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銀(シルバー)ETFのおすすめ銘柄は?日本で購入可能な3商品を比較

最近の貴金属の価格高騰で金のETFと共に銀のETFも注目を集めています。

以下の図は銀(海外/国内)の2019年から2024年6月までの価格推移です。

出典:三菱マテリアル株式会社

2023年からしばらく横這いで推移していた銀価格は2024年から高騰を続けています。

銀が高騰している理由として考えられるのは金の価格の高騰です。

銀と金には相関関係が強く、金価格が上昇すれば銀価格もつられて上昇する傾向があります。

金価格高騰の理由などは別記事でまとめていますので気になる方はこちらを御覧ください。

金価格との連動以外にも銀は工業需要の高い貴金属です。

近年では電子機器に欠かせない半導体にも銀が用いられているので、需要の増加、また今後も更に需要が拡大する見通しではあります。

そうした背景から銀のETFを投資対象に考えている方が増えていますので、日本国内で購入可能な銀のETF3商品を比較して、私なりのおすすめ商品を紹介していきたいと思います。

日本国内で購入可能な銀ETF一覧

銀の価格相場に連動するように運用されるETFは3商品あります。(国内ETF:2商品、米国ETF:1商品)

では、それぞれどのようなETFなのか基本情報をみていきましょう。

▪国内上場の銀ETF
【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)
【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

▪米国上場の銀ETF
【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト

🟠【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)の基本情報

コード	1542
銘柄名	純銀上場信託(現物国内保管型)
運用会社	三菱UFJ信託銀行
対象指標	東京工業品取引所の先物価格をベースに算出した銀地金100グラムの現在価値(理論価格)
基準価額	14,835円(2024/07/07)
純資産総額	183.12億円(2024/06/28)
信託報酬	0.55%
買付手数料	SBI,楽天 無料
NISA	成長投資枠対象
分配金利回り	0.00%
設定日	2010年6月30日

【1542】は東京工業品取引所の銀の先物価格をベースに算出した銀地金の理論価格との連動を目指すETFです。

三菱UFJ信託銀行が運用しており、同社は「金の果物シリーズ」として銀以外にも金、プラチナ、パラジウムなどの貴金属ETFも取り扱っています。

「金の果物シリーズ」の変わった特徴として、一定の受益権口数を持てば受益権と引き換えに現物との交換が可能であるという点です。
(残念ながら銀は対象外。金とプラチナのみ対象)

SBI証券、楽天証券では手数料が無料で新NISAの成長投資枠の対象商品です。

▪過去5年間のパフォーマンス

【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)の過去5年間のチャート図

3ヶ月トータルリターン:10.63%
3年トータルリターン:17.99%
5年トータルリターン:24.47%

🟠【1673】WisdomTree 銀上場投資信託の基本情報

コード	1673
銘柄名	WisdomTree 銀上場投資信託
運用会社	ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッド
対象指標	ロンドン銀価格
基準価額	4,585円(2024/07/07)
純資産総額	2643.03億円(2024/06/28)
信託報酬	0.49%
買付手数料	SBI,楽天 無料
NISA	対象外
分配金利回り	0.00%
設定日	2007年4月24日

【1673】はロンドン地金市場協会(LBMA)の規格にもとづく銀地金の現物に投資し、銀の価格との連動を目指すETFです。

運用会社は世界を代表するETF提供会社の1社であるウィズダムツリーの関連会社です。

3つの銀ETFの中で最安の信託報酬となっていますが、残念ながらNISAは対象外となっています。

▪過去5年間のパフォーマンス

【1673】WisdomTree 銀上場投資信託の過去5年間のチャート図

3ヶ月トータルリターン:21.72%
3年トータルリターン:18.05%
5年トータルリターン:24.12%

🟠【SLV】iシェアーズ シルバー・トラストの基本情報

コード	SLV
銘柄名	iシェアーズ シルバー・トラスト
運用会社	iシェアーズ・デラウェア・トラスト・スポンサーLLC
対象指標	ロンドン銀価格
基準価額	27.92USD(2024/07/07)
純資産総額	13.413億USD
信託報酬	0.50%
買付手数料	証券会社による
NISA	成長投資枠対象
分配金利回り	0.00%
設定日	2006年4月28日

【SLV】は【1673】同様に、ロンドン地金市場協会(LBMA)の規格にもとづく銀地金の現物に投資し、銀の価格との連動を目指すETFです。

運用会社の「iシェアーズ・デラウェア・トラスト・スポンサーLLC」は世界最大の資産運用会社であるブラックロック社の間接子会社です。

国内で購入できる銀ETFの中では最大規模

買付手数料は証券会社により異なり、例えばSBIの場合「SBI ETFセレクション」の対象銘柄となれば買付手数料が無料となります。(2027/07/08時点では選ばれていない)

ただしNISA枠であれば買付手数料が無料となる証券会社が多いです。

【SLV】は新NISAの成長投資枠対象商品なのでNISAで買付を行えば買付手数料は無料となります。

▪過去5年間のパフォーマンス

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラストの過去5年間のチャート図

3ヶ月トータルリターン:13.78%
3年トータルリターン:5.06%
5年トータルリターン:15.14%

銀ETFの比較表

銀ETFの3商品の銘柄名・運用会社・対象指標・NISA・信託報酬のみを抜粋した簡易的な比較表です。

銀ETFの比較表

銀ETFのおすすめ銘柄

個人的に思う、銀ETFのおすすめ銘柄を紹介します。

おすすめ◎:【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

まずおすすめしたいのが『【1673】WisdomTree 銀上場投資信託』です。

おすすめの理由の前に、銀のETF3銘柄を比較した以下のチャート図を御覧下さい。

銀ETF3商品の比較チャート
過去5年間の各ETFのチャート比較
海外ETF【SLV】は国内ETFと比較しやすいように円ベースに換算

5年前の地点を0とした時の5年後の各ETFの暴騰率は以下の通りです。

【1542】純銀上場信託(現物国内保管型):+203.37%
【1673】WisdomTree 銀上場投資信託:+205.67%
【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト:+196.78%

銀ETFは基本的に銀価格と連動するように運用されるのでどのETFであっても値動きにほとんど差が出ません。

(1年以内などの短期間で区切るともう少し差は出る。長期であるほど差は無くなる)

将来期待出来るリターンがほぼ同じなのであれば1番信託報酬の安いETFに投資をするのがお得です。

その為、信託報酬が1番安い【1673】WisdomTree 銀上場投資信託をまずはおすすめします。

また、国内ETFなので円建で購入出来て為替レートとか気にしなくて良いし、日本時間で売買出来るのも良い点かな。

おすすめ○:【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)or【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト

【1542】と【SLV】はどちらも同じ位のおすすめ度です。

最初におすすめした【1673】は残念ながら新NISA成長投資枠の対象商品ではありません。

その為、NISA枠で買付を行いたい方は【1542】か【SLV】が選択肢となります。

この2つの大きな違いは”信託報酬”と”国内ETFか海外ETFか”です。

信託報酬がより安いのは【SLV】です。

NISA枠での取引であれば買付手数料が無料となる証券会社が多いので【SLV】の方がかかるコストを安く抑えられます。

NISA枠でない特定口座・一般口座の場合、海外ETFは買付手数料がかかる事があるので、そうなってくると国内ETFの【1542】の方がコストを安く抑えられる可能性があります。

ただ、NISA口座を使わないのであれば【1673】一択なので、【1542】はNISAを使いたい・国内ETFが良いという方にはおすすめです。

投資始めたての方などは海外ETFより国内ETFの方がやりやすいですしね。

🟠銀ETFに興味のある方はこちらもおすすめ

銀ETFに興味があれば、こういった銘柄も良いかもねー、という銘柄を紹介しておきます。

【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託

銀だけでなく、金・パラジウム・プラチナなど全ての貴金属に分散投資できるETFです。

構成比は金:60.92%、銀:20.76%、パラジウム:12.23%、プラチナ:6.09%(2024年04月末時点)となっています。

金(ゴールド)ETFのおすすめも別記事でまとめていますので、良ければ御覧ください。

【WPM】ウィートン・プレシャス・メタルズ

ETFではなく銀関連の個別株に投資したい!と考える方におすすめです。

【WPM】はカナダを拠点とする貴金属の採掘会社です。主に金、銀、パラジウム、コバルト等の貴金属の販売を行います。

他の企業が主な事業の副産物として採掘した2900万オンス以上の銀の販売も行っています。

🟠銀ETFの注意点

銀ETFへの投資は少額からでも始められるし、株式投資だけでポートフォリオを組んでいる方にはリスクヘッジにもなり、またリターンも見込めるので良い商品だと思いますが、いくつか注意点がありますので説明しておきます。

▪価格の変動幅が大きい

銀ETFの【1673】と金ETFで人気の高い【GLDM】の過去5年間の値動きを比較した図です。

見てわかる通り、銀は金よりも価格の変動幅が大きいです。

タイミング次第では短期でリターンが狙える、という見方も出来ますが、金よりも下げ幅も大きくなりやすいといった特徴があります。

ただ、長期で考えればこの先も上がる可能性の方が高いのかな、と個人的には思っていますので、銀ETFへ投資を始められる場合は短期ではなく5年や10年など長期保有を意識した投資の方が合っているのかなと思います。

▪景気の影響を受けやすい

銀は金と違い、宝飾品以外の電子部品など工業用の需要が大きい貴金属です。

その為、景気が減退し工業製品の生産量が低下すると銀の価格にも影響を及ぼします。

また金に比べると銀の市場規模は小さく流動性が低いです。その為、大きな動きがあった時どちらか一方に動きやすくなります。これは価格の変動幅が大きい理由にも繋がります。

▪分配金は無い

株式投資や株のETFであれば配当金や分配金という名目で投資家に利益を還元する制度がありますが、銀ETFは分配金はありません。

利益を得られるのは売却差益のキャピタルゲインのみです。

その為、配当金や分配金目当てでの投資には向かない商品です。

まとめ

最後に銀ETFのパターン別のおすすめ銘柄をまとめておきます。

🟠NISA口座を使わない場合のおすすめ

【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

・信託報酬が1番安い
・国内ETFなのでやりやすい

🟠NISA口座で取引する場合のおすすめ

▪国内ETFが良い方
【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)

▪海外ETFでも良い方、コストを抑えたい方
【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト

以上、ゆうなが個人的に選ぶ銀ETFのおすすめ銘柄でした。

ではでは、またねー 🥰👋


かりんちゃんのブログ↓

最近、日本株もちょこちょこ再開しだして、XやYoutube、ネットなどで色々と情報収集している時に見かけたかわいい子。

わたしが日本株を触る時はけっこうその時々で話題になってる”テーマ株”を重要視しているんだけど、そのテーマ株をまとめるのが上手で早いひと。

それに分かりやすいからとても参考になる

ゆうなと同じようにX以外にもブログとかで情報発信してる子と仲良くなりたいって気持ちもあってかりんちゃんのブログを紹介中。
日本株さわってる人はおすすめだよー😉🔽


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