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薬膳手習い備忘録1「花粉症と食事」

数年前から薬膳の勉強をしています。
薬膳料理教室が最初の一歩でしたが、3年ほど前から陰陽営養塾やわるしす@亘Lab.で学んでいます。まだまだ勉強中なので、情報として発信することはできませんが、薬膳的だったり、陰陽五行的だったり、そういう方向で考えたり、思いついたことを書き残していきたいと思い立ちました。

これは情報ではありません。
薬膳を学ぶ者の思考の欠片。そんな風に受け止めていただけると幸いです。

花粉症と私

花粉症の季節到来ですね。毎年毎年、「今年は例年以上に花粉が多いです」という言葉を聞いている気がします。
実は私、アレルギー検査ではぶっちぎりでスギ花粉がアレルゲンだそうなのです。お医者さんが数値を見ただけで「毎年辛いでしょう」と同情を寄せてくださるほど。
でも、発症してないんです。
花粉が多いよって時は多少目が痒くなったりくしゃみが出ることはありますが、花粉症じゃない人が花粉が多い日に感じるレベル。なんなら、猫アレルギーの方がひどくて、うっかり猫を触った手で顔を触ると目から皮膚から、全身が痒くなります。酷いときは喘息を引き起こすほど。なのに、アレルゲンとしては大したことないんですって。なんで?
というのが、まず前提です。

それが、今年は少し様子が違いました。

ここ1ヶ月の生活は

まず、ここ1ヶ月ほどの生活を振り返ってみます。
私は、演劇の裏方を生業としています。稽古の最初から関わって小道具を集めたり段取りを組んだり、そして千穐楽まで本番の進行に携わる――そんな仕事です。ですので、稽古が押し詰まってくれば、どの現場でも時間的余裕がなく慌ただしくなりがちですが、今年の2月からこっちはいつも以上に多忙を極めていました。とにかく忙しいから、自炊する余裕もなく、コンビニ中心の生活になってました。繁忙期の最終週は劇場に入っての最終調整期間。昼夜はお弁当が出ますが、バランスはよろしくない。肉か魚かは選べても、野菜が漬物くらいなんてのはザラだし、揚げ物とか脂っこいおかずが多い。ある日なんて、牛焼き肉をメインで選んだら、副菜が豚の肉じゃが的なおかずだったことがあって、みんなで笑いました(そのお店、メインがなんであれ、副菜は絶対その肉じゃがみたいなやつと決まってるみたいです。ちなみに売りはおふくろの味)
野菜ジュースや野菜入りのカップ味噌汁を自分で添えたりしてカバーを試みはしますが、まあ、ひどいことに変わりはない。とりあえずお腹を満たすためだけの食事。悲しい食事。
こういう食事が続く時期を、私は「食生活ボロカス期」と呼んでいます。

一方その頃、花粉の飛散も右肩上がりになっていました(天気予報によると)
私はというと、「毎日目が痒い。鼻水も出る。くしゃみも出る」という状況。それはまさに花粉症で悩む人たちのよう。
――うそやん、ついに花粉症?! 今年は多いと言うからついに年貢の納め時か?――
思わず「目が痒い!」なんて声に出てしまって、そばにいた人に「花粉症だね!」と言われることもありました。マジか……。
そんな疑惑を抱えていても仕事は続く。
準備は着々と進み、山を越え谷を越え、無事開幕しました。今回は私は初日までのご奉公でしたので、開幕を見届け、お役御免となりました。
すなわち。自炊したいだけできるし、しなくてもいいし、自分の好きなもの食べたいものを食べられる、あたりまえの日常に戻れるということです!
自分の食べたい物を食べられるって本当に幸せ。

食生活ボロカス期を抜け出して

あれから1週間。
今は花粉症の症状はほぼありません。たまーに目が痒いことはあるけれど、一度目を洗えば治まりますし、鼻水も同様。生活に支障はない程度です。通常運転に戻っているのです。自由な食事生活に戻った3日後にはほぼ通常運転に戻ってました。
なぜか? 食生活が変わったから?
あくまでも体感ですし、根拠はありませんが、考えられることを挙げてみます。

1)野菜の摂取量が増え、脂っこいものが激減。毎日揚げ物じゃない
2)快便になり、溜め込んでいたであろう水も排泄
3)ストレス激減
4)睡眠の質が多少良くなった
5)食べたいと思うものを食べられる

先週と先々週で明らかに違うのはこの5点でしょうか。
とは言え、急に変わったわけではなくて、通常運転に戻っただけのことだろうとは思います。
なんでかはわかりませんが、私の身体はスギ花粉に激しいアレルギー反応を起こさない状態を長年保っているみたいなので、いつもの食生活に戻せば、いつもの状態に戻れると言いますか。
忙しい時期と落ち着いている時期は、いつも大体この違いがあると思います。食生活が正されると、心も穏やかになる。自分の食べたい物を食べられるってとても大事。それによってストレスも緩和されるようにも思います。
身体が楽になった分、花粉症のような症状も治まったのではないか?
水分が出たことで、鼻水の素になっていたものも出ていったのは確かでしょうし。
(では、あの鼻水は花粉症というよりは余分な水分の発露? 花粉はただの引き金?)
身体に溜まった悪さをするものが、こんなにスムーズに出るのかは、正直わかりません。花粉症のメカニズムはそんなに単純ではないでしょうし。

考察

そうか。
もしかしたらこういうことか。
通常は、アレルギー反応が出ないように私の細胞さんたちが動いてくれているか、なんらかの受け皿をいい状態にする何かが体内にある。
でも食生活の変化で、過度の脂や甘いもの、ストレス……などで巡りが悪くなり(肝、脾胃)体内がドロドロしてくることで、細胞さんや何かが通常の護りよりドロドロ対策に回ってしまうので、アレルゲン対応が薄くなる。よって花粉症的症状が一時的に悪化する。
でも土壌はできているから、余計なもの=邪がなくなればすぐに元の状態に戻れる。

では元々どういう状態なのか。
何かいいものを摂取しているのか。
持って生まれた体質?

という点については、今はわかりません。
今後の検証課題……ですが、幅が広すぎる。
一生かかってもわからない気もしますが、一生自己人体実験ですね。
ちなみに、ヨーグルトは毎日食べてません。

花粉症との関係は長年こんな感じでした。
でも深く考えることはなかった。
薬膳と中医学を学ぶようになって、こういう風に考えられるようになってきたのかな。ようやく。

この件、引き続き考えていきます。

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