7月の米国株は上がる?下がる?夏枯れ相場とサマーラリーの違いも説明
株式市場にはさまざまなアノマリーが存在していますが、夏の時期によく言われるのが「夏枯れ相場」と「サマーラリー」です。
この2つのアノマリーは相反する意味を持ってるぽく扱われるので、同時期に2つとも言われ続けている事に違和感を覚える方もいると思います。
そこで今回の記事では、「夏枯れ相場」と「サマーラリー」の違いについて説明をしたり、2027年7月の米国市場は上がりやすい月か?それとも下落しやすい月かなどを検証していきたいと思います。
また、今年は選挙年なので選挙のあった年の7月となかった年の7月との違いも見ていきたいと思います。
・この記事で分かる事。
1.「夏枯れ相場」と「サマーラリー」の違い
2. 2024年7月の米国株式市場は上昇期待か?それとも下落予想か?
3.今年は選挙年だが、無い時と比べてどうなのか?
「夏枯れ相場」と「サマーラリー」の違いは?
最初に2つのアノマリー「夏枯れ相場」と「サマーラリー」の説明をしておきます。
夏枯れ相場とは
米国市場では7月4日の独立記念日から9月の第一レーバーデーの間に夏休みをとる投資家が多く、そのため株式市場の取引量が減少して相場の動きが鈍くなります。
市場参加者が減り相場があまり動かなくなる事を「夏枯れ相場」と呼びます。
この時期に市場株価が下落していると「夏枯れ相場」と言われる事がありますが、「夏枯れ相場」=「下落相場」という訳ではありません。
ただ、市場参加者が減る事で投資リスクが高まる事はあります。
例えば、時価総額の低い銘柄に売り仕掛けをされたり、参加者が少ないので一方通行に相場が動きやすくなる時期ではあります。
サマーラリーとは
米国市場では7月4日の独立記念日から9月の第一レーバーデーの間に夏休みをとる投資家が多く、バカンスに入る前にボーナスなどで優良株などを買いだめする投資家が増えます。
そうした動きから夏場に株価が上がりやすい現象を「サマーラリー」と呼びます。
配当金や分配金の支払いが6-7月に多い事や、7月第2-3週目から決算発表シーズンとなる事もこの時期に買われやすい要因の一つかもしれませんね。
二つの違い
同時期によく言われるアノマリーなのでちょっとややこしいですが、「夏枯れ相場」は相場が閑散とする現象。「サマーラリー」は夏場に株価が上がりやすい現象の事です。
順番的には、夏季休暇前の「サマーラリー」→夏季休暇中の「夏枯れ相場」と言った感じでしょうか。
では、今年の7月はどうなるのか?
過去40年の実績などを見ながら検証していきたいと思います。
過去40年間の株価実績
1984年7月~2023年7月まで40年間のS&P500とナスダック総合の7月単月での騰落率を示した表が以下の通りです。
過去40年間の株価実績を見る限りでは、7月単月はやや騰がっている年の方が多いかな?といった具合で特に7月が強い!という感じでもないですね。
ただ、これを過去20年でみると大きく印象が変わります。
過去20年間で見る成績
2004年7月~2023年7月の20年で見た場合だと勝率がグン!と上がります。
この傾向が今年もあてはまるとすれば米国株の7月はわりと良いのかもしれません。
選挙のあった年となかった年の比較
では、選挙のあった年の7月となかった年の7月で差があるのか見ていきたいと思います。
過去40年間で選挙のあった年は1984年、1988年、1992年、1996年、2000年、2004年、2008年、2012年、2016年、2020年の計10回です。
選挙のあった年の7月となかった年の7月の成績は以下の通りです。
過去20年間で見る成績
これを見る限りでは、若干、選挙のなかった年の7月の方が勝率が良いのかな、といった具合です。
最終的な結論
過去40年の実績で見ると米国株の7月の勝率は良くも悪くもない。
ただし過去20年間で見ると「S&P500」も「ナスダック総合」も75%の確率で7月は騰がっている。
選挙のある・無しは、無い年の7月の方が勝率は高い。
つまり、今年の7月は過去20年を参考にするとS&P500の勝率は60%、ナスダック総合だと80%て感じでしょうか。
以上です。
まぁ、ただあくまで過去データを基にした結果なので今年もそうなるとは限りませんが、一つの参考として見て頂ければと思います。
では、またねー 😉👋