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QQQって何?「QQQ」と「QQQM」,「QQQJ」,「QQQS」との違いなども解説

2024年から新NISAが始まって、米国ETFの人気が更に高まっている感がありますね。

そんな米国ETFの中でも、売買代金ランキングでだいたい常にTOP5位以内に入る「QQQ」について、色々と解説していきたいと思います。

「新NISAで「QQQ」を買い始めたよ!」って方、勿体ない買い方をしている可能性が高いです。

「これからQQQを買おうかなと思ってる」って方も参考にしてみて下さい。

QQQとは

QQQとは、ナスダック市場に上場している銘柄の中から時価総額上位100銘柄(金融業は除く)で構成される"ナスダック100指数"に連動する投資成果を目指す米国ETFです。

(そもそも"ETF"って何?という方は以下の記事で投資信託とETFの違いを解説しています。)

ちなみに米国の主な取引証券所はNYSE(ニューヨーク証券取引所)とNASDAQ(ナスダック証券取引所)があります。

NYSEは、世界最大の証券取引所でコカ・コーラやジョンソン・エンド・ジョンソン、ウォルト・ディズニーなど多くのグローバル企業が上場しています。

NYSEには昔からある大型の老舗企業が多く上場しているのに比べてNASDAQは、アップルやマイクロソフト、アルファベット(Google)、アマゾンなどハイテク関連やインターネット関連の新興企業が中心となっています。

米国の中でも特に注目される成長企業やテクノロジー企業で構成される"ナスダック100指数"に連動する投資成果を目指すQQQは大きなリターンが期待出来るので人気のETFとなっています。

ちなみに「QQQ」というのは、日本の銘柄コードに該当するもので、ティッカーもしくはティッカーシンボル、ティッカーコードと呼ばれます。

QQQの銘柄名は「Invesco QQQ Trust, Series 1」です。

Invesco(インベスコ)というのは、QQQの運用会社です。

🔴QQQの基本情報🔴

銘柄名:Invesco QQQ Trust, Series 1
ティッカー:QQQ
運用会社:インベスコ・アセット・マネジメント株式会社
ベンチマーク:NASDAQ100 Index
基準価格(米ドル):451.96 (2024/05/16時点)
出来高:3,362万口(24/05月平均)
総資産額(百万米ドル):248,359.7 (2024/04/30時点)
設定日:1999/03/10
経費率:0.20%

✅QQQには仲間がいるよ

QQQには同じくインベスコ社が運用会社となる「QQQM」,「QQQJ」,「QQQS」という仲間がいます。

それぞれの特徴を説明していきます。

🔶QQQM

「QQQM」とは、簡単に言うと「QQQ」の廉価版です。

QQQと同じ指標(NASDAQ100)を対象としています。

銘柄名は「Invesco NASDAQ 100 ETF」です。

🔴QQQMの基本情報🔴

銘柄名:Invesco NASDAQ 100 ETF
ティッカー:QQQM
運用会社:インベスコ・アセット・マネジメント株式会社
ベンチマーク:NASDAQ100 Index
基準価格(米ドル):185.97 (24/05/16時点)
出来高:129万口(24/05月平均)
総資産額(百万米ドル):22,656.93 (24/04/30時点)
設定日:2020/10/13
経費率:0.15%

ここで注目したいのが、「QQQ」と「QQQM」はどちらも同じNASDAQ100インデックスへの連動を目指しているETFだという事です。

どちらも同じ指数を対象としているので値動きもほぼ同じです。

どちらを購入してもリターンの期待値は変わらないでしょう。

「QQQ」と「QQQM」の比較表

✅「QQQ」と「QQQM」の違い

QQQとQQQMの主な違いは5つあります。

1つ目は基準価格です。

QQQは1口あたり451.96米ドルなのに対して、QQQMは1口あたり185.97米ドルです。2倍以上の差があります。

つまり、QQQMの方が少額から投資をする事ができます。

2つ目の違いは出来高です。

QQQの24年5月1日~20日までの平均出来高が3,362万口なのに対して、QQQMは129万口となっています。

流動性はQQQの方が高いです。

3つ目の違いは総資産額です。

QQQは248,359.7百万米ドルなのに対して、QQQMは22,656.93百万米ドルです。

総資産額はQQQの方が多くあります。

4つ目の違いは経費率です。

正直ここが一番重要なポイントです。

QQQは経費率(年率)0.20%なのに対して、QQQMは0.15%です。

QQQもQQQMも同じ指標への連動を目指すETFなのに経費率がQQQMの方が安いです。

5つ目の違いは設定日です。

QQQは1999年の3月にスタートしています。それから約21年後の2020年10月に開始されたのがQQQMです。

✅「QQQ」と「QQQM」どちらがおすすめ?

これから長期保有の投資先としておすすめなのは「QQQM」の方です。

「QQQM」の方がおすすめな理由は経費率が安いからです。

同じ指標を対象としている投資商品であれば経費率が安い方が単純にお得です。

また、1口当たりの金額もQQQMの方が安いので購入しやすいというのもポイントです。

出来高や純資産は「QQQ」の方が圧倒的に多いですが、「QQQM」を単品で見た場合、出来高も純資産高も十分安心して投資出来る基準を満たしています。

QQQMはQQQよりも出来高や純資産額の小さいQQQのMini版=「QQQM」と覚えておくと良いです。

✅注意点

SBIや楽天証券などなど、大手のネット証券は米国ETFをNISA枠で購入する場合、買付手数料が無料です。

その為、NISA枠でNASDAQ100に投資したい場合は経費率の安い「QQQM」がおすすめとなります。

注意が必要なのは、NISA枠ではなく通常枠で購入する場合です。

通常、米国ETFは買付手数料0.495%(税込)がかかります。ただし、一部の人気ETFは買付手数料が無料となっています。

大手ネット証券の場合、「QQQ」の買付手数料が無料になっている事が多いです。

通常枠で買付する時に「QQQ」は買付手数料が無料で「QQQM」は買付手数料がかかる場合は、「QQQ」の方がお得になります。

✅なぜほぼ同じ商品で経費率の安い「QQQM」が登場したのか?

正解はインベスコ社の社長に聞かないと分からないのであくまで推測ですが、インベスコ社からしたら「QQQ」は大人気のETFでドル箱商品なんです。

「QQQM」を開設する時に統合しなかったのは、ドル箱商品をみすみす手放したくなかったからではないかなと。

だけど、新規のお客さんも増やした!

そこで廉価版の「QQQM」の登場です。

2つの商品の経費率の差は0.05%。0.05%であれば、今まで数年・数十年とQQQを買い続けている投資家はわざわざ「QQQM」へ乗り換えないのではないか

ドル箱商品の「QQQ」は維持出来て、「QQQM」で新規のお客さんもGET! そういう算段で生まれた商品なんじゃないかなと思ってます。

なので、これから投資を始める方であれば「QQQM」の方が個人的には良いかなと思います。

✅「QQQJ」と「QQQS」

「QQQJ」と「QQQS」という「QQQ」と「QQQM」と似たティッカーのETFもあるので、それぞれの特徴をみていきたいと思います。

🔶QQQJ

QQQJの銘柄名は「Invesco NASDAQ Next Gen 100 ETF」です。

"Next Gen"とはネクストジェネレーションの事です。

つまり今はNASDAQ100の対象銘柄ではない、NASDAQ100に次いで時価総額が大きな100社(金融業は除く)で構成される指数「Next Generation 100 Index」への連動を目指すETFです。

QQQやQQQMがNASDAQの時価総額TOP100に対して、「QQQJ」はTOP101~200位までの銘柄が中心に構成されています。

テスラやネットフリックスもかつては「QQQJ」の構成銘柄の一つでした。

QQQJはQQQの弟分、"Junior"=「QQQJ」と覚えておくと良いです。

🔴QQQJの基本情報🔴

銘柄名:Invesco NASDAQ Next Gen 100 ETF
ティッカー:QQQJ
運用会社:インベスコ・アセット・マネジメント株式会社
ベンチマーク:NASDAQ Next Generation 100 Index
基準価格(米ドル):28.32 (24/05/16時点)
出来高:7.68万口(24/05月平均)
総資産額(百万米ドル):657.84 (24/04/30時点)
設定日:2020/10/13
経費率:0.15%

🔶QQQS

QQQSの銘柄名は「Invesco NASDAQ Future Gen 200 ETF」です。

「QQQ」と「QQQM」のベンチマークである"NASDAQ100 Index"と「QQQJ」のベンチマークである"NASDAQ Next Generation 100 Index"を除く、特許価値が最も高い小型株約200銘柄で構成された「NASDAQイノベーターズ・コンプリーション・キャップ・インデックス」への連動を目指すETFです。

つまりNASDAQの時価総額上位200位以外の中から、特許価値が高い200銘柄で構成されています。

そうなると結構な小型株で個人で探すのは中々難しい銘柄ばかりとなります。特許価値が高いとかもちょっと分からないですね。

プロが選んだ将来化けるかもしれない小型株を丸ごと買いたい人には刺さる商品ですかね。

QQQSは沢山の小型株を集めたETFで、小型を表す"Small"=「QQQS」と覚えておくと良いです。

🔴QQQSの基本情報🔴

銘柄名:Invesco NASDAQ Future Gen 200 ETF
ティッカー:QQQS
運用会社:インベスコ・アセット・マネジメント株式会社
ベンチマーク:NASDAQイノベーターズ・コンプリーション・キャップ・インデックス
基準価格(米ドル):26.27 (24/05/16時点)
出来高:2,037口(24/05月平均)
総資産額(百万米ドル):7.33 (24/04/30時点)
設定日:2020/10/13
経費率:0.20%

まとめ


「QQQ」と「QQQM」の比較表


「QQQJ」と「QQQS」の比較表

今回の記事をまとめると

「QQQ」と「QQQM」は対象とするベンチマークは同じ。なので実績もほぼ同じ。で、あれば経費率が安い「QQQM」の方が良いよね、という話です。

それと「QQQJ」と「QQQS」は、出来高を見てもらって分かる通り少ない。特に「QQQS」の方はかなり少ない。

なので、NASDAQと連動するETFを買いたいという方は基本は「QQQM」で良いのかなと思います。

それでは、またねえ 😄👋


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