トマスティークのロンドを張ってみた感想【ヴァイオリン弦】
流行りの疫病の影響でレッスン、演奏活動が縮小中ですが、時間はあるので練習が捗ります。
ヴァイオリンの弦、今までコレ!と決めたものがなく、その時の気分で色々張り替えていたのですが、先日の演奏会の時はGDEオリーブ、Aペーターインフェルド、という組み合わせでした。
ただこのオリーブの鳴りにくさ、弾きづらさがどうも気になってしまい、いや録音を聴いてみるととても音自体は良いのですが、まあ季節もこれから高温多湿になるので、ナイロン弦に張り替えました。
トマスティーク・インフェルド ロンド
そのナイロン弦がロンドという弦です。
このロンドという弦、一部のソリストや工房用に欧米では販売していたそうなのですが、一般向けには販売されておらず、今年になって工房付きの店舗に限りセット売りで販売開始されたようです。
セットで16000円くらいする相当高級な弦です。
ペーターインフェルドを改良したという事で、ちなみにTiという弦も販売開始されているのですが、そちらはドミナントの改良版、ということです。(10000円くらいらしい、それでも高い!)
あと、本来ネットで割引しての販売が禁止らしく、大手某弦通販ショップでは取り扱いがありません。
今回はコロナの影響で特別割引販売、ということで少しお安く購入できました。
張ってみた感想
強い弦だな、というのが第一印象です。
ペーターインフェルドよりもしかしたら強いかもしれず、エヴァピラッツィくらいのテンションがあるかもしれません。
特にE線は押さえづらさが出てくるレベルです。
音に関しては音量がクリアで大きい、けど太い柔らかい音も出るといった感じです。
弓圧に対する音質の変化が顕著かなと思いました。強く弾くとハリのある密度の高い音、柔らかく軽く弾くと柔らかい綺麗な音が出ます。
雑味は殆ど無く、エヴァピラッツィゴールドの様な豊かさ、とは違う印象に振った印象です。
元々トマスティーク社の弦はクリア系(ドミナントはそうでもない)の弦が多いですが、そのトマスティークのフラッグシップとしてはなるほどな、と思いました。
張って半日くらいでとりあえず録ってみた動画です。流石にやや金属音が出てますが1週間以上経ってこのシャリシャリ感は落ち着いてきました。
これぞ新世代ハイエンド弦
左手のヴィブラート、押さえ方に対する反応も良く、弓圧、弓速の反応も非常に良く、これは流石ハイエンドな弦だなという感じです。
ただ、人や楽器によってはテンションが強すぎると感じるかもしれません。
オールドに合う、という触れ込みですが、状態の悪いオールドにはちょっと張るのをためらってしまうかもしれません。
自分としてはとても良い弦と思い、割と気に入ったのでもう一セット購入しました。
寿命はまだわからず、ネット上の情報もほぼ皆無なので分かりませんが、ペーターインフェルドの流れを汲んでいればまあ半年はいけるんじゃないでしょうか。
しばらく使ってみる予定なので、また時間が経ってみたら印象をメモしておこうと思います。