【ヒプマイ考察#8】歌詞考察 Joy for Struggle
音楽原作キャラクターラッププロジェクト
『ヒプノシスマイク』
(通称ヒプマイ)
今回の歌詞考察では、2nd DRBにおけるイケブクロvsオオサカのバトル曲『Joy for Struggle』を取り上げます。
まずは天谷奴零vs山田三郎のパート。
と言っても天谷奴は、三郎というより三兄弟をまとめて子ども扱いして、こき下ろすリリックとなっています。
それに対して三郎
「俺たちの絆、歴史、土足厳禁
クズはシカトして、努力前進」
と返しています。
(一郎以外には)存在すら明かさず、自分たちと共に生きてこなかった天谷奴に対して、父親面を否定し、三兄弟で歩んできた歴史と絆を大事にするリリックとなっています。
続いては、躑躅森盧笙vs山田二郎のパート。
分かりやすいディスり合い。盧笙先生のパート冒頭は三郎に対するディスになっています。
二郎パート
「これはチワワ対シベリアトラ
俺たちならば一撃だコラ」
の韻踏みは見事。チワワを対戦相手のオオサカに見立てて、対する自分たちはシベリアトラと表現している訳です。
サビ
「行くぞ GO!ブクロ GO!ブクロ GO!」
GO!ブクロ→行け!ブクロ→イケブクロ
というシャレが効いている。
続いて
白膠木簓vs山田一郎パート
簓
「多分才能ももともとないやん
一郎、血の繋がりだけが絆やない
この場で確かめな」
簓は三兄弟を纏めてディスって才能が無いと言ったあと、一郎に対して兄弟であることを心の拠り所としている点を否定しています。
対する一郎は、
「浮わついた言葉刺さらねぇ
オレは才能より努力、戦える
それを証明しに来たぜ今この場で
お前たちごときじゃ届かねぇ」
と返しています。
『刺さらねぇ』は『ささらない』→『簓ない』
で、簓の名前にかけていると思います。
そして、簓に言われた『才能が無い』という言葉は否定せず、才能よりも努力が大事であると返しています。最年少チームであり、ラップエリートという印象のBuster Bros!!!ですが、センス頼りではなく、努力で強くなったと一郎は自負しているのだと思います。
少し飛ばして、
簓と盧笙の掛け合いのパート
「じゃあ三郎はどないです?」
「あんなもんお兄ちゃんの犬ですわ、
今緊張してドッグ、ドッグ
言うてるんちゃうかな?」
「犬だけにな、って、もうええわ!」
元コンビのテンポのいい掛け合い。
先ほど二郎から『チワワ』と表されたことに対して『犬』で返しているのかもしれません。
そして、ラストの大サビ前に天谷奴零vs山田一郎のパート
零
「まぁいいさ、一郎
てめーはこの先どう生き抜くのか
今一度考えろ
俺には俺の真実と答え
それを信じるだけ
後悔はない 誰だろうと
立ちふさがる敵砕くだけだ今日も」
今までの天谷奴零のリリックの中でも、最も本心をさらけ出しているような気がします。
『俺には俺の真実と答え』、これが天谷奴の行動原理であり目的であり、全体のストーリーの中でも重要な要素を秘めているのは間違いありません。
対する、一郎
「必勝 俺には 俺の正義
貫くだけ それを提示
親父のように自分勝手には生きらんねー
兄弟のために日々貫徹
ぶっつぶす遠慮なしで
戦闘態勢 Buster Bros!!! めんき免許皆伝」
天谷奴の目的を知らない一郎にとっては、その生き方は自分勝手に映ります。しかし、『親父』と言っている点も注目です。
一郎にとっても「お前なんか父親じゃない!」みたいに、完全に切り捨てられない何かを零に感じているのかもしれません。
シンジュクvsナゴヤ、シブヤvsヨコハマのバトル曲よりはポップな曲調のこの曲ですが、深さでも熱量でも負けていません。
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