ヴァイオリンの弦 その2
ペーターインフェルド
トマスティークがエヴァピラッツィに対抗して(と思われる)発売したハイエンド弦。
推しヴァイオリニスト、ジェイムズ・エーネスがずっと使っている。
音が大きくクリアだが、線の細さ、プレーンさはあまり無く、分厚く柔らかい音が出る。
寿命も長く(半年近くいける)、使いやすく今一番おすすめかもしれない。
インフェルド・レッド
最近あまり張ってないがとても良い弦だと思う。
ドミナントを更に音量をupさせ、雑味を減らしたような感じ。
雑味は無いが柔らかく太い音は出る。この辺りは上位のペーターインフェルドと似ている。
楽器によっては硬い音になる。
寿命はまあまあ、ドミナントよりは長いがペーターインフェルドほどではない。3ヶ月位。
あとペグボックスで謎に切れやすい。
ブルーは張ったこと無いのでわかりません。
オリーブ
かなり昔からある弦だが未だに一番音がいいと言われる弦。
F・P・ツィンマーマン、ヴィクトリア・ムローヴァ、イリヤ・グリンゴルツが使っている、がA線はドミナントに変えてあることが多い。
音の情報量、密度がハンパなく、かなり深い音が出る。
ホールで通る音を出すのがやや難しい。ナイロンハイエンド弦の鳴らし方だとまず鳴らない。圧力はあまり掛けないで弓を吸い付けて早く動かすと良い音が出る。
最近は高い弦も増えてきたが、未だにオリーブが一番値段が高い。(ロンド、Tiの転売価格は例外)
長く使っても音質の劣化が少なく、非常に長持ちだが、ガット弦なので湿度温度の変化で切れたり音の調子が悪くなるので、やや扱いづらい。
前述の様にA線はかなりデリケートで扱いづらいため、ナイロン、スチールに変える場合が多いが、A線もオリーブで揃えたほうが深みのある音で良い…気がする。
自分も今メイン楽器に全弦オリーブを張っているが、正直少し弾きづらい、が録音するととても良い音がしていると思う。
恩師がオールド楽器にオリーブという組み合わせでとても良い音だったので、その感じを真似しています。
ラーセン
オリーブに近い情報量の多い音がするが、クリアさもあり扱いやすい。
音量は普通だったと思う。ややほつれやすく耐久性に難ありの印象。
ルノー・カピュソンがGDAこの弦でE線はカプランソリューションという個性の強い組み合わせを使っている。
割と良い弦だけど、ちょっと高いかな〜
オイドクサ
オリーブより更に情報量が多く柔らかい音だが、反面張りが無く音量が小さい。
いい音ではあるがちょっとこのレベルだと実用的に厳しいか。
オーケストラ、室内楽メインだったら割とアリかもしれない?
これぞガットの良い音という感じなので、その感じを求める場合良いと思う。値段もオリーブほど高くない。(ナイロンと比べれば高い)