【ネタバレ注意】貞子DXレビュー
10/28に公開されましたので妻と見に行きました。
ネタバレ全開なので劇場で観る予定の人はご注意ください。
1.必要な前提知識
「呪いのビデオ」を見ると「貞子」という存在に呪われる。
これ以外特に知識は必要ありません。
筆者はリングシリーズの著者であり、本映画の世界観監修である鈴木光司氏の作品はいずれも読みましたが、これらの内容を頭に入れてこの映画を見る必要はありません。
2.映画を観るまで
まずは本作のあらすじを見る事にしましょう。
ちなみにキャッチコピーは「IQ200の天才が挑む呪いの方程式。」
(こいつは貞子を擦るだけ擦ろうという大人の思惑がプンプンしやがるぜ・・・)と思っていましたが、世界監修が原作者の為、少し期待しながら映画館に向かいました。そして、もう一つ期待した事が「DX」という単語。
映画を観る直前まで、「デラックス」だと思っていましたが、何とこちらの読み方は「ディーエックス」でした。
意識高い系爆キモおじさんになった私は、貞子がSNSやら何やらを上手い事利用して、呪いを伝播していくんかこれ!と期待しながら席に座る事になります。
ちなみに、以下の内容でこちらのタイトルは回収されました!
①SNSで呪いの動画が拡散される
②インフルエンサーである主人公がSNSでデマを流す
③誰がいつどこで呪いのビデオを見たのかをExcelで「見える化」する
④ZoomやLINEで連絡を取り合う
うん、どっちかっていうと、DXよりIT化やねこれは。
3.映画鑑賞後
結論から言うと、「話は面白くないが、表現は面白い。」という感想。
でも語ることも本当に少ない。
ホラー映画ではお決まりの、「なんか呪われたし助かりたいから、呪いの原因をぶっ潰しに行こうぜ!」を本作では一切やりません。
呪いの方程式は解いていません。IQ200の設定はあんまり意味ありません。
登場人物が、今ある環境で出来るだけ呪いを回避する事に専念します。
(まあ、ルーツっぽい所に行くことは行くけど意味ねーわってなりました。)これはあんまり他の映画では無さそう。それぐらいです。
最後まで見て登場人物に抱いた感想を記載します。
①一条文華
「世の中の全ては科学で証明できる」みたいなスネ夫とか光彦君みたいな事を言い出す人です。なお、IQ200だからすげえ!というよりは「瞬間記憶能力」の持ち主みたいな方向で凄さをアピールしてくるので、探偵学園Qのメグみたいなキャラに思えてなりません。
この映画では運が悪いことにインフルエンサーなので、最初に推測した呪いの解決方法を裏付けもせずにTwitter上に流します。えらい迷惑です。
後、瞬間記憶能力を使うときにマギー史郎と佐村河内氏のゴーストライターであった新垣氏の煽り行動みたいなアクションをするので笑いを堪えることがどうしても出来ません。
②Kenshin
インチキ霊能力者と思わせておいて、ゴリゴリのビジネスマンです。
俺はエンターテインメントを売っていると言いながら、さも真剣にお祓いをする姿は大人からするとちょっと格好いいです。
結果的に、この人が呪いのビデオをコピーして拡散していたのですがSNSを使用するわけでもなく、ECサイトでVHSを販売していました。
どうせだったらこのビジネスマンにゴリゴリのDXプレイを期待したかったです。
後、「TRICK」のオマージュっぽい感じはこの人が担います。
③前田王司
ウザキャラです。しかし、彼が全力でウザさを発揮してくれるおかげで、ストーリーそのものにヘイトが集中する事が無くなり、結果的にバランスの良い映画に仕上げてくれている救世主です。
鼻を擦りながら息を吸ってクサい言葉を言うというシーンが何度もあるのですが、2回目からは(うわ、始まるわ・・・)という気持ちになるため、同じタイミングで息を吸ってしまい、共感性羞恥から普通に自分が恥をかいた気になるというダブルパンチを喰らいます。演出なら凄いです。
④感電ロイド
ただの引きこもりです。たかしくん。
潔癖症的な引きこもりなのでコミュニケーションは普通に取れます。
呪いのビデオを見ていないのにガスマスク等のフル装備で助けに来てくれたり、除菌スプレーをかけた後はガッツリ前田と熱い握手を交わすなど、好感度が下がるシーンが一切なく、主人公の妹と並んで聖人です。
事件終了後は引きこもっていた部屋から出て母に感謝するスタート。
⑤主人公の妹
IQ200の姉を持ちながらも、しっかりと姉を尊敬していて偉い。
俺にこんな兄弟いたらコンプレックスで発狂すると思う。
⑥主人公の母
ホラー映画史上、一番超常現象に理解を示す母親です。
本映画の呪いの回避方法は決まった時間に呪いのビデオを見て耐性をつける事です。(ウイルスに対する行動みたいな感じ)
この時、時間が近くなると貞子が親しい人の顔に化けて接近してくるのですが、この方の場合は「亡くなった旦那さん」なんですね。
何とこの方、ビデオを見るときに「お父さんに会えるから良いわ~」みたいな感じで呪いを楽しんでいるような感情を出します。実際、大切な人が亡くなったらその人が本物じゃなくても思ったりするんかな。
続いて、面白かったシーンを記載します。
①呪いで亡くなる時に、マット運動の前転行為を行う。
②貞子が誰かに化けた状態で頭を振ると髪の毛が生えてくる。
これだけです。監督の方針でシュール寄りなんかな。
4.まとめ
①DXというタイトルは気にしなくていい
②貞子をツールとした呪い回避映画と考えてみると面白い
③シュールなギャグや笑っていいのか分からない所が多くて辛い
以上です。ここまで読んでくれた方がいましたら有難うございました。
5.どうしても許せなかった事
登場人物の一人である教師が放ったギャグです。
教師「サンダーといえば、サンダー杉山」
教師「杉山といえば、杉山清貴」
教師「君は1000%~♪」
ワイ「は?」
それはカルロス・トシキだ馬鹿モンが!!!!!!!!
そもそもこの映画見てる世代はオメガトライブ知らんわ!!!!!!
だからこそ高校生が教師に「それはカルロストシキだろ!」って突っ込むシーンがあったら最高に笑ったわ!!!!!!!!!!
ツッコミがないせいで教師が「にわか」かましてるのかツッコミ待ちなのか分からなくて普通に滑ってたわ!!!!!!!
ちなみに「君は1000%」はめちゃくちゃ良い曲です。
杉山清貴の「ふたりの夏物語」もめちゃくちゃ良い曲です。
オメガトライブが良いって話でオチをつけたいと思います。
おわり
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