DMGP2024-2nd調整録
お世話になっております。
Yuunagiです。
今回はDMGP2024-2ndの反省を文字で起こそうという記事です。
後半は自分たちの感情が散らかりすぎていたので、コミュニティメンバーにインタビューをしてもらうような形で文字を起こしていますが、感情と同じように内容も散らかっていますので、ご注意ください。
~今回の調整相手~
maru
CS優勝19回/GP5thベスト8の新潟在住男。
7~8年一緒に遊んでいるが、周りで1番ケガや病気になりにくい。
Day1
まずはアドバンスから記載します。
と言っても、Day2のオリジナルはマーシャルを無視した時点で殆ど書く事が無いので、メインはDay1になります。
9月上旬
7月中旬に赤黒バイクvsゼナークを回してから早2ヶ月。
この頃はオリジナルばかり触っていた事からアドバンスの知識が全く蓄積されていない状態。
という訳で、急いでガチまとめや色んなnoteを見てどんなアーキタイプが当日出てくるのかを考察しつつ、自分たちも1つずつ各アーキタイプの特性を掴みにいく事にしました。
また、Day1当日を迎えるにあたってクリアしなければいけない課題を決めて調整を開始する事にしました。
① 各アーキタイプの性質を理解してパワー+ポジションのTierを定義する事
② ①と関係なく、当日の各アーキタイプの使用率のTierを定義する事
※以下、パワーTierと使用率Tierという言葉で表現します。
この15年、大体は①を中心に進めてアーキタイプ決定後にそれをチューニングして当日に使用するという流れを汲んでいたのですが、maruより「そろそろ他の人が何を使っているかを予想したアーキタイプ選択も考えたい」という言葉を貰ったので、調整方法を変える事にしました。
②を思考ベースに追加するメリットはアーキタイプ選択をミスする可能性が少し減る事です。
これは個人的な感覚ですが、メタゲーム定義にリソースを割きすぎると自分達だけでメタゲームを回してしまい、結果的にポジションが良くない選択をしている公式大会を経験した事が何度かありました。
という訳で、XやYoutubeでどんなアーキタイプが話題になっているかについてもアンテナを貼り、極力世間との認識にズレが無いように努めました。
※「なんで〇〇に勝てないのにそれ使ってんの!?」とか「なんで〇〇って実はそんなに××に有利じゃないのに使ってんの!?」みたいなネガティブな思考を排除する事が一番の目的です。どれだけメタゲームを把握していて(そもそもそのメタゲームが幻の可能性があるが)プレイヤーを見下すというか、よくわからない俺メタゲーム知ってますプライドみたいなのを持っていても勝てなければ意味が無いので。
逆にデメリットはマス層を満遍なく意識する事により、チューニングという行動自体が少なくなる事にあります。
特定のアーキタイプを見れば寄せる考えで調整を進める事が出来ますが、複数のアーキタイプを見ると「〇〇も皆使ってきそうだから抜けないな~」が割と多く発生してしまいました。
という訳で、今回の調整方法はアーキタイプの選択は間違う事が無さそうですが、選択後に存在する上位ステージみたいな所には辿り着きにくいなとGPを終えて感じました。
※後程の反省項目で記載するので、ここでは割愛します。
話が脱線しましたが、まず自分たちが意識するべきアーキタイプは、黒単ゼナーク、青黒卍夜、逆アポロの3つに決定しました。
という訳で、これら3つに五分程度取る事が可能であろうアーキタイプを探す方向で調整を開始します。
ゼナークと卍夜はどちらも墓地を利用するアーキタイプだったので、ゼナークに対してメタを貼る際に卍夜もそのメタ貼りに引きずり込めると考えたこともあり、実際にはゼナークか逆アポロのどちらかに勝ち越すアーキタイプを探す事にしました。
まず最初にとこしえの超人を上手く使う事が出来るであろうドリームメイトが調整候補に挙がりましたが、一旦デッキパワーが高いであろうリースドラグナー(モルトNEXT)から触る事にしました。
調整の結果、ゼナークには思ったよりも勝つ事が出来ましたがリベットにはそこまで信用を置く事が出来ませんでした。
NEXTもSAGAも序盤に出てもバリューが出せず、王道ドギラゴンやインフェル星樹などを捲ってリソースを確保できない限り勝ちに近付きません。
また、ゼナーク側のプレイが洗練されればされるほど、リベット起動後のゼナークの立ち回りで乗り切る事が出来るという事も分かりました。
他アーキタイプだと卍夜には想像以上に戦える事が分かりましたが、逆アポロも厳しい感覚が残りました。
その為、リースドラグナーは「ゼナークと卍夜は戦う事が出来るが有利を取る程では無く、逆アポロには厳しい戦いを強いられる事から使用候補から外す」という判断をしました。
リースドラグナーの調整を一旦終えたので、次はいよいよ直接的なメタを検証したいので、ドリームメイトの検証を始める事にしました。
ちなみにこの時点で使用率Tierを出す事は全く出来ず、ゼナークと逆アポロで溢れかえる、史上最悪のGPになるのではないかと訳の分からない事を考えていました。
9月中旬
上旬で記載したとおり、ドリームメイトの検証を開始しました。
検証の結果、逆アポロと青黒卍夜には有利が付きました。
ゼナークにはとこしえがキャスト出来るか否かの要素が強いながらも戦う事が出来る事が分かりました。
しかし、検証相手であったゼナークとリースドラグナーに関しては先攻を取れたかどうかの要素に依存する事も多く、ドリームメイトはアドバンス環境に於いては先攻デッキのポジションに収まってしまう可能性があるのではとも考えたのです。
※別に後手取ったから負ける訳でも無いけど、全部に49%というか51%というか。
トータルすると不利なアーキタイプは検証した中だと存在しなかった為、恐らく不利になるのではないかと思われるファイアーバードの検証に移る事を決めました。
9月中旬は新弾のフルスポが発表された事もあり、オリジナルを触る事が多かったため、アドバンスに関してはここから下旬まで一旦CSの結果を見るぐらいに調整頻度を抑えました。
9月下旬
という訳でアドバンスに関しては鬼のエゴサを続けまくった結果、Xではファイアーバードを推す声が結構多かった気がします。
※ここら辺からTLで「〇〇でおk」、「〇〇が最強」みたいな内容をよく目にするようになるのですが、昔を思い出して懐かしかったので皆もっと誘導してください。
ファイアーバードの検証を終えて最初に感じたのが、「このアーキタイプはアドバンス環境では滅茶苦茶に弱い」という事でした。
基本的にアドバンス環境は先手を取れば勝って当然だが、後手を取った時に捲る要素が多ければ多いほど強いアーキタイプとして認識されるという考えの基動いていた事もあり、インタビュー程度では無理があるだろうというのが2人の考えでした。
まずゼナークに勝てず、ドラグナーとは良い勝負止まり(この頃はファイアーバード側が微不利ぐらいの感覚を持っていました。)、挙句の果てにはこの頃から再度回し始めた赤黒バイクにボコボコにされる始末。
しかも、元々ドリームメイトに勝てるアーキタイプとして認識していたのにも関わらず、予想以上にとこしえのGSのせいでヌルめなプレイにマジレスされる事が多くなり、ドリームメイトを使用するプレイヤーのスキルが高ければ高いほどファイアーバードの勝率も下がっていく事態へ。
※とはいえファイアーバードは4ターン目のインタビューからでもドリームメイトの盤面を捲る事が可能なので実際は先攻ゲームぐらいには収まると思っています。
ただ、青黒卍夜に関してはそこまで勝率も悪くなく、逆アポロに関してはX経由でVaultのログが広まった事から、殆どのプレイヤーが勝ちパターンを認識したと考えてはいました。(ハイドラ+勝利ヴォルグのパッケージ)
なので9月上旬から意識していたゼナーク、卍夜、逆アポロの内ゼナーク以外とは戦えるのでポジション自体はそこまで悪くなかったように思えます。
ファイアーバードをボコボコにすると考えていた赤黒バイクもゼナークと逆アポロには勝てないと判断していた事も関係して、ファイアーバードを使う理由は十分にありました。
ファイアーバードの検証と並行して他アーキタイプの認識も変化していく訳ですが、この頃にはドラグナーもメンデルスの2ブーストに相当依存しているような感覚を持っており、GPなどの大型大会では勝ち進む事は不可能だと判断します。
また、この頃には(確か)バクオンソーの情報も公開されており、既存アーキタイプは赤黒バイクを回して一旦終了とし、デュエキングの新規カードに備える事としました。
10月上旬
赤黒バイク自体はガレックを貰った事により強化が起きていましたが、元々意識していた3つのアーキタイプでは卍夜を安定して倒せるか否かぐらいの話でゼナークにも逆アポロにも不利な状況は続いていました。
しかし、ファイアーバードやドリームメイトなど、オリジナルからの刺客をボコボコにしたりドラグナーにも取り敢えず盾を5枚割って後はこちらの盾から大体3種類ぐらいある有効トリガーを1枚でも踏めば良いぐらいの状態まで持ち込む事が可能になっていました。
この時点で一旦のパワーTierを定義しました。
B帯では赤黒バイクが右4つのアーキタイプを可能な限り駆逐する構図を予想しており、そうやって暴れているバイクをA帯がしっかり食べていくメタゲームが展開されるとこの時点では予想しています。
この定義した時点での各アーキタイプの印象を上に記載した内容と被る所もありますがざっくりと書きます。
黒単ゼナーク
→逆アポロに勝ち辛く、青黒卍夜が不安定という認識に変化はありませんでしたが、卍夜のループを各プレイヤーが覚える時間や逆アポロの時間切れを想定する事まで予想すると第一使用候補にはなるだろうと考えていました。
8月のガチまとめではアイロンバイロンが1枚も採用されていないリストが公開されていた事から、割とメタクリーチャーでどうにかなるだろうみたいな空気を感じていたりはしたので、この時にはゼナークを使用するのであればアイロンバイロンは採用しようという考えがありました。
逆アポロ
→ゼナークに勝ちやすい代わりに青黒卍夜が不利という認識に加えてドリームメイトやファイアーバードにも勝ち辛いのでポジションが大分悪くなったという認識ではあるのですが、それらを駆逐する赤黒バイクとその赤黒バイクに勝つゼナークが多いと予想した事もあり、未だに上のランクに置いている状態でした。
maruは既存アーキタイプの中でGPをやるなら逆アポロを使いたいとこの頃は発言しておりましたが、時間切れや各メディアでゼナークが持ち上げられる事があるのだろうか?また正確で無くともそれぞれの相性等に言及される事はあるのだろうか?という不安が自分たちの中には渦巻いており、ここで逆アポロを選択すると調整方法①に逆戻りすると判断して焦らない事を意識していました。
赤黒バイク
→オリジナルの刺客をボコボコにする+やる事が単純に見えるという性質を持っている事からかなりのプレイヤーが使う予想をしていました。
ゼナークや逆アポロがいるせいで何となく不遇な位置ですが、実際はAランクにいてもおかしくないぐらいの認識でいました。
青黒卍夜
→正直な話、殴るアーキタイプには平気で負けかねないし自分たちでも絶対使わないし他プレイヤーも使わないだろうから使用候補からも調整スパーリングからも切り捨てたいと嘆きながら何とか練習していました。
Aランクの2つに勝つ可能性を持ちながらもBランクに負けやすい事から自身もBランクに置かざるをえないという認識です。
ドリームメイト
→逆アポロを除いていずれも先攻を取れるかどうかに依存してる感覚が拭えず、この時点では勝率51%をマークするアーキタイプとして認識していました。
強くも無いけど弱くも無い代わりに対面を選ばない事が可能というのは一つのメリットではありましたが、予選は抜けても優勝するまでのどこかで下ブレに偏って沈没していくという感想をこの時点では持っています。
ファイアーバード
→逆アポロに対しての動き方が確立されたものの、練習しているとどれだけ早く手を動かしても逆アポロ側が諦めない限り20分を超えてしまうゲームが多発してしまいました。
加えてゼナーク、バイク、ドリームメイトに有利を取れておらずドラグナー系統にも先攻メンデル2ブーストがちらつく事を考えて、ファイアーバードは実質このタイミングで切り捨てていたと言っていいでしょう。
ドラグナー
→ドリームメイトが51%デッキなのであれば、このアーキタイプは49%デッキだと考えているぐらいには評価が低かったです。
ドラグナーが悪いというよりは先攻で異常な動き方をするアーキタイプが多すぎて、実質メンデル2ブーストに依存している部分を解決する何かが来ない限りはAランクまで上がってくる事はないという考えでした。
という訳で既存アーキタイプの相性を整理したタイミングで意識する3つのアーキタイプから卍夜が脱落し、ゼナークか逆アポロのどちらを使用していく事になっていくかという考えに戻ってしまった事もありメンタルは崩壊。
とはいえデュエキングの事前公開情報で例のカードが発表されていたので、そのカードに期待して新環境を理解する方向に切り替えていく事になります。
という訳でいよいよバクオンソーがどれだけ強いか検証スタート。
リスト作成段階の話は割愛しますが、一旦形となったものはこれでした。
端的に言うと、我々2人は「バクオンソーはバイクの2Pカラーである」としてリストの作成を進めていました。
たまたま運良く最初のゲームでゼナーク相手に3killを連発した事からその一瞬、評価はうなぎ登り。
最終的な検証の結果、ゼナークが微不利のバイクが不利という形で絶望したのですが、その他のアーキタイプについては大分戦えていた事もあり、バクオンソーの数は増えそうだという事、ファイアーバードはさらに勝てない相手が増えた事から数を落とすだろうと予想していました。
ここからはフルスポやDTLも控えている事から、現状の情報で精度が高いリストを作成する意味は無いと考えて、とにかく事前情報で評判が高かったカードを触る事にしました。
という訳でボルシャックドリームを軸として色々考えたのですが、ボルシャックドリームの強い効果はドラゴン踏み倒しよりもタップ効果(付随して軽減効果)であり、特にこれ1枚でゲームが終わる感覚が無い事から踏み倒し効果をメインとした運用をする必要は無いとmaruから共有があったので、一連のリストは全て没になります。
この頃、零緑ゼニスがオリジナル側で顔を見せてきた事もありアドバンスに関しては一旦調整をストップさせてオリジナルに切り替える事にしました。
10月中旬
中旬に入る少し前、ド派手なカードの情報が解禁されます。
このクリーチャーがDXバトガイの状態でバトルゾーンに着地させる事が出来るようになった事から、リースドラグナーはギャイアを、ガイアッシュ覇道はラフルルラブをいとも簡単に着地させる事が出来るようになり、多少メタゲームの変化が起きる事が予測されました。
また、バクオンソーのnoteは様々なプレイヤーによって投稿されており、認知が広まった結果、衝撃の事実が我々を襲います。
なんと、我々が作成したリストのようなバクオンソーは1つも見当たらず、殆どが呪文を軸として構成されたリストだったのです。
また、バクオンソーが事前に評価されていなかった?事も多少関係しているのか、特定のリストが当時Xで流出したからなのかは分かりませんが、他アーキタイプの数百倍の速度でブラッシュアップが行われた結果、いつの間にか色々な役割を持てていたキャロルやバイケンも採用され始め、このタイミングでゼナークはバクオンソーに勝ち辛くなっていきます。
私たちは先ほど記載したように「バイクの2Pカラー」を想定していましたが、どちらかというと「ゴスペルの2Pカラー」的な発展を遂げていたので、なんだかんだ自分達の方向性がズレていたのかなあ・・・という事で結構なショックを受けます。
ここから自分達も呪文型をすぐに回し始めます。
ゼナーク自体はバイケンを持たれていても、零龍がある事から逆転して返す事も無くは無かった(秩序を複数枚採用する事で何とか動きを止めたり2枚墓地に置ける事から墓地の儀を達成しやすくなるとかまあ色々と)ものの、実際はバクオンソー側に有利を取られていると認識。
ただし、呪文型はクリーチャーが並ばない事など主な理由としてファイアーバードに有利を取れているかと言われると何とも言えない雰囲気はありました。
恐らく呪文型が中心となる事+ドラグナーの数が増える事+ゼナークが数を減らす事は容易に考えられたため、ファイアーバードは多少数を盛り返すと予想していく事になります。
更に超flatーCS GFの優勝が青白天門という事もあり、自分達の中で衝撃のニュースが3つ飛んできた事から、この中旬は殆どをアドバンスの調整に費やす事になります。
まず最初にガイアッシュ覇道を基盤とした4cドラグナーを回し始めたのですが、正直どのデッキにも大きく有利を取れそうにないという結論に至りました。
※後に掲載しますがそもそも強いリストを作れていないという現実もあります。
一応、天門相手にはラフルルラブを増量すればするほど、リースドラグナーであればギャイアを増量すればするほど勝ちに繋がるとは考えたのですが、他対面への勝率が変動する訳ではありませんでした。
一応、ゼナークに関しては即死させるぐらいの当たりをリベットから引ける事になったので、今までのようにリソースを増やしてゲームを組み立てていくという行動は少なくはなったのですが、それでも零龍のカウンターは割と達成されやすいしプレイで避けたりリベットを捨てられるか否かが焦点になると思ったので、そこまで深くは考えませんでした。
という訳で、GP当日までにやる事は青白天門の検証と同型戦でポイントになる部分を抑える事になります。
10月下旬
まず20日にこのような情報がXで発信されます。
これより少し前から天門の上位入賞は確認できており、その流れが続いている事から、後はメディアで青白天門について言及されれば青白天門はマス層にも受け入れられる存在としてアドバンスレギュレーションに戻ってくると考えていました。
どちらかというとこのツイートで一番気になったのは、ファイアーバードが青白天門に0-8しているという事です。
実はファイアーバードは、殴る性質を持つアーキタイプの中で唯一青白天門と渡り合える存在なのですが、この情報によってファイアーバードが再度ランクダウンする事を考えていました。
これらの事象から青白天門は増加もしくは現状維持、ファイアーバードに関しては増加もしくは減少どちらかを辿る事になる訳ですが、ゼナークを使用すると考えているのであれば、これはどちらに転がっても美味しい状態だなと認識している状態でした。
検証を終了した直後では不利対面と思われるのはゼナークのみ。
※ファイアーバードは後の検証で認識を変えます。
しかもゼナークに対しても先3から離れを撃つだけで十分戦える可能性が残っている事を考えると、この時点でGPの第一使用候補は天門になりました。
取り敢えずこの時点で同型戦についてまとめていたのですが、リストに関しては動かす事はせず、出場する場合はそのままGF優勝のリストを使う事になりました。
取り敢えず勝つパターン、負けるパターンは理解できたので後は寄せてきたリストに対して対策出来るか否かを確認。
カンビアーレに関しては問題なく対処できると思われますが、エモコアだけ少し面倒な事になりそうだという認識はありました。
ただし、エモコア自体はその1枚でゲームに勝つ訳では無い事と、メインの枚数を45枚以上にするとトリガーを踏む確率やキーカードを引く確率が当然の如く減少するので、枠を取り辛い事からそこまで大きな問題としては捉えてはいませんでした。
という訳で、自分達が想定するアーキタイプ全ての調整を終えたので、まずは使用率Tierを定義する事とします。
いくつか使用候補にならないであろうアーキタイプは削っています。
という訳で使用率トップは青白天門として、それに対してバクオンソーとファイアーバードが追いかける形を予想しました。
青白天門は最後の最後でメディアで言及された事もありますが、アドバンス環境においても「受けて勝つ」というシンプルな方法をプレイヤーは手に入れる事になりましたので増加を辿る事を予想しました。
また、メタゲームをこれ以上回すか回さないかという判断は非常に重要でしたが、恐らくゼナークに関しては数を伸ばす事が無く、むしろ「殴って勝つ」もシンプルな方法なのでそのままバクオンソーとファイアーバードが天門に挑む形でメタゲームが形成されると判断しました。
各アーキタイプに関する印象はリストと共に記載致します。
青白天門
上に記載したとおり、そのまま入賞したリストを使用しています。
ゲンムエンペラーは不要ではないか?という話は沢山見ましたが、この時の私たちは相手の離れやアルカディアを止めたり、レッドゾーンバスターでロマイオンのフリーズを防ぐ事が出来ると認識をしていた事+他対面にはウェルキウス→ゲンムでゲームエンドまで狙える事から特段減らす事はしませんでした。
一応、他のアーキタイプを使用するプレイヤーが対天門のプレイが上手ければ上手いほど勝率を落とすという特性はあると思っているので、maruはこれを第一候補として推していましたが、個人的には第三候補ぐらいの感覚でした。
バクオンソー
初期リストのMANGAのバリューが出ず、その枠をVTの4枚目とゼナーク対策のバイケンに変更しました。
※バイケンは本当にマッドネス的な役割のみ
どうせバイクを諦めるのであれば呪文型でも良かったかも知れませんが、ファイアーバードの取りこぼしを可能な限り防がなければならないという狙いからオニカマスを採用する関係でそのままクリーチャー型を使用しました。
とにかく天門に勝てるアプローチを探してクライアッシュを最大枚数採用したりしていましたが、結果的にこれは対ファイアーバードなどで活きるカードだったようなので、天門に固執するのではなくクライアッシュを採用した状態で様々なアーキタイプと練習すれば良かったと考えましたが、使用候補にはならなかったので調整は中止しました。
ドラグナー
リースドラグナーに関してはリストが定まらなかった事もあり掲載しませんが、まあ今見ても良い所を取り切ろうとし過ぎている感が凄いです。
結局、バクオンソーを止めるためのカード(ロージアやアーシュ)を増量させたりして、これこそしっかり特定のアーキタイプを意識して練習すべきだったと考えています。
ゾージアを4枚から減らせない確定枠として認識していた事も足を引っ張った原因だったと考えます。
ドラグナー自体は49%デッキという話をしていましたがモルトDREAM登場後は50%デッキぐらいの感覚を持っていて、行けて7-2ギリギリ予選通過ぐらいの判断だったので使用候補からは外れていました。
ファイアーバード
最後まで悩んでいた次元の8枠目は2枚目の勝利ヴォルグに譲りました。
ゼナークとバイクが少なく、呪文型メインのバクオンソーが多そうな雰囲気で天門が多いという事で、なんだかんだ当日のポジションは相当良かったのではないかと思います。
赤黒バイク
特別リストに変更は無し。
対天門に関してはアルカディアが採用されている関係で大事なのはテスタの遅延よりもトリッパーの延命だと考えていた事もあったので、パルテノン辺りはもう少し試してみても良かったかなと考えています。
撮影時期の関係か、flat工房の赤黒バイクではアーテルだったりコブラが入っていて「え!?結局そっちが強い判断なの!?」という事で再度回してガレックで良かった~となったのは苦い思い出です。
当日のメタゲームでは使用者が少ないと判断しているため不毛なミラーマッチを回避できる確率が高く、天門相手にも封印を調整したりする事で4割ぐらいまでは持っていけるのではないか?と考えていたので私の中では第二候補となっていました。
バクオンソー、ファイアーバードが多いと予想しておりゼナークは使用率が増えないと考えている事も追い風だったと思います。
黒単ゼナーク
ボウマダンマが思ったよりも信用し辛く、アイロンバイロンでファイアーバード、バイク、とこしえを使う相手に取りこぼしを防ぐ事を優先した為、実質的に弄る枠はボウマ2と秩序1の3枠でした。
ボウマ0は禁断を剥がされて負ける事が1番意味わからないので却下。
秩序だけ2枚採用したかったけども枠が中々見つからず断念しました。
使用率Tierは天門に次いでバクオンソーを置いていた事もあり、優勝するならゼナークを使用するべきだけども実際は予選のバクオンソーもしくはしっかり引き切った青白天門に負けるかなあ・・・という認識で最終的にはすり合わせました。
バクオンソーとバイクの位置が入れ替わっていたらもっと使うプレイヤーは多かったかも知れません。
私の中の第一候補です。
使用率Tierとリストを決めた中で、もう一度メタゲームが回る可能性があるのではないか?と考えて定義したパワーTierがこちらになります。
ファイアーバードとバクオンソーに対してバイクが強く出れる事、天門相手にも4割程度取れるのではないかという希望(大分甘かった気はしますが)を持っていた事もあり、最終的には「天門にちょっと戦えてゼナークを避けながら他を取り切るバイク」or「天門に有利でそれに対抗するファイアーバードやバイクを取り切るゼナーク」まで考えてはいました。
という訳で青白天門かゼナークの二択になった訳ですが、今回は使用率Tierまで定義した事でバクオンソーの存在を無視できない事からゼナークはそのまま撤退。
バイクに関しても結局天門に当たり続ければどこかで必ず沈むので撤退という形になりました。
※後ゼナークに勝てないからそもそもAのランクに位置付けていても自分達が使用する事は無かったと思います。青白天門より負ける要素が多い赤黒天門みたいな認識です。
ドリームメイトに関しても割と強そうじゃないかと意見をいただいたりもしたのですが、デッキの性質上と次に天門を意識したメタゲームまで回らないと真価を発揮できないのではないかという事で二人ともすぐに却下という事になりました。
GP当日
maruは5-3で予選から姿を消しました。
前日、maruがバイクにトリガー0で負けた夢を見たんだよね~と伝えたら当日本当にトリガー0でバイクに負けていたようなので言霊を信じたいと思います。
反省点は皆様がXで話題にしているように、やはり天門のチューニングにあるでしょう。
今回、メタゲームを定義してそのどれもにスタンダードな戦いを出来るように寄せる概念を持つ事がありませんでしたが、ハイドロやHアルカ、ウェルキウスの減少、アケルナルの減少、ロマイオンの増量、つわものの増量。
フィーチャーを見ていて、Xを見ていて取返しのつかない事をしたのでは・・・と絶望。
これら全てを検討しないって普通に何を考えていたのか分からず、1日目のフィードバックを受けた時には私もmaruも放心状態。
使用率Tierみたいな所は大分当てる事が出来たと思っています。
※マーシャルデリートなどに関しては予想外でしたが
その上で青白天門を使うと決めた訳で、それならもう少し本質的な所(実際は物量のカウンターよりもつわものによるEXターン獲得後のぶっぱとか、寄席の概念とか)を詰めておくべきだったと考えています。
ゲンム減らして1枚ぐらいHアルカ入れても良いんじゃない?みたいな普段だったら出ている会話が一切出ない意味不明な状況を考えると凹みましたし、2日目のオリジナルよりもチャンスがあったのはここだったんじゃないのか・・・と考えると歯がゆい思いです。
取り敢えず第三者に入ってもらって、自分達の思考を整理せず一旦インタビュー形式で言葉を出させてもらったので、後程記載します。
DAY2
実際オリジナル環境は相当認知が進んでおり、書く事がありません。
私たち2人が考えていたメタゲームはこちらでした。
正直、オリジナルに関しては使用率Tierなどの定義もせず、A~Bにある5つの内どれかを選ぶプレイヤーが大半だろうと考えていました。
・・・が青黒コンプを除いて殆どがファイアーバードに有利を取る事が出来ないという現実もあり、ファイアーバードかコンプの二択だなという所で、情報の共有があります。
「マーシャル結構やる寄りらしいよ、見た感じファイアーバードに勝てるかは分からないけど。」
「ふーん」で終わらせた時点でファイアーバードを使わない限り今回のGPはアーキタイプ選択から完全に間違ってたのではないかと猛省。
この後、私がファイアーバードを推してmaruは青黒コンプを推していたのですが、なんだかんだでAランクのどれかが選ばれるだろうし、一番その中で勝率が出せそうな青黒コンプを使うという話でまとまりました。
※というかDay1の結果で放心状態だったことも関係しているかも知れません。
そもそもゼーロやマーシャルを割と下に見てた事も関係していると思いますし、アドバンスであれだけやってきたことを全部捨てて最後はポジションに逃げた結果、ファイアーバードに勝てないアーキタイプも沢山いるわマーシャルもいるわで大変な事になってしまいました。
結果的にmaruは2-2で去る事となりました。
※その後のサブイベントはファイアーバードを使って0-3したらしいのでそっとしておきました。
という訳で、以上が今回の2日間の記録になります。
今回、アドバンスの調整方法は割と良かった事もあるので、とにかくアーキタイプを見つけては日常的にどんな特徴があるのかを調べていって最終的にはパワーTierと使用率Tierを比較しながらベストな選択が出来ればとは思っています。
また、アーキタイプ選択にリソースを割いていた感じは否めないので、寄せが成立するかどうかは常にアンテナを貼っていこうと思っています。
ここまで読んでいただいた皆様、有難うございました。
今後とも何卒宜しくお願い致します。
✂┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈キリトリ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈✂
インタビュー
※文字起こしがメインなので、Q&Aがずれている部分もあるかと思いますがご容赦ください。
--今回のDay1の敗因を改めて教えてください。
Yuunagi「構築負けです。メタゲーム予想は当たったなとは思いますが、私の方ではメタゲームを更に回してどうするかという方向を優先してしまったので、ブラッシュアップの方向にmaruを誘導出来なかったのは申し訳なかったなと思っています。」
maru「こっちもそこまで回せなかったから仕方がないと思っています。後、周りが何を使ってくるか分からない状態で寄せるって怖さがある。」
--予想が当たっていると言っていたのに寄せるのって怖いんですか?
Yuunagi「元々メインで回すのは私とmaruの2人で、私は大会に出れない訳ですから相乗りして皆で使うからその中で構築をどう変えるか、みたいなやり方は無くて無限にスタンダードな構築を目指す事を目標としていましたね。同型に寄せて他のに負ける・・・なんてやったら後悔が凄いと思って。」
maru「超CSの時はそこまで意識していなかったんですけど、今回のGP・・・といってもアドバンスがメインにはなるんですけど強く感じたかも知れないです。」
--構築負け、と仰っていましたが主にどの辺りでそれを感じましたか?
Yuunagi「つわものを2枚にする発想も出なかったしウェルキウスを減らす発想もありませんでした。結局Xで確認した人の殆どがゲンムを減らしていたので、一周回ってGFのリストでも問題は無かったと思うんですけど、Hアルカになぜか辿りつかなかった。これが発想として出てこないってやばくないですか。」
maru「ミラーに寄せる話に関しては何度もしてきたのに、Hアルカだけは何故か頭の中に出なかった。自分でもまだ整理できていません。」
Yuunagi「発想が出なかった理由の1つとして、既に完成されているリストもある訳だからこのリストで可能な限り100点に近いプレイを出せば良いんじゃない?みたいな雰囲気もあったと思います。頭の中にはエモコアしか無かったし、過剰打点で突っ込むルートを進むときに適当に出していたアケルナルが1枚Hアルカに変わるだけでどれほどゲームに勝つのが楽になったことか。話が戻ってしまいますけど、反省しかないです。」
maru「今あるリストで100点を出すという方針は諸刃の剣だったと思います、構築が発展しにくいという意味で。どちらかというと、まず用意されたものに関して吟味した上で、次どうするかという流れが殆どですしGFのリストでも他対面に関しては十分戦えていた事を考えると、どうも構築を変化させるのには抵抗がありました。」
Yuunagi「あと他のプレイヤーのリストを見たから言えた事ではありますけど、天門に限って言えばウェルキウスとかつわものの枚数を弄ったりする所ってトリガーの確率を上げて勝ちやすくするとかメタカードを入れて勝ちやすくするってよりは天門経由の物量カウンターってシステムから、つわものにシステムを寄せるって話じゃないですか。そもそもこの発想が無かったんだから同型寄せって言ったって、100点がハイドロだったとすると出てHアルカだったのかなとも思います。そのHアルカも出てないんだから落第点なんですが。」
maru「自分は既存のリストって出てきただけでなんだか満足しちゃうんです。新規アーキタイプってブルーオーシャンだから、バクオンソーとかだと何でも考えられるし、何でも好きな事言えるんですよ。ただ既存アーキタイプのミラーって前提、そのリストがどのポジションにいるのか予想する所から話始めなければならないというのも少しネックなのかなと思っています。」
--寄せの概念についてもう少し話していただければと思います。
Yuunagi「能動的な寄せってどれくらいこのゲームに存在しているんだろう。トリガーをテンプレートよりも増やす寄せっていうのは皆割と考えるだろうと思うんです。今回はシステムの寄せという言葉を使わせてもらいましたが、実際は寄せたというよりも完成形になったという認識もあって、アクティブで寄せれるんだったらそれ既存リストに入ってるだろうって思っちゃいますね。だから今回上位に入賞したリストは寄せてるんじゃなくて最適解なのかも知れないです。」
maru「抽象的な話はYuunagiがしたので、青白天門に限定した話をすると上位入賞プレイヤーの共通項はロマイオンが強いという話がまずあると思います。その中でHアルカやエモコアを増やすというのは能動的に寄せていてシステムを寄せている訳ではないですよね。ウェルキウスを減らしたりする部分に関しては、受ける山というよりコンボする山という捉え方の方が強いのではないかなと考えています。ウェルキウスが起点である必要があるか無いかみたいな話を気付けなかったのは準備不足かな・・・直前から天門を触り始めたのもありますが少し悔しい部分です。」
--調整メンバーを増やしたりとかはしないのでしょうか?そうするともう少し別の事にリソースが割けたりしそうですが・・・
Yuunagi「まず前提として、そのプレイヤーが僕たちに口を出すというか、意見を言える環境がしっかり作れるのかを不安に思っています。結局メインが僕たち二人だとその意見を基に判断を求めたりしそうなのと、アイデア出しという話で言うと2人が10人になったからと言って、結局全員がやるべき事をやっていないとあまり意味が無いと思っているんです。だからアイデアを出す人を増やしたいというよりは、間違っている方向性を止める材料を各々が持っていてそれをスッと言えるような人が増えれば良いなと思いますね。アイデア出して採用、不採用みたいなのは私たちが上から目線の立場になっているのも意味不明ですし、違う気がしています。その形で進行するための根拠をぶつけ合う議論が必要というか。」
maru「ある程度のロジックを固める事は僕もYuunagiも出来ると思っています。・・・がそこからの頭は二人とも異常に固い気がしています。二人だと既存の構築を変えるってなった時に話が進みにくいし、ある程度プレイで何とかするという方向に頼りがちで、構築で楽をするという概念は今回のGPではありませんでした。そういう時に柔らかくこうすれば楽じゃんって言ってくれる人は欲しいですね。」
--それではDay2の敗因を改めて教えてください。
maru「Yuunagiはファイアーバードを推していたので僕がメインで話しますが、アーキタイプの選択でまず負けていたのではないかと考えています。」
--ファイアーバードに勝つためにコンプを使ったという話なのでは?
maru「それはそうなんですけど、使った誰かが勝つための選択じゃなくて「俺」が勝つためのコンプ選択だった訳ですが、勝ち馬に乗れてたかと言われるとどうなんだって思ってしまいます。」
Yuunagi「そもそもの予想がマス層はファイアーバードorアナカラーを使うという認識で話が進んでいるからね。」
maru「自分の中でファイアーバードに勝てないアーキタイプを選択する理由は無かったので、ギリギリあっても天門ぐらいかなと思っていたんですがゴスペルも結構多く見えて、アドバンスとはまた違った難しさを覚えています。」
--マーシャルをスルーしてしまった事についてはどうですか?
maru「ん~自分の中でそもそもマーシャルというデッキタイプを評価していなかった事が原因だと思っているので、あんまり後悔とかは無いですね。どちらかというとしっかり把握していたのであればファイアーバードに切り替えていたと思います。」
Yuunagi「自分の中ではサボってしまった事への反省が大きいです。殆どのアーキタイプは触ったのにマーシャルだけは頑なに触らなかった。多少なりとも強いかどうかわからないループを覚える事に抵抗があるんだと思います。割とmaruはやらなくて良さそうなやつはスルーする事が多くて無理やり回してもらっている事も多いので、ここは私が無理にでも回す役割を持たなかったのが原因だと思いますね。
--最後に2日間を通して、今後やっていくことを教えてください。
Yuunagi「メタゲームの全貌を把握する事に固執する事をやめて、その時間を寄せたリストを作ったりする方向に使いたいですね。後はポジションでアーキタイプを決める事に逃げすぎない事。これで失敗する大型が多いなと改めて思いました。」
maru「寄せの概念を頭に入れておくことかなあ・・・実際に使うかは別として構築をパターン化させるというか。まだ手探りな所もあるので頑張ってみます。」
--ありがとうございました。