Stayhome 1ヶ月記
3.11から10年経たないうちにコロナ禍が訪れるなんて、世紀の前半は実に目まぐるしい性なんだなと思う。私が大人になったのがその時期だから尚更そう感じるのかもしれない。
緊急事態宣言が出る約1週間前、きりよく3/30の月曜日から在宅勤務に切り替わったため今日でちょうど1ヶ月が経った。完全に在宅ワークで都内のオフィスには足を踏み入れていない。
20200330 - 20200429
・在宅労働20日、休暇11日(有休含む。とらないとやってられん)
・電車に乗った回数 …1往復
・会って対面で話した生身の人の数 …3人(内科の先生、美容師、整体の先生)
電車 1 往 復 !!今まで毎日乗っていたのに!信じられない。愛すべきKY線。君の熱すぎるインディゴブルーの座席が恋しい。もう春だよ。
外に出ないものだから、会ったのは必要で訪れた公共機関で日頃お世話になっている方々のみ。職場の人にはもちろん、友人知人家族には一切会っていない。zoomとLINEのビデオ通話だけ。さすがにしんどい。
ちなみに補足だが、内科というのは喘息持ちで定期的に通ってるところのこと。この二ヶ月で状況は変わり、不要不急の受診者が激減して待合室はガラガラ。熱がある人は来院前に電話を…なんてお知らせがあったが、今はもう予約患者しか受け付けていないと言っていた。
身なり
このご時世でこんなことを書くと「美容院行くな」とか叩かれそうだけど、きついっす。髪くらい切らせろ。勘弁しろ。髪にとっての外部刺激がないもんだから「めちゃめちゃ伸びましたね!」と言われ、いつもの倍の時間かけてバッサバッサ毛量空いてもらったんだからな。精神衛生上、身なりは大事。
買うものも変わった。ZOZOTOWNがやばい。在宅生活でバリエーションに欠けてきた部屋着を買い、Tシャツを買いパーカーを買い、欲しかったアイテムをタイムセールで買い……無限に買い物ができる。それに加えて、好きなアーティスト・タレントさんのオンラインショップでセンスのいいファッションアイテムを見つけては、「支えたい!」で秒速でポチってしまう。
気を付けろ。とはいえ、家の中に居ても服を着替えることで、気持ちにメリハリをつけられるから適度に新しい服を買うのはいいかもしれない。
生活
Amazonで買うものも変わった。座椅子をはじめ部屋の居心地をアップグレードしたり、整理整頓に使うものを買う機会が増えた。部屋がきれいになったことで寝てないで生活したいと思えるようになったし、座椅子を導入したことでベッドでうっかりゴロゴロすることは減った。
私の人生で人々から最も心配されている食も、ここで怠ったら死んでしまうので自炊を頑張りだした。
スーパーマーケットからは真っ先にカップ麺、レトルト食品、スパゲッティが消えた。今までもそんなどっぷり依存していたわけではないし、ないんだったら作るしかないということで安定的に入荷されてくる野菜・肉で自炊することにした。まめに外出できないから冷蔵庫の中身をチェックするようになったし、米などのストック品も切れる前に買っておく癖も付いてきた。
幸いなことにずっと在宅なので、終業したらすぐに支度にとりかかれる。休みの日には新しいレシピにも挑戦するようになった。品切れで物が限られてくるから普段食べないものも口にする機会があったし、デフォルトで買っている食材を使った料理のレパートリーも増やせていると思う。自炊は何より、レトルトよりずっとおいしい。
それにオンラインショップは食品にもあるし、いつだって受け取ることができる。客足が減って困っていると拡散されてるお店の商品をお取り寄せするのもいい。
今までは出勤するという動作に頼り切っていた「生活リズムを保つ」ことに正面から向き合う時がきたという感じがしている。このコロナ禍で家に"居なきゃいけない"今、この課題から逃げたら生活が堕落してしまうという危機感で、日常の些細なことにも気を配れるようになった。
身体のこと
体調管理のペースをつかむまでには何度か具合が悪くなった。有休を使おうと決めたのもこれがきっかけだった。
風邪とかじゃなくて、シンプルに自律神経が逝ってしまわれた。平日は仕事をするから朝起きるところから時間管理まで緊張感をもってやっているけど、その反動が週末にくる。昼まで寝てしまったり、めったにならない頭痛で寝込んで1日溶かしたり、謎の腹痛に見舞われたりした。整体を受けて相談した時、どれも運動不足とストレスだとわかった。
買い物に行かない日は散歩に出かけることにした。大体30分くらい、お昼か夕方。首の凝りと大腸のコンディションは繋がっていて、大腸を動かすためには歩行(股関節を大きく動かす)が有効なんだそうだ。
まったく玄関から出ない日はベランダに折りたたみチェアを出して日光浴をして、読書したりゲームしたりすることにしている。洗濯物が毎日日中にできるようになったのは真っ先に訪れたプラスの変化だった。
突然の曇天、雨の日もあったけど、4月のうららかなお天気はやっぱり気持ちがいい。部屋に閉じこもりきりっていうのは、有限な時間の中で1年に一度の楽しみが掌からこぼれ落ちてしまうみたいにもったいない。それを、身体を動かすモチベーションに繋げることができた。なお筋トレは、入稿目前の同人誌原稿を口実にしてサボっている。
千葉賛美
外に出ればジョギングをする人、ウォーキングする人とはすれ違うが、幸いなことに密空間ではない。人気がなければマスクを外して深呼吸だってできる。
マスクをしていると体感できないのが嗅覚。ぽかぽかの太陽は今年も、あらゆるものを春の匂いにしている。草木の緑の匂いがする。花粉かな、花の匂いもする。海の潮の匂いもする。誰かの家で野菜を煮てる、魚を焼いてる匂いがしてくるし、洗濯物の匂いだってしてくる。
ありがとう千葉。ありがとう海。今までもずっとこの街が好きだったけど、今は本当に心の底から、この場所で生まれ住むことができた本当によかったと思っている。
2ヶ月記はあるだろうか
緊急事態宣言の時効はひとまずGW明け、5月6日までということだったと思う。外に出ない生活で日付感覚が完全に欠如してしまってるけど、もう4月が終わるからあと1週間ほど。
もともと引きこもり気質なところ、また自分の心身共に体調維持に関心があることが幸いして、何度かの体調不良は経たものの、この緊急事態をなんとかプラスに楽しむ方向で生活できていると思う。何より同人誌の入稿のために在宅集中するためには絶好の機会。
大好きな電車に乗れないのも、一人暮らしなので人に会えないのもなかなかきついが、1ヶ月を過ぎてここからどこまでできるのか実験的・挑戦的な気持ちも芽生えていたりする。
何が起こるかわからないからこそ、良い面を見てやっていくしかない。大好きな演劇の幕が上がる日を願いながら。
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