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トップ目のオーラスの立ち回りはどう打てばいいのか。

みなさんこんにちは、魚谷侑未です。
Mリーグ23-24シーズンふり返りnote第11回目です。
 
今回ふり返りをするのは、
2023年10月13日(金)第1回戦
東家 BEAST X         猿川 真寿
南家 KONAMI 麻雀格闘クラブ  高宮 まり
西家 TEAM RAIDEN/雷電    萩原 聖人
北家 セガサミーフェニックス  魚谷 侑未
の南4局1本場(オーラス)です。

10月13日第1回戦をふり返ります。

オーラス開始時の状況は、↓の通りです。
南4局1本場(オーラス)(供託1本) ドラ1p
東家 セガサミーフェニックス  魚谷 侑未 41,100
南家 BEAST X         猿川 真寿 16,900
西家 KONAMI 麻雀格闘クラブ 高宮 まり 18,200
北家 TEAM RAIDEN/雷電   萩原 聖人 22,800
 
結果としては、2着目の萩原さんに直撃を取られヒヤッとする終局ではありましたが、なんとかトップを持ち帰ることができました。

オーラスひやっとする放銃・・・

今回は、この局をふり返りながら、

【オーラストップ目、あがりやめのない親の立ち回り方】

についてお伝えしたいと思います。
 
それでは今回も一緒にレベルアップしていきましょう!
 

鉄強オーナーとふり返り 会話実録編

さあ、オーラスの配牌は・・・

魚谷「オーラスです。萩原さんの跳満ツモでまくられてしまいます」
 

トップ目であったとしても、オーラスの点数状況はしっかり確認しておきましょう!!
 
今回、トップ目親の私と2着目子の萩原さんとの点差は18,300点です。
子の跳満ツモによって親と縮まる点差は18,000点ですが、供託が1本あるので、「萩原さんの跳満ツモでまくられちゃいます」ということになります。
もちろん跳満ツモだけでなく、跳満直撃も逆転されてしまうので、萩原さんへの放銃は絶対に回避しなければいけません。
 
Mリーグにおける一発・裏ドラ・赤ドラのあるルールでは、跳満ツモ条件は「達成できないこともない」くらいのハードルなので、一切気を抜くことはできない状況であることが分かります。
 

第一打9mの意図は

魚谷「第一打9m、ここからすでに受けを意識しています。」

通常なら絶対鳴きそうな南と東をスルー

岡部「高宮プロの南をスルーしてるんですね。」
 
魚谷「はい、2巡目、猿川さんの東もスルーしてます。」

鉄強オーナーのセオリー 其の十五
【オーラストップ目で迎えるあがりやめのない親は、親だからといってがむしゃらにあがりに向かうだけではない!!】

親番といえば、あがったときの得点が子の1.5倍のため、より積極的にあがりに向かうのが基本です。
ですが、格言の通り、オーラストップ目で迎えるあがりやめのない親の場合はその限りではありません。
 
それではまず、【あがりやめ】について確認しましょう。
あがりやめは、雀荘では採用されているのが一般的ですが、公式戦では採用されていないのが一般的です。
 

【あがりやめ】とは、【オーラス時の親が、あがった際に、連荘するか・対局を終了させるかを選択できる】というルールです。
 
例えば、オーラスの親があがって2着の場合、上下の点差に応じて↓のように連荘(=続行)するか・終了するかを選択することができるのです。
 

つまり、あがりやめが採用されている場合には、オーラスの親はあがりさえすれば自分の都合の良いように対局を続行したり終了したりすることができる、ということです。
 
さらに、あがりやめが採用されている雀荘の多くは、オーラスの親があがってトップ目の場合、そこで強制的に対局が終了します。
 

そのため、あがりやめが採用されているルール下においては、オーラストップ目であっても、通常の親番のようにどんな安手であれどより積極的にあがりに向かうのがセオリーとなります。
 
たこらぼ「ちなみに、オーラス親の3着やめはできるのでしょうか?」
 
岡部「あがりやめに関しては、お店の取り決めによって異なりますね。
トップは強制終了となるのがほとんどですが、2着以下は続行・終了の選択ができるお店と、強制的に続行するお店とがあります。
ラブスマの場合は、トップは強制終了、2着は続行・終了の選択ができます。
3着・4着は強制的に続行、というルールになっています。」


では、Мリーグにおいてはどうでしょうか?
Mリーグでは、あがりやめは採用されていません。
 
あがりやめが採用されていない場合は、親があがればいかなる場合も連荘(=続行・終了の選択はできない)となります。
 
「オーラストップ目だって、とにかく連荘してもっとポイントを稼げばいいじゃん!」と考えるのは自然なことではありますが、本当にそれだけで良いのでしょうか?

「連荘してもっとポイントを稼ごう!」と前を向くことは良いことではありますが、後ろにも目を向けてみてください。
「せっかく連荘したのにもしかしてまくられるかも・・・!?」という悪い現実も見えてきます。
 
オーラストップ目でのいたずらな連荘は、いわば、相手にもう1局逆転のチャンスをプレゼントしているようなものなのです。
 
このように、あがりやめのないルールにおいては、オーラスの親のあがりや連荘の価値が通常より下がり、良かれと思って手にした連荘権が結果的に損になってしまうことがあります。
 
特に、Mリーグはトップにウマ・オカの50ポイントがプラスされるため、トップを持ち帰ることの価値が非常に高いです。
そのため、オーラストップ目で迎える親番の立ち回り方には繊細さが求められます。
 
では、【親だからといってがむしゃらにあがりに向かうだけではない】という格言を引き出せるようにしておいて、会話に戻りましょう。
 

魚谷「この時は、【高い手になりそうならあがりにいく、安い手になりそうなら伏せる】つもりでいました。
いや、安い手でもテンパイしていればあがるんですけど、鳴いて手牌を狭めてまで安い手をガツガツあがりにいくのは、放銃のリスクと得点のリターンが見合わないなぁって・・・」
 
岡部「安い手にするなら、守備力を確保した上でということですね。」
 
魚谷「そういうことです!
ただ、2巡目の東は鳴いておくのもありなのかなぁとも思ったんですよね・・・」

猿川さんの打った東は鳴くのもあり?

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