた善逸
鬼の力を得ても善逸の方が強いのは必然だったとも言える。
この基本を大事にすることの大切さは、いろんなスポーツや武道にも共通している。
また、善逸は壱の型をさらに昇華することでパワーアップしていった。
これは例え不器用でも何か一つのことを極め抜けば強力な武器になることを意味している。
天才肌でも無いし、万能タイプでもないヘタレキャラクター。
でもひたむきに努力する才能があるし、仲間や大切な人のために戦う勇気をもつ逆境の中で強い人。
善逸が人気が高いのは当然なのかもしれない。