ヨーロッパ旅行に行って5年(フライブルク編・その2)
前回は、3日目を紹介しましたが、長くなりましたので、5日目をお話していきたいと思います。
1日目~3日目までは以下の記事をご覧ください。
(3)4日目:フライブルク2日目
5日目は、時差ボケによる寝不足を解消し、ようやく身体がヨーロッパ時間に追いついてきました。
この日は、午前中にフライブルクのまちについてレクチャーを受け、午後は、シュヴァルツヴァルト(黒い森)を散策し、自由時間を過ごしました。
ホテルで朝食を頂きましたが、そこで出されている食材は、オーガニックの食材で、本当に美味しかったことを覚えています。
残念ながら写真は残っていませんが(泣)
そのあと、ホテル周辺で朝の市場を見て回って過ごしました。
その後、ホテルの周りで環境に関するレクチャーを受け、トラムに乗って、車が不要な集合団地であるヴォーバン団地へ。
第二次世界大戦でドイツが連合国に敗戦し、その際にフライブルクは隣国であるフランスに占領されることとなりました。
その駐屯地がドイツ軍の駐屯地だったヴァーボンに置かれることになりました。
時は流れ、冷戦が終結。ついにフランスの駐屯地として使用されていたヴァーボン地区がドイツに返還されることとなりました。
その当時、フライブルクは人口が増加しているものの、良質な住宅が不足しており、市民の不満が高まっていました。
ドイツの場合は、日本のような緩やかな都市計画ではなく、BプランやFプランに則って計画的に住宅を供給する体制となっており、住宅の供給は計画的に行われています。
そのため、日本のように都市のスプロール化や都心部のドーナツ化現象が起こりにくいという特徴がある反面、良質な住宅に直ぐ引っ越しするというのは難しい問題があります。
※今でもフライブルクの空室率は1%以下らしいです
自治体は、自治体主導でフランス軍の駐屯地跡を開発をしたいと考えていたようですが、住民も住民で反発し、駐屯地内を勝手に占有し、既成事実化して住民主導でまちづくりを行う動きもあり、そのような流れから今のヴァーボン団地ができたというところもあるようです。
詳しくは、下記の書籍を参照いただけると幸いです。
上記の著書を基にヴァーボン団地の特徴をまとめると下記のようなイメージとなります。
海外からの視察が相次いだことから、住民は結構地域外の人が訪れることについてはナーバスになっているようです。
ヴァーボン団地を視察した後は、再びフライブルク市内へ。
米が今後食べづらくなるから、米を食べておいた方が良いとのアドバイスを受け、寿司を食べることにしました。
確かこれで5ユーロ(約720円)した記憶があります。
ヨーロッパのお寿司は、マグロよりサーモンが多いのも特徴的で、寿司がいくつか売られていましたが、日本人からするとまともな寿司が上のものだった気がします。
平日の昼間。人口は20万人強の都市ですが、ここまで中心市街地が賑わっていることは大変驚きでした。
ヨーロッパのまちは、地元資本の店舗が比較的多く、あまり他都市の企業やグローバル企業が入ることを嫌がる特徴があります。
私がヨーロッパにいてみた記憶のある日本企業はUNIQLOくらいでした。
その後、トラムに乗ってシュヴァルツヴァルト(黒い森)へ。
ハイキングコースになっており、森の保安官がいたり、切り倒した木の丸太があったり。
前回の更新でも書きましたが、フライブルクでは、一般の人が立ち入ることができる場所でしか木の伐採が認められていないというのもあり、このような光景は、私にとってとても貴重な経験になりました。
また、日本は戦後に大量植栽された杉林が多く、山の木と言えば杉の木が多い印象ですが、こちらでは、たくさんの種類の木が見られました。
シュヴァルツヴァルトの森を降りてくると、野原のような空間が。。。
しばらく歩くとトラムの電停が見えてきました。
市街地に持ってきてからは、夕食まで自由時間。
私は、本屋さんに興味があったので、まちの本屋さんへ。
そこで、日本の地図を見つけたのですが、ここで興味深かったのが、原発のある位置に印が付いていたことと、福島第一原発発電所からの距離が地図上に記載されていたことでした。
なぜ、フライブルクは、環境政策に力を入れているかというと、フライブルクでヴィール原発を作る問題が立ち上がりました。
また、当時酸性雨でシュヴァルツヴァルトの森の立ち枯れ問題も発生していたことから、環境に対して敏感になっている中での原発立地の問題が発生し、それに対して電気や化石燃料にできるだけ頼らないまちづくりをしていった結果、環境首都と言われるまちになったようです。
それゆえ、地図に原発の位置が記載されているようです。
ちなみに、この旅行で回った他のまちでは、原発の位置が記載された地図を見かけることはありませんでした。
フライブルクを訪問した時は3月末ということで桜が満開でした。
桜は、日本のみと思っていましたが、遥か彼方のヨーロッパでも気軽に見れるとは思いにも思いませんでした。
また、フライブルク中心部の車乗り入れ禁止範囲を拡大する計画が当時あり、住民に説明するためのオープンハウスが、ホテルの前に設置されていたのが特徴的でした。
夜は、中心部のビール屋さんでドイツ名物のウインナーとビールを頂きました。
白ビールと黒ビールがあり、私たちがよく飲むのが右の白ビールですが、黒ビールは、白ビールに比べて苦く、飲みにくかった記憶があります。
ただ、当時より今の方が苦いビールが飲めるようになっているので、今再び飲み比べることになったらどうなるのか興味深いです。
この日も、ホテルヴィクトリアに宿泊し、翌日からは、次の都市であるストラスブールを訪問することになります。
それでは、次回の更新をお楽しみに!