【米国株】人気の高配当ETF(VYM,HDV,SPYD)の違いをわかりやすく解説
配当金狙いで株式投資をしている方に人気なのが米国高配当ETFです。
米国高配当ETFの中でも特に人気なのがVYM,HDV,SPYDの3つです。
配当金狙いでの株式投資であれば、まずはこの3つからどれかに投資するのが個人的には良いのかなと思います。
では、この3商品のETFにはどのような違いがあるのか?や、自分に向いているのはどれかなどを出来るだけ分かりやすく解説していきたいと思います。
よろしくです。ペコッ
VYM,HDV,SPYDの違い
VYM,HDV,SPYDとはそれぞれの銘柄のティッカーコードです。
ティッカーコードとは日本の証券コードみたいなものです。証券コードの米国版との認識でOKです。各ティッカーの銘柄名は以下の通りです。
バンガード 米国高配当株式ETF (VYM)
iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF (HDV)
SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF (SPYD)
🟧バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
VYMとは、バンガード社が提供しているETFでFTSEハイディビデンド・イールド・インデックスへの連動を目指して運用を行います。
FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスとは、REITを除く米国株の高配当利回り銘柄で構成される指数の事です。時価総額加重平均型の株価指数なので、時価総額の多い銘柄の割合が多くなります。
VYMは約450銘柄から構成されており、比較的広く分散されたETFです。
🟠VYMの基本情報
🟠VYMの組入れ銘柄(TOP10)
🟠VYMのセクター別構成割合
🟧iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF(HDV)
HDVとは、ブラックロック社が提供しているETFでモーニングスター配当フォーカス指数への連動を目指して運用を行います。
モーニングスター配当フォーカス指数とは、米国株の中で財務健全性が高く、平均以上の配当金を支払っている75銘柄で構成される指数の事です。
HDVは企業が支払った配当金総額に応じて比率の決まる配当加重平均が用いられています。
また、財務の健全性が考慮されている点もHDVの特徴の一つです。
🟠HDVの基本情報
🟠HDVの組入れ銘柄(TOP10)
🟠HDVのセクター別構成割合
🟧SPDR ポートフォリオS&P500 高配当株式ETF(SPYD)
SPYDとは、ステート・ストリート社が提供しているETFでS&P500高配当指数への連動を目指して運用を行います。
S&P500高配当指数とは、S&P500構成銘柄の中から配当利回りの高い80銘柄で構成される指数の事です。SPYDでは均等配分型が用いられています。
時価総額加重平均型だと上位に来る銘柄は超大型のグローバル企業が多いですが、均等配分型なので日本ではあまり馴染みの薄い企業も結構入っています。
🟠SPYDの基本情報
🟠SPYDの組入れ銘柄(TOP10)
🟠SPYDのセクター別構成割合
人気の高配当ETF(VYM,HDV,SPYD)の比較表
🟠VYM,HDV,SPYDの実績比較
🟧各ETFの主な特徴まとめ
配当利回りはSPYD>HDV>VYM
増配率はVYM>HDV>SPYD
安定感はVYM>HDV>SPYD
VYM
・構成銘柄が多く分散効果が高い
・増配率が高い
・経費率が低い
・時価総額加重平均
HDV
・財務健全性の高い銘柄を対象とする為、安全性が高い
・配当利回り&増配率は他2つの中間位
・経費率は1番高いが0.01-0.02の差なのでそこまで気にする必要はない
・配当加重平均
SPYD
・S&P500の中から高配当の80銘柄を対象としているので配当利回りが高い
・増配率は低い
・基準価額が低いので少額から投資可能
・均等配分
🟠各ETF 向いている人はこんな人
VYMが向いている人はこんな人
▪VYMの配当利回りは3つのETFの中で1番低いが、増配率が1番高い。その為、一括投資で分配金の再投資などを行わない場合、最終的には分配金が最も増える可能性がある(10年以上先)
その為、一括で纏まったお金で投資する人&分配金を使うのは10年以上先でOKな方に向いています。
(積立投資に向いていない訳ではない。再投資をしないという条件の時に最終的に分配金が最も増える可能性が高いという事。)
▪配当金などのインカムゲインだけでなく、キャピタルゲインも狙っていきたい人。
▪高配当株を狙いつつも分散投資も意識したい人。
▪金融・ヘルスケアセクターに期待している人
HDVが向いている人はこんな人
▪財務健全な企業に絞って投資をしたい人。
高配当を狙いつつも手堅く投資したい人。
▪エネルギーセクターに期待している人
SPYDが向いている人はこんな人
▪分配金を都度使いたい人
▪最も多くの分配金を狙いたい人
▪VYMやHDVの主力銘柄は個別で買いたい人
▪不動産セクターや金融、公益事業に期待している人。
決めかねている方はVYMがおすすめ。
SPYDは最も多くの分配金を狙えますが、不動産セクターや金融の占める割合が高いので景気が悪くなると弱さが目立ちます。
景気に影響を受けやすいのがSPYDです。
その為、安定感という面では他2つに劣ります。
安定感で言うと約450銘柄で構成するVYMが優れます。
その代わり、予想される配当利回りは最も低いです。
配当利回りは低いですが、安定感&増配率という面では優れるので長期投資にも向いています。
比較的、早い段階から高配当の恩恵を受けたい場合はSPYD、もしくはHDV。
10年以上先を見据えた長期での資産形成が目的であればVYMという決め方でも良いと思います。
それでも迷う方は最低口数で全買いもあり
投資手法に100%での正解はありません。
人それぞれ性格や好み、軍資金も違いますし株式投資に充てられる時間なども異なるので最適な投資スタイルは人によって異なります。
なので、どうしても迷う場合は全部、最低口数で買ってみるのも良いと思います。
実際に保有して運用する事で自分に合ってる・合ってないも具体的に見えてきますし、感じも掴めますからね。
それぞれのETFの主力銘柄は業種も異なるので分散効果も得られますし
各ETFの基準価額は以下の通りです。(05/29時点)
VYM:118.69USD
HDV:108.49USD
SPYD:39.98USD
合計:267.16USD(日本円で約41,970円)
例えば、3つのETFを毎月1口ずつ1年間購入する場合に必要なお金は503,640円位です。(手数料などは含めず ※基準価額は常に変動するので実際は基準価額次第)
余剰資金が50万円以上ある方であれば、毎月1口ずつ1年間買ってみて2年目に入る時に、個人的により良かったと思えたETF2つもしくは1つに絞るとかでも良いと思います。
まとめ
米国高配当ETFで特に人気のVYM,HDV,SPYDの違いなどを纏めました。
違いはありますが、どれも良い商品です。
ただ、高配当ETFを購入する方の目的は分配金を目的としているので運用益に過度な期待はしない方が良いです。
分配金目的としてポートフォリオの一部に組み込み、運用益を狙うのは他のETFや投資信託を組み込んで、役割を分けて分散投資すると良いです。
それでは、またねぇ~👋👋
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