放射線治療と体調の変化を観察する・その1(末期ガンをサーフする(20a))

8月中に放射線治療のための予備検査と治療プログラムが作られ、9月2日・月曜日からいよいよ放射線治療がスタートした。
この「末期ガンをサーフする」のその(1)に、時勢はもどる。

今日は10月2日、水曜日。
治療開始からちょうど1か月がたち、治療も予定回数の3分の2となる20回めだったり。

平日は毎日、治療がある。
よほど調子が悪くないかぎり、病院まで歩いていく。
距離にして1・5キロ強、徒歩で20分ちょっと。
途中、国立市と国分寺市の境界に国分寺崖線という、かつて多摩川が作った河岸段丘の崖があって、そこを〈たまらん坂〉というみじかい坂がのぼっている。
名称の説はいろいろあるのだが、昔の荷かつぎの人がその坂をのぼるとか、あまりにきついので「たまらん、たまらん」とぼやいたのが坂の名前になったというのがもっとも有力だ。
いまは亡き忌野清志郎がこのあたりに住んでいて、この坂を歌った曲があって有名にだ。

といっても、いうほどたいした坂ではない。
たかだか100メートルか200メートル程度のだらだらした坂で、自転車でのぼるにはちょっときついかもしれないが、歩く分にはまったく平気だ。
平気なのだが、体調がわるいときつく感じることもある。

毎日、ほぼおなじ時間にこの坂をのぼって病院に行くので、その日の体調がかなり正確にわかる。
完調を10点とすると、今日は9点だった。
昨日は8点だった。
一昨日の月曜日は10点だった。
先々週のもっとも低調だったときは、2点か3点くらいだった。

昨日は8点とまずまずだったのに、午後になってだんだん調子がわるくなってきた。
夜は毎週火曜日の韓氏意拳の稽古に行くつもりだっが、結局行けなかった。

1か月、治療と体調の関係をつぶさに観察していて、気づいたことがある。
体調のあがったりさがったりすることはもちろんあるのだが、それとは別に1日のうちにも体調の波がある。
朝から昼にかけて、たいてい調子はいい。
午後から夕方にかけて徐々に落ちていって、夜になるとなにもしたくなくなってしまうことが多い。
食欲も落ちて、夕食をとれなかったりする。

べつに病気でなくても体調の波はそんな感じだろうと思う。
これまでそうだった。
若いころにはそんなことには気づきもしなかったし、もし気づいたとしても無視して体力まかせにご飯を食べたり仕事をしたり遊んだりしていた。
年齢を重ねるとそれなりに体調の変化に気づくようになってきた。
病気になるとそのセンサーは何倍にも鋭敏になる。

1日の波、週の波、それを見据えながら、自分の行動や食事を洗いなおしてみることにした。
(この項つづく)

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