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初めて彼氏ができた話②
★「初めて彼氏ができた話①」をまだ読んでない方は、👇こちらからからどうぞ。
初デートの翌日、さっそく次のお誘いが来た。
"スカイツリーへ行こう"
まだ当時はできて間もない話題のスポット。
新しいもの好きな私は、わくわくした。
彼自身に魅力を感じることはなかったが、行きたい場所であったため、ふたつ返事で承諾した。
いざ、スカイツリーへ。
予約もしないで行った私たち。
長蛇の列で、数時間待ち。
それに加え、彼の一言。
"チケット、高いね"
結局、私たちはスカイツリーに登ることなく、ソラマチをぷらぷら。
"水族館へ行こう"と彼から提案。
正直、水族館はスカイツリーのおまけだと思っていた私は、気乗りしなかったが、そんなことは言えず、行ってみることに。
案の定、"東京湾の魚たち"などと、たいして珍しくもない魚や、家で飼っている見慣れた魚しかおらず、感動することもなかった。
唯一、ペンギンだけが癒しであった。
(※決してスカイツリーの水族館を否定しているわけではありません。個人的感想です。現在はリニューアルされ、中も変わっています。)
あっという間に水族館を見終わり、お昼どき。
"安いレストランあるかな"
デート2回目にしてわかったこと。
彼はものすごくドケチだった。
(ソラマチに来ることなんてそうそうないし、せっかくのデートくらい、美味しいごはんを食べようよ。)
結局、どこも混んでいてなかなか入れず、上層階のちょっとリッチな和風レストランへ。
野菜をふんだんに使った健康に良さそうな料理たち。
必然的に一番安いメニューを選択。
お会計はきっちり割り勘。
その後は、これまた彼の提案で、プラネタリウムへ。
プラネタリウムへ来るのは久しぶり。
水族館よりこっちのがいいや、なんてこっそり思ったり。
プラネタリウムの中は暗く(当たり前か)、瞬く星空と期間限定のGReeeeNの音楽にしばし癒されていた。
そろそろ終わりに近づいた頃、これまたGReeeeNのいい感じの曲が流れ、いい感じの雰囲気に会場が包まれた。
すると…そのとき、
突然、彼がこちらを向いて、ニコッと微笑んだ。
(きもっ)
戸惑いを隠せない私。
すっと手が伸びてきて…
なんと、私の手を握ったのだ…!!!!!
男性と手を繋ぐなんていつぶりだろうか。
大学も女子大だし、中学生のフォークダンス以来???
緊張と驚きのあまり、手汗がでる。
握られているので、離すことができない。(苦笑)
(こいういうとき、どうしたらいいの…!?)
彼も緊張しているのか、平然と星空を眺めている。
手を繋いでから時間が長く感じた。
やっと終わって外へ出た。
そろそろ帰宅時間。
油断していたら、駅へ向かうときも再び繋がれてしまった。(汗)
なんてどんくさいのだろうか、私は。
なんだか状況がつかめないまま、駅へ。
このままお互い帰路につくかと思いきや、改札前の柱のところで、急に彼が立ち止まる。
彼は急にそわそわしはじめた。
"好きになっちゃった。良かったら付き合わない?"
えぇええええええー!!!!?!?!?
たぶん、一般の女子だったら、気づいていただろう。この流れに。
恐ろしく鈍感で恋愛経験値0の私。
生まれて初めての告白にただただ驚き、どうしていいのやらわからず、完全にパニック。
口からは "えー!?" という言葉をひたすら繰り返す。
"驚きすぎ"
彼はそう言って笑った。
深呼吸をしてやっと少し冷静になった。
今、私には2つの選択肢が用意されている。
⑴付き合う
⑵付き合わない
しかし、問題がひとつある。
私は彼のことを好いてはいないのだ。
そして、付き合わない場合の断り文句を知らない。
あまりにも優柔不断で決断力がなく、即答しない私に、彼は、"返事は後日でもいい"と言った。
返事を保留にしたところで、ずっと悩み続けるだけで、決断をする自信がなかった。
おそらく15分くらいはその場で悩んでいただろう。
今までの人生において、告白されたことがないのだから、今後誰かから告白される保証もない。
この機会を逃したら、一生1人でいることになるかもしれない。
好きではない相手だが、付き合っていくうちに好きになる可能性があるかもしれない。
そんな1%(に満たない)希望を胸に、お付き合いをしてみることにした。
私の人生で、初めて彼氏ができた日であった。