【米国株】現役世代で高配当株はもったいない
高配当株ETFが投資家から人気を集めています。楽天証券が集計したデータでは、投資を始めたての人たちの中で、高配当株ETFが全ての年代で人気1位もしくは2位になりました。20代でも人気2位でした。
僕は高配当株ETFは資産形成には適していないと考えます。
運用パフォーマンスを比較してみましょう。有名どころの4つの高配当ETF(VYM、SPYD、HDV、PFF)と米国S&P500に連動するETF(VOO)の直近5年チャートを比較しました。
高配当ETFは全てVOOに大幅に劣後しています。年6%の配当利回りを考慮しても5年で30%ですから、やはりVOOには遥かに劣っています。
2020年のコロナショックでは高配当ETFも暴落しました。VOOよりも下げが厳しいETFも見受けられます。高配当ETFだからと言って暴落をマイルドにできるとは限らないということです。
株価パフォーマンスに大きな差が出る理由はETFの中身に依拠しています。高配当株とは、業績成長の余地が少なくなり、株価上昇ではなく配当によって投資家に利益を還元するようになった企業です。つまり人間で例えるとご老人です。高配当ETFにはイケイケの新興企業は含まれていないのです。つまり、ETFの仕組み上、米国の主要500社を集めたS&P500には絶対に勝てないのです。長期になればなるほどパフォーマンスの差は広がります。ゆえに自分の貴重な投資時間を高配当ETFに費やすことは非常にもったいないと感じます。VOOでも配当金(利回り1.4%)はあります。高配当ETFほどではありませんが、きちんと配当金が出て、かつ高配当ETFより値上がりが期待できるVOOを僕なら資産形成のコアにします。VOOとほとんど中身もパフォーマンスも同じであるVTIでも良いと考えます。
優待や高配当といった目先の小銭ではなく長期的なキャピタルゲイン(株価上昇による利益)を取りにいくことが資産形成には重要と考えます。