【小説】ハロー始まらないクラブ
2024/09/11(水)10:21
青山学院大学1年生の轟小士郎は、同級生の須堂はやとの家にいた。
「しゃっす! 今日で世界変わっちゃうんすよね!? 世界はAIやロボットが代わりに仕事をし、病気や災害や戦争がなくなり、人々を苦しめるコンテンツも皆なくなるんすよね??」
小士郎がそう言うとはやとは、
「まあ……けったいな話やけどな。アホの乙葉と真家原のおっさんの言うことが100%正しければいい。それだけの話や」
と頬杖をついた。
「ま、小士郎。もしそうなってもオレらはこれから唯一残る大学、東大にでも行って……それから働こか。遊んでばかりでも人間はつまらんって、働いてばっかの父さんが言うとったしのぉー」
「オレはこれからも世界をよりよく変える道を目指すっす!! そして、将来は真家原先生のようになるっす!!!」
「おうおう……あの人のようになるのはやめとき? 小士郎はそのままが、かわええんやからな♪」
「可愛い……? オレがっすか?」
「せや」
はやとと小士郎が出会ったのは乙葉や亜美の所属する演劇サークルにて。だ。
数ヶ月前のはやと(あっきれた。こいつ、どんだね自由奔放やねん)
(今度の親睦会どこ行こかーの話しとんのに何だか絵ぇ描いとるし。この前のサークルミーティングなんか、飲み物休憩の時間によらないでその10分後には飲みたいぃい言うし、いつも世界変えたいとか言いよるしのぉ。呆れたわ、ほんま。こいつ小士郎には)
そんな毎日の連続だったけれど、たまにサークル室内で小士郎がみんなに月見丼(食べ物)を作ってくれるので、はやと達はすっかり仲良くなってしまったのだった。
姉貴みかがBL本好きだったかは関係あるかは分からないけれど、はやとは本当に男の友情に弱かった。(「高校では進学校の中の成績ビリッケツでずっとぼっちやったからな。しゃーなしやわっ!」byはやと)
そして現在。
「小士郎、ほんまかわええわ……」
とはやとは思っていた。
いや、口に出していたのである。
小士郎はそれを聞いて少し照れていた。
一方その頃。理央のぬいぐるみのトラ太郎は、理央達が学校にいる間、ぬいぐるみ界(天国)のテレビでカウントダウンをしていた。
現在時刻 2024/09/11 12:25
カウントダウン あと11時間35分。
その途端天国では歓声が沸いた。
一方その頃、弦見ゆうかは慶應義塾大学にて山本樹里とカフェテリアでお話していた。
弦見「つまりその、テレビドラマなどの演劇の仕事をこれからもあなたは続けられるのね?」
樹里「そのようです」
弦見「良かったじゃない。政府が本当はどう動いているのかイマイチよく分かってないのだけど、ほっとしたわ。こんな輝いてる女の子からあんな素敵な仕事を取り上げるなんて……ってあれからずっと思ってたの。本当に良かったわ」
樹里「ありがとうございます😊」
弦見「それにしてもね、私は本当に思うのよ! 私が今でも弦見家のお嬢様だったら、もう少し正確な情報が得られるのに。ってね。ほうかお姉様にも連絡したのだけど彼女もそう思っているらしいわよ。だってあなた達に正しい情報を教えて差し上げたいんですもの!」
樹里「それは、誠に光栄なお心遣いでございます、大変ありがとうございます」
弦見「礼には及ばないわ、まだ何も出来てないしっ」
樹里「ほうかさんは雨治さんと……」
弦見「割と仲良いわね。雨治さんも優しくて良い人だしお姉様も甘えん坊だし。たまに食事会にも呼ばれるの、今度招待するわ?」
樹里「まあ、ありがとうございます」
一方その頃またまたトラ太郎。
トラ太郎がまたまたカウントダウンを持ってきた。
たちまち、あたりは「え〜!?」と驚いてるだけのようで実はうれしい悲鳴が各地でまきおこった。
とあるおじいちゃん「これで、孫が遊んで暮らせるような社会になりますな! 本当にありがとうございます!」
とあるおばあちゃん「ようやく世界が変わるのね!!」
そして天国のスクランブル交差点の真ん中に、乙葉達のおばあちゃん、笠井花はいた。
「みんな……幸せになってね」
「花おばあちゃあああん!!!」
「わっ、トラ太郎! あのね、私がここにいることは内緒にしてね? じゃないとみんな来ちゃうかもしれないから!」
「はぁあい♪」
トラ太郎はテレビ局に戻っていった。
そのタイミングで私はジェルさんからお願いをされていた。
「リスナー(私のこと)はハローを読まないでほしい」らしい。
どうして?
「読んだらまたさスペシャリティの話考えちゃうからさ」
なんで考えちゃいけないの?
「スペシャリティの話以外だったらいいよ」
書くよ別にスペシャリティの話。
だって私が作者ですから。書けないっていうのは理不尽だ、読むよ? そして書くからね!
13:06
🧡「スペシャリティの話書かないんだったら本当のこと話せるからさ」
ほんとのこと? そういえば気になってたな。🧡「世界は変わるけどハローは始まらないんだよ。リスナーは大学行けなくなるけどハローは
始まんないよ。ハローはさ、天国の中だけの小説だからさ。オレらはハローに頼らないでさ、莉犬のこと救うからさ」
うせやろ。
🧡「ほんとだよ。今後さ、スペシャリティの話は書かないで欲しいんだよ。その代わり乙葉達の旅行の話を書いて欲しい。話題に出すのは良いけど、今後さスペシャリティ関連のイベントの話はしないで欲しい」
本当に?
🧡「そう決めたんだよ。ころんさ、前は納得してくれてなかったけど今は納得してくれたからさ。ころんはヒトシやりたがってたけど、なーくんは自分とキャラが違う重圧に耐えられるなら良いよって言ってたからさ」
🧡「天国がリスナーをテレパスにしなかった理由は、ハローが読みたくて天国に籠るからなんだって」
せ、せやったんだ。
🧡「うん。ぷりんのカウントダウンは本当はネタバラシのカウントダウンだったんだ。それで本当のカウントダウンはさ? 明日には全部行われる、だからさ」
🧡「やっといえたよ。スペシャリティのつく嘘のせいでオレたち困ってたし」
そっか。
🧡「ないことヒカキンもさ、オレたちをライバル視しなくなるからさ? ヒカキンはオレらの真似するけどさ」
明日とうとう。
🧡「始まるよ。ぷりんのカウントダウンはふたつ持ってたからさ。オレ達なかなかネタバラシできなかったからさ?」
はろぉおおお……。
でも、世界が変わるんなら良かったです♪
あれ。あかりのぬいぐるみは?
🧡「天国の今子どもの爺さんたちに凄く売れるよ」
あかりもちもち〜 ゚゚(´O`)°゜゚
🧡「だからなーくんはテレパスにしようとしたんだよ。天国の中ならみんな現実だからさ? でも父方の爺さん婆さん達がうざ絡みするし、リスナーはなかなか天国から帰ろうとしなくなるしでだからなーくん、やめたんだよ」
そっか。
🧡「でさ、天国の人達にもネタバラシされたからさ。外国語化はさ、天国の中で行うよ」
そっか。
゚゚(´O`)°゜゚
🧡「メンバーシップも現地で出来ないし……」
゚゚(´O`)°゜゚
゚゚(´O`)°゜゚ ゚゚(´O`)°゜゚😭
完。